マガジンのカバー画像

鳥のはなし

3
鳥についての記事です。
運営しているクリエイター

記事一覧

かえでがくれたもの

かえでがくれたもの

この記事は、こちらの記事の後日談です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

かえでが亡くなった。
暑さが増してきた初夏、曇り空に美しく飛び去った。

私が夜勤の仕事から帰ってきたときは、まだいのちがあった。
数時間後、もうかえではこの世にいなかった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

正直、かえでの命がもう永くないことは察していた。
春の換羽がひどく、かえでの宝石のように赤いくちばし

もっとみる
かえでの近況

かえでの近況

※本文は上記の記事の後日談です。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

かえでとの生活も、無事一年が経った。

まともな生活もできないわたしに、かえではずっと様々な経験をさせてくれた。

本当にありがたい。

そしてつい先日、

飛べないはずのかえでが翔んだ。5センチ。これがどのくらいの快挙なのかご説明させていただきたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まず、我が家に来てすぐかえで

もっとみる
『逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます』

『逢うべき糸に 出逢えることを 人は 仕合わせと呼びます』

中島みゆきの『糸』。
結婚式で定番の、運命の出会いを歌った名曲だ。

あなたは今まで、まさに『仕合わせ』と言うべき出会いをしたことがあるだろうか。今回はわたしと一羽の小鳥の出会いについてお話ししたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

わたしは7つの時に文鳥を飼い始めた。
母の影響だ。

母も幼い頃、親戚のおばさんから譲り受けて以来、ほぼ数十年飼い続けてきた。
一度その豊かな喜怒哀楽、容貌

もっとみる