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わたしのはなし

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わたしの体験談です。
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はじめての虫垂炎

はじめての虫垂炎

虫垂炎。
なかなかメジャーな病気だが、ならなければならないものだ。

わたしも30年近く生きてきて、もうならないだろうとたかをくくっていた。
人生とは予測のつかないものである。

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先に述べなければいけないのが、わたしはまだ「虫垂炎の疑い」であり、投薬による治療の途中であるということ。

あと2日ほどたたかって、その結果次第でこの先の治療方針が決まる段階である

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I was born

I was born

吉野弘氏のこの散文詩を、中学生の頃、目にした方も多いのではないだろうか。

英文法を覚え始めた少年が、偶然見かけた妊婦さんから着想し「人は産まれさせられてくるから受動態なんだ!」と父に話す。
父は昔観察したカゲロウの話をする。
退化した消化器官に迫るほどの卵が詰まった腹を見て、生き死にの切なさを感じたこと。
そしてその直後、息子を産んだ妻が亡くなった、と。

習った当時は「気持ち悪い息子だな」とし

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ちょいワルオヤジとの思い出

ちょいワルオヤジとの思い出

春。それは生命の息吹さんざめく季節。
またの名を繁殖期という。下半身を露出したり、夜道で追いかけてみたり、声をかけてみたり、行き場のない本能に逆らえない人が大量発生する。

そして、そういう輩は決まって「歳若い対象」を標的にすることが多い。

今回は、うら若き乙女だったわたしに起こった春の事件を記録しておく。

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当時わたしは本当に若かった。
まだ二十歳にも

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救急車の匂い

救急車の匂い

「救急車ってさあ、車の匂いなんかなあ?それとも病院の匂い?」職場の先輩と「車内の匂い」の話になったときの言葉である。

確かに言われてみれば見当もつかない。
車内は他人の家ほど匂いが違うものだ。

しかし救急車などそう身近なものではない。
父が指を皮一枚残して落としかけた時と、父がヤクザと交通事故を起こして頭をカチ割ったときにしか緊急搬送されていない。

「それめっちゃ気になるね笑」

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自己紹介

自己紹介

はじめまして。

はやゆでカルボキシ基です。しがないパートタイマーです。

主に体験談を綴っていきたいと思っています。

以下、簡潔なプロフィールです。

よろしくお願いいたします。
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