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アイスコーヒー

 はやかわです。
 昨日はじめて行った珈琲屋さんのお豆がとても好みでした。やさしいなと感じました、お豆の味も店員さんも、一緒にお店に入ったはじめましての彼も。

 ぼくは珈琲が好きです。

 珈琲が好きというと、毎日珈琲飲むのかとか、どれくらい珈琲飲むのかとかよく聞かれます。また珈琲が好きなひとと話すと、缶コーヒーやペットボトルの珈琲はおいしくないと嬉しそうに話します。うんざりします。

 大学生のときに珈琲屋さんでアルバイトをしていたので、広く浅く知識があります。フレンチプレスやハンドドリップでの抽出は家にある器具でじぶんでできるし、生産地や加工法など豆ごとの特徴を聞いてなんとなくですがイメージもできます。一方で持っているのは当時の知識なので、いまのトレンドはわかりません。それくらいの程度でいいと思っています。

 珈琲の好きなところ、たくさんあります。朝おきてすぐなのか食事中なのか仕事のお供なのか、晴れなのか雨なのか家なのか外なのか、シーンによってどういう珈琲を飲みたいか考えるのがうきうきします。今日はこの珈琲を飲むからおやつはこれにしよう、逆に今日のおやつはこれだからこの珈琲にしようもしくは珈琲じゃなくて紅茶にしよう、わくわくします。挽きたての豆の香りは心地いいし、淹れている時間はゆっくり流れます。

 珈琲は嗜好品です。好きなひとが好きなものを好きなように楽しむものです。一日にたくさん飲むとも限らないし、一週間や一ヵ月ふれないこともあります。好きだからって頻繁にもしくは大量に飲むわけじゃないです。あんまり飲まないときもあると言うと、それって本当に好きなのかと期待外れみたいな反応をされることもありますが、同じものさしではからないでもらっていいですか。
 自宅で淹れる余裕がないときは缶コーヒーを飲むこともあるし、それはそれでその役割があって、ぼくの気持ちを満たしてくれます。たしかにその場で淹れた珈琲と同じものではないです。けれど、だれかが好きで飲んでいるものを、おいしくないとかこれは珈琲じゃないとか、そう言って得意げになっている姿は見ていて気持ちいいものではありません。

 そのひとはそういうこと聞いてこなくて、言ってこなくて、こっちの珈琲も飲んでみますかって、そういうところにやさしさを感じたんでしょうか。やさしいって曖昧な言葉ですが、渡した本人が意図していなくても受け手がやさしいと感じればそれはやさしさです。それはその日に飲んだアイスコーヒーのようにさわやかで、少し心をひらきそうになりました。

 以上です。よろしくお願い致します。

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