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再挑戦!比叡山50マイル 〜山に行かずどこまで走れるのか〜

このnoteは、2023比叡山50マイルを振り返る個人的な記録を公開するとともに、山に行かないでウルトラトレイルをどの程度走れるのかを考察するために書きました。仕事や子育てなど様々な事情で遠出はしにくい、、、でもトレイルレースには挑戦したい!という方にとって、少しでも参考になればと思います。


比叡山50マイル出走について

経緯

2023年5月12日に行われた比叡山インターナショナルトレイルラン2023を走ってきました。2019年1月の左足首骨折以降、50マイルは最長の距離になります。2018年11月にTrans Jejuで100kmを走って以来、このレンジの距離は4年半振りの挑戦ということになります。
比叡山50マイルは2022年にも出場していて、コロナ渦における長期的なモチベーション低下や正直なところ練習不足もあり、ゴールまで辿り着けるコンディションではなくなり50kmでDNFしました。
ただ、昨年ゴールした方々の様子を見て影響を受けたり、レースへのアクセスの良さ・手軽さも手伝って、2022年の10月頃には再挑戦しようかなと思い初めて2022年12月頃にエントリーしました。

制約

今回の出場にあたって、トレイル練習は生田緑地だけという制約をかけることにしました。今の生活バランスを考えると山に行くのは出来なくもないがマイナスの面もある。山に行けば(これまでの経験上)おそらく完走出来ることは分かっているし、それであれば思い切って山に行かないでどれだけ出来るか試してみよう!と考えました。
また、これまで大きなレースの前にはB/Cレース、練習レースのような位置づけで別のレースに出場していましたが、それもやめることにしました。例えば50マイルであれば、4-5ヶ月前に30km、2-3ヶ月前に50kmのレースに出て慣らしていくみたいなやつですね。
練習レースはうまく行けばレース感覚が養えるしトレーニングではできない負荷を掛けられるので格段にレベルアップできる可能性があるのですが、疲労のコントロールやその後のトレーニング調整の難易度も高まる印象がありました。それに何よりレースに出れば1日か2日週末が潰れてしまう。今の自分にはマイナスの要素が大きく感じたので、絞りをかける意味でも他のレースはいれないことにしました。

レースレポート

リザルト

順位 : 16位
時間 : 11時間12分21秒

レース前日まで

レース3日前に1.6マイルのテンポ走で刺激入れ。思わず3分30秒ペースくらいで回れてしまって、疲労が抜けるのが遅くなってしまったかもしれないと感じました。
レース2日前はENNEの森井さんの60分マッサージを受けてきました。実は森井さんには昨年もマッサージをお願いしています。昨年とのコンディションの比較をしたかった感じです。結果、まだ疲れ残ってますねと言われました。去年も同じようなことを言われたので自分のコンディションの問題なのか森井さんのスタイルなのかよく分かりませんでした。
レース前日に京都入り。ホテルは昨年と同じ京都駅前の某ホテル。目の前から比叡山行きのJTBのバスが出てるのでそこにしました。昨年より少し早く現地入りしてお土産買ったり。夜ご飯はイオンで買い出し。これも昨年と同じ。ノウハウが溜まっているとストレスが少なくて良いですね。

レース当日

昨晩はよく寝れて、当日の朝起き抜けの脚の感じは……まぁ普通?正直テーパリングをしっかりやった割に軽さはあんまりでなかったです(むしろそこの方で重い感じ)。ただ、昨年は同じ用な感じだったけど走るとそもそもハッキリとペースが上がってませんでしたが、今年は重い感じはあるけどペースはいつもより良い、という感じだったので、重めの仕上がりっていうことだったのかもしれません。ただ次回はもう少し抜ききってもいいかなぁ、レース週はもっと落とすべきだったかなぁなどと少しだけ考えました(会場向かう頃には忘れました)。
レース会場では黒田さんやナミネムさんやゲンヤさん(初対面)、最後に小島さんにも会ったり懐かしい面々とお話しできてリラックスできました。スタート前に名取くんと話できたのもよかった。
スタート前の心拍は驚きの60。直前30秒前は70で、いつもより10-20くらい低くない?と驚き。前半は落ち着いて入れると確信しました。
ざっくりとしたレースプランですが、横高山までが3分の1でそこまでは抑える、残りはすーっと一周終わらせて、2周目ラスト30kmプッシュするイメージです。単純に80を3分割で27kmずつ、時間で3〜3.5時間で一区切りみたいなイメージです。どこまでいけるかわからないけど、昨年のタイムを鑑み9:30から10:30、トップ10くらいは狙いたいくらいの気持ちでスタートしました。
走り始めると心拍は150-155くらいまで想定どおり抑えられました。下りで抜かされるのも想定通りです。ただ、下りで軽やかというよりはグッグッと詰まる感じがありました。登りもグイグイもしくは軽くステップ踏める感じでもない。特に8-15kmあたりを小島さんと一緒に走りましたが、登り下りが上位に食い込めるような走りではないかもしれないなあと感じる部分がありました。奥に残る疲労のようなものもあったかもしれないですし、トレイル練習が生田緑地だけだと限界があったのかもしれないですし、久しぶりの50マイルで心理的なブレーキがかかったのかもしれません。またはこれらが重なった結果のブレーキ感だったのかもしれません。
ちなみに、正直距離に不安があったので、登りはひたすら歩き通しにしました。少なくとも横高山までは歩く、調子が良ければそこからは走る、まあまあなら2週目(ラスト30kmから)登りは走るということにしました。結果的にはほぼ全部歩き通しになりましたが。これはコンサバ過ぎたかもしれないし、結果的に脚を温存したからこそ完走までいけたというのもあるかもしれません。
下りについてはとにかく最後までひたすら抜かされた印象があります。こっちは普通の感覚で走ってるのですが、ガンガン抜かされた印象です。特に前半はすごかった。後半も相変わらずでした。これは今までやってきた練習とコースがフィットしない部分があったのかもしれません。峠走は当然してないですし、階段練習ではなくトラック練習をやっていたりしたので。とはいえ巡航能力や心肺機能はトラック練習で高まったと思うので、これら何ともわからない部分もあります。

前半20kmを終えて少しコースが昨年と変わったものの、去年の通過とほぼ同タイム。体力は今年の方が全然余裕があります。ただ、タイムが同じだったので少しがっかりしたのも事実です。とはいえ少しずつあげていくイメージもあったのであまり気にせず横高山まで気楽に行くつもりでした。
横高山までの登りで暑さもあってか疲労がぐっときてしまいました。ナミネムさんに去年より早く捕まってしまったり、この疲労感であと2/3もあるのか、50kmで今年もリタイアしてしまうか、とかなりネガティブモードに入りました。ただ、このタイミングだったかその後でナミネムさんと少し話す中で「11時間完走は全然いけるっしょ」と言っていたのがきっかけで、気持ちを切り替えることができました。
35km地点くらいで突然今年もDNFをするなんてあり得ない!上位は狙えずとも完走しよう!と気合いを入れ直しました。何がきっかけというわけではないのですが、このレースに向けて準備してきたこととか、去年の二の舞になるのがいやだとかタイムリミットある中での緊張感とか色々なものが吹き出たのかなと思います。
そこからはペースはあんまり上がらないですが、気持ちは常にポジティブに走れました。2周目に向けた通過も昨年とほぼ同タイム。ただ特に気落ちすることもなく今年は元気よくスタートできました。雨が降ってズルズルセクションで下りイップスになりかけたり、峠で寒かったりとか色々ありましたが、まぁ楽しかったです。最後の方はあと20kmくらい走りたいな〜くらいに思ってゴールしました。
もちろん、曲がりなりにもサポートを受けている「アスリート」としては不出来だと思います。ですが、完走出来て良かった!というのがとても大きく、自分の中で一つ自信が増えました。

レース中の補給と攣り対策

上位を狙う上でのプランとしては1時間内にジェル2つとエナジーチュー0.5〜1パックを基本として考えてました。実際はエイドでペプシをもらえたので、そこまで消費しませんでしたし、4時間経過以降は完走モードになったこともあり、ジェルは合計16個くらい?エナジーチューは3つで足りました。
あとは攣り対策で塩熱サプリと漢方薬、エイドでバナナと味噌汁など塩気のあるものを補給しました。実際に明確に攣ってダメージがあったのは、2周目ズルズルセクションの最後まさにロードに出る直前でロープ掴みながら下っていたらズルっといった反動で右ハムストを踏ん張って攣った時のみ(悶絶して1分くらい動けなかった)です。それ以前にもパワーハイクをしていた関係で脚より腕が攣りかけることが多かったので、症状を感じ始めたら炎熱サプリと漢方取るみたいな感じでした。今回ペースが速くなかったこともあり、ゴール後に周りの方が言うほど自分の場合はそこまで攣らなかったです。

レースを振り返って

さて当初のレースプランと比較して、実際走り終わってみれば、横高山までで「上位を狙うレース」は終了してしまいました。あとは「11時間前後で完走を狙う」レースに切り替えて走りきった感じになります。実際問題、京都行きのバスが21時出発で、着替えの時間を考えると完走ギリギリ11:30ゴールとか関門アウトを途中でくらうと21時出発が本当に怪しくなるので、少しだけ余裕のある20時には何とかゴールしなければというのがレース中は結構気になっていました。個人的にはこういうハセツネ日帰りチャレンジみたいな制限付きで緊張感あると燃えるのでこれはこれで良かったかなと思います。

全体としてはリザルトに不満は残るものの、今の練習量で50マイル、100kmくらいは何とかなりそうというのが分かったのが収穫です。完走できればあとはパフォーマンスを高めることをやるだけです。あとはレースでどれくらいプッシュできるかの見極めでしょうか。こればっかりはレース本数を絞っていることもあり、中々難しい課題にはなりそうです。

比叡山に向けた練習について

次に、比叡山50マイルに向けてどのような練習/トレーニングを行っていたのか、それについて説明していきたいと思います。練習内容、故障、食事、リカバリー、生活、その他気をつけていたことなどについて簡単にまとめてみます。

レースへのプランニング

まず、レースへのプランニングについてです。冒頭にも記載しましたが、これまでのAレースやBレースみたいなアプローチはやめました。やるかやらないか、何ならやるか超やるかのどちらか、というスタンスです。出るか出ないか、出るならそれだけに絞り込む。そういう考え方を取り入れていました。

この考え方を高山さんに話したところ、彼もそれはいい考えだと思ったようです。
トレーニングレースやBレース/Cレースといった優先順位などというものが、果たして本当に有効なのか?という点は一考の余地があると思います。競技スポーツを優先して取り組むならあり得るかもしれませんが、仕事や家庭、学業や研究などと同列かバランスをとりながらやろうとするのであれば、難しい局面が現れるのも事実です。
また、レースになれば、どうしても負荷は上がってしまいます。疲労も残ってしまいます。単に出場すること自体が楽しいのであればよいかもしれませんし、例えばUTMBストーン獲得のためならまた別でしょう。しかし、何かしら全力を尽くす、ベストを尽くすことに重きを置くなら絞り込みが必要になるのでは、とも思います。

もちろんこれは人によるところもありますし、そんなこと気にしなくても何とかなるシーズンというのもあります。ですので、今の私にとっては、という話ではあるのですが。

ちなみにこの絞り込むという考え方は、メンタル強化につながるのではと考えました。というより、優先度BやCのレースのような考え方は、ここまでやったからAを成功させてほしい・するはずだというような甘えを私の場合は生んでしまうように感じました。
なお、BやCはコーチングや測定の観点からは便利かもしれません。セルフコーチングをしている場合も同様の観点からレースをいれたくなる気持ちも分かります。本番に近い結果が見れるし、あわよくば結果もついてくるかもしれません。
しかし、何をやっても本命レースは一発勝負です。一発で決めなければならないのに、レースに出たからとか何かをやったからという、そのような保証を求めるメンタリティで果たして上手くいくだろうか?という疑問も湧いてきたので今回のアプローチを採用することにしました。

とはいえ、結局のところレースを走ってみればネガティブな考えや最悪DNFなどという考えが頭をよぎったりするわけで、プランニングの話とメンタル強化はまた別の話なのかもしれません。

故障について
次に、故障についてです。大きな故障は幸いにもありませんでしたが、故障一歩手前とも言える状態のものはたくさんありました。具体的には、左足首全般についての問題、後脛骨筋に関する故障、手術後の左足首の痛みなどがありました。また、それらと関連して、ふくらはぎが硬くなり膝周りに痛みが来ることや、足底筋が硬くなることなどもありました。レース直前のENNE森井さんのマッサージでは左ハムが硬くなっている(左ふくらはぎをほぐすと左ハムも動きがよくなる)とのことでした。
その他、左足の小指の付け根のあかぎれや、左足の親指の豆のようなものができることもありました。
これらは走れないレベルのものではなかったものの、違和感や左足の後脛骨筋の明確な痛みとして現れました。

リカバリーについて
故障(の一歩手前)に関する問題に対しては、テーピングをすることで練習を継続できるようにしていました。また、アプリのヒューマン・アナトミー・アトラスを使って筋肉や骨や腱を眺め、どこをほぐせば良くなるのかを自分なりに仮説を立ててほぐしていました。素人セルフケアなのでどこまで効果的であったかは不明ですが。

セルフケアについては、ランニング後に軽くストレッチと夕食後にマッサージガンを使うのが基本でした。正直なところストレッチポールを使って毎日ほぐすところまで手が回らず、ここが故障一歩手前につながった部分かなと思います。

足首の骨折箇所が硬くなった左足については、走る前にストレッチボードに乗って柔軟性を保つよう努めていました。また、気になったらストレッチポールを使って筋肉の張りを取ることや、ランニング後には簡単なストレッチを行うなど、できる限り基本的なことは行っていました。

生活について
生活面では、かなり規則正しく練習を行うことができました。毎朝5時半に起き、6時に走り始め、7時半頃には練習を終えるというサイクルを続けていました。週末には、土曜日か日曜日のいずれかで朝4時に起き、4時半に走り始め、生田緑地を走った後、電車も使い8時過ぎには家に戻るというスケジュールでした。

そして、土曜日か日曜日のもう1日はトレッドミルで筋トレとトレッドミルを使った室内トレーニングを行っていました。基本的には、山へ行くことはありませんでした。
気合を入れて土日両方とも生田緑地に行くとか、室内トレーニングを工夫するとかで、もう少しトレイルに最適化したトレーニングができていればパフォーマンスももう少しだけ良かったかもしれません。

練習内容について
身も蓋もないのですが、あまり深く考えずにやることを心がけました。基本的に2週間やって1週間は軽く、3週間やって1週間は軽く、くらいのリズムでやろうと考えてました。

結果的に11、12月は2週ハード1週イージー、それ以降は3週ハード1週イージーサイクルでも行けそうなので3週ハード1週イージーサイクルにしました。このサイクルはほぼ完璧にキープできました。

基本的な構成は月曜は完全レスト、火曜にジョグ、水曜にトレッドミル傾斜走(15-16%) 、木曜にジョグ、金曜にトラック練習(テンポ走)、土曜にロング走(生田緑地)、日曜にウェイトとトレッドミル (5kg荷重負荷走)という感じです。
週末は状況に応じて土曜と日曜を入れ替えるみたいなことをよくやってました。これも水曜のトレッドミルを軸にやっていったらたまたま感覚良かったのでこんな風に出来上がったみたいなもので、明確な意図があるわけではないです(振り返ってみたら適当な位置付けはできる気がしますが、そんなものに意味があるのかはよくわかりません)。
振り返ってみると、練習自体が比較的苦もなく楽もなく良い感じであったと思います。生活のリズムがハッキリしていたこと、練習時間の制限があること、特に週末に山に行かないなど、制約がかかったりかけたりが、逆に良かったのかもしれません。制約の中でどう工夫をするか?を考えながら取り組むのは楽しかったのです。
思えば思う存分トレーニングするみたいな人生の時期はもう過ぎ去ってしまったのかもしれないし、それはそれでいいじゃないか、その程度はハンディキャップとしてくれてやるくらいの想いもあります。
レース自体は、言ってしまえば走り初めの頃のような初々しさは当然なく、ある種過去にやったことの繰り返しになる部分もあるわけです(だからといって、それ自体の楽しさが失われるわけではありませんが。毎日走りに行くのと同じような理由です)。
現状では、レースに至るまでの状況が「少し難しい」くらいの方が解くべき問題として楽しいのかもしれません。

テーパリングについて

先ほども登場した高山さんの書いた「マラソン大会の1カ月前には読み終えたい本: 論文と事例で学ぶテーパリング・ペース・栄養の戦略ビッグ3」を4週間前に読んだ。3週間Strictが良いと言うので、4週間前に最大ボリュームを狙ってみることにしました。元々はレース3週間前に最大ボリュームにしようとしていたので、本当に4週間前に読んで良かったなと思いました。
ただ、4週間前の土曜のポイント練習で左の後脛骨筋かふくらはぎあたりを痛めた結果、6週間前が最大ボリュームとなりました。4週間前は6週間前より数キロ少ない程度ですが、このあたりが深層心理的に気になり、レース週を含む2週間の量が少し多く疲労が取り切れなかったのかなと振り返っています。

月次トレーニングの振り返り

月次のトレーニングを振り返ります。本当は週/日単位のデータや練習内容も公開してみたいのですが、あまりにも分量と時間が多くなるため、断念しました。
※以下、月次のデータはランニングのみ、高度は上昇のみ。また筆者の利用しているGPS時計がSUNNTO5で気圧計ではないため、高度にはブレがあると思います。あくまで参考程度でお願いします。

2022年10月

10月2日に外秩父50kに出場しましたが、最初の2キロでやめたくなるものの完走しました。10月22日に多摩川季節のめぐみマラソンをハーフで終了しました。9月8日に感染したCovid-19の影響か、脚の重さや張り、倦怠感が抜けず、疲労が取れにくい状態が続いています。完全休養はとらないまでも、しばらくレースは白紙にして、回復と基礎構築に専念することを決意しました。

時間:28:39
距離:326km
高度:5,438m

2022年11月

60-60ファルトレクと1マイルテンポ走、時折の坂ダッシュや週末の20キロ前後のロングジョグなど、適度なトレーニングを続けてきました。トレッドミルはこの頃から始めた記憶がありますが、トレーニングログを見ると一切記録がありませんでした。週間のスケジュールとしては、火曜にファルトレク、木曜にテンポ走、土曜か日曜にロングジョグという感じでした。

時間:31:50
距離:361km
高度:3,058m

2022年12月

12月6日にようやく鏑木トレミを導入しました。初回の週は火曜に行い、次のポイントは土曜でした。翌週は火曜から金曜と、毎週1日ずつ繋ぎが短くなるイメージでした。これは今後の移行期のノウハウとして活用できるでしょう。

週の途中で、水曜日にトレミ、金曜にトラック、土日どちらかに生田緑地というパターンが見え始めました。生田緑地まで走るという練習もこの頃から始めました。年末の12月31日にはIKUTA4を完遂しましたが、これを一人で達成することはできませんでした。

12月に移行期を設け、1月と2月で同じパターンを繰り返し、3月には飽き始めていました。このため、移行期1ヶ月(強度を変える)、鍛錬期2ヶ月(量を増やす)を2回繰り返すという方法があります。また、前半は平地中心にスピードを上げ、後半はトレミを中心にトレイルに適用するというイメージがあります。

時間:42:58
距離:476km
高度:8,242m

2023年1月

この月から水曜日にトレッドミル、金曜日にトラック、土日のいずれかに生田緑地というパターンを確立し始めました。月末には家族旅行などが予定されており、練習やレストの感覚が上手く掴めるか、管理が出来るか不安でした。しかし、大体のことは上手くいきました。この時期から、3週間はしっかりとトレーニングし、その次の週は回復週とするパターンを導入しました。回復週には、月曜と火曜を完全休養とし、それ以降の日程は1日ずつ減らすなどして、次の3週間へと繋げる感じが出てきました。

時間:40:15
距離:435km
高度:9,096m

2023年2月

この月には、90分のトレッドミルが安定してこなせるようになりました。3週間のトレーニングと1週間の80%の強度のパターンを2サイクル目に入り、安定感を感じ始めました。2月の下旬には、日曜日のトレッドミルジョグで5kgを背負って走り始めました。これは、須賀くんのTwitterで、西村さんが何キロも背負って走っているのを見て、自分もやってみようと思ったことがきっかけです。山や峠走はあまり行かないので、エキセントリック収縮の刺激が明らかに足りないと思い、その補助になればと考えました。結果的に、これがどの程度効果があったかは、まだはっきりしていません。

時間:39:40
距離:438km
高度:12,922m

2023年3月

トレッドミルでは、傾斜15%から16%を一部導入しました(全体90分のうち20分→75分。ただし、途中で30秒の休憩も挟んでいます)。トラック練習では、色々なパターンを試した結果、3分30秒を切るようなペースになると故障に近い状態を誘発するため、3分40秒のテンポ走を中心にしていきました。しかし、時折不具合が出ることがあったので、それほど関係がなかったかもしれません。もしくは、テンポ走でも3分30秒近くまで速度が上がると、その領域で不具合が起きやすくなるのかもしれません。月の中旬か下旬くらいからは、何か新しい刺激が必要と感じ始めました。

時間:45:10
距離:496km
高度:15,089m

2023年4月

家庭の都合で生田緑地に行けず、その代わりに踏み台昇降とトレッドミル傾斜走(重量付き)を試しました。この結果、負荷を高めた結果、ふくらはぎ周辺を痛める結果となりました。一方で、これは使える練習方法だとも感じました。これは負荷のかけ方の問題でもあったように思います。

時間:51:16
距離:521km
高度:17,697m

2023年5月

高山さんの「マラソン4週間前に読む本」を参考にし、4週間前、3週間前、2週間前、1週間前(レースの週)の構成にしました。4週間前の練習の土曜日にふくらはぎを痛めてしまい、ボリュームが数キロ足りなかったです。3週間前はオニさんと山に行き、結果的に峠走のようになりました。2週間前は落ち着ききれず、レース週でもペースは相対的に速かったものの、脚には重さが残りました。正直なところ、レース中の心拍数が155前後までしか上がらないようなレースであれば、レース週の刺激は最少にして、ひたすらレストにすれば良かったのかもしれません。

時間:10:23
距離:118km
高度:2,404m
※レースを含まない

比叡山50マイルまとめ

山(公園ではなく本格的なトレイル)に行かず果たして①上位に入るようなパフォーマンスが出せるのか?②完走はできるのか?という疑問から出発しましたが、結果的に①はダメで②はできた、という結果になりました。②ができたのは本当に自信になりました。①についてはある程度行けるだろうと思っていましたが考えが甘かったです。結構がんばったんですけどね。とはいえ、まだ色々やりようがあるかなとレース後の今では思い始めています。
少し休んで、この自由研究をもう少し続けてみようかなと今は考えています。


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