マガジンのカバー画像

日々是奇譚

20
毎日は、決して「ただの普通」じゃない。何かしかの新しい発見があるはず……という、日常エッセイ感覚を目指しています。
運営しているクリエイター

2016年1月の記事一覧

恋愛観は幼少期に作られる

 ふとした瞬間に、今でも「初恋について」考えることがある。
 初々しいカップルを見たとき、恋に関するエッセイや小説を読んだり、芸能ニュースで恋の話が挙がったとき……不意に小動物か何かのように「それ」は背中を走り、ひゅるりと僕のなかに入り込んで、なつかしくもほろ苦い感情で全身を満たしてしまう。ほんとうに瞬時に、一瞬にして。
 けんめいにおぼえた、かけることもなかった片想い相手の電話番号を思い出す。

もっとみる

「何もない日」なんかあり得ない(即ち、日々是奇譚)

 さて、だいたい要領を得てきた3本めにして、遅まきながらこのマガジン(と言うのですよね。つまりはフォルダみたいな分類ですやね)の主旨を記しておこうと思い、さらさらと記してみることにします。
 遅ぇなあ、と言わずにお願いしますよ~。ほらほら、音楽CDのさ、イントロ曲が意図的にズレた位置に入っていたりするじゃない? そういう挑戦的なスタイルとでも思っていただければ。ひゃっほー! BUCK-TICKの『

もっとみる

「形式的に」生命を食べるということ

 ある番組で、マツコ・デラックスが言っていた。
「あたし、シラスとか食べらんない。あんなに小さい命が、あたしのひと口でわ―――っていっぺんに、うわぁ、もう、やっぱ無理!」
 この感覚、僕にも未だある。あきらかな「形を持ったままの命」を口にするとき、躊躇してしまう「感情に似た感覚」だ。

 僕の場合、好物のイクラもそれに値する。
「うわぁ、これらがもし、摘まれて処理されなければ、今ごろ無数の鮭になっ

もっとみる

年始ぐらい、腐らぬように。

 新年の夜明けとともに、この「note」なるアプリというかコンテンツというか、なる存在を知り、さっそく登録してみることにした。
 けれども自分のなかでは「フェイスブックのノート機能に特化して、裾野を別分野に広げたようなものかしらん」程度の認識でしかない。
 そのため大したことを書くのかどうか、そもそも自分が大したことを書ける人間であるのかどうか、もわからぬままだけれど、新年にして大風邪を引いて寝正

もっとみる