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小話20 徹底された報連相

高齢の方が身の回りにいるとハラハラさせられることはよくあると思います。うちの父親は82歳になり、自動車免許も返上して、今でも毎日元気に10分くらいかけて電動セニアカーで会社に通勤しています。

いつもは母親が連れ添って病院へ定期検診に行っていたのですが、先日の午前の仕事中、社内にいる時に、最近体調がよくなってきたのか、父親が眼科に行く時に、母親が「じゃあ行こうか」と言うと、あたかもいつも一人で行っていたかのように、「一人で行くでいらんこと言うな」と怒り、そのセニアカーで目医者に一人で行きました。

いつもの慣れた通勤経路とは違うので、その場にいた母親も自分も妻も口には出さなかったのですが、どこかで心配していたところがありました。

数時間して、父親の携帯から母親に大きな着信が鳴り、母親が何かあったかと思い電話をとると、父親が「異常、問題なし!」と報告だけしました。
自分も、妻も、そして電話をとった母親も異口同音で「なんかあったかと思ったがね」と言い、笑いました。

そしたら、自分は「あの年になるとわざわざ電話して携帯を使えることを自分で確認したいのもあるんだわ」と言いました。そして、異常がなかったのがうれしくて子供のように報告したかったのだと思いました。逆にその報告がみんなをびっくりさせたということでした。

身内の高齢者がいると電話が鳴ると何か身辺に問題があったかと思いハラハラさせられることに加えて、母親も年であまり電話に出ないことが多く、自分が母親の携帯の着信をより長く、大きく鳴るように設定していたので、それも手伝い、電話が鳴った瞬間に緊張感が増し、そのギャップで笑いが起こり、笑いはハラハラとギャップのなかにありと再認識しました。

#小話 #高齢者#携帯#病院#セニアカー#報連相

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