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この本を盗む者は 深緑野分

あっという間に週末も過ぎて行きますね。いかがお過ごしですか?

芥川賞、直木賞の発表を待っていたかのように2021年本屋大賞候補作も発表になりました。

ノミネート作品は

・伊吹有喜『犬がいた季節』(双葉社)
・青山美智子『お探し物は図書室まで』(ポプラ社)
・宇佐見りん『推し、燃ゆ』(河出書房新社)
・加藤シゲアキ『オルタネート』(新潮社)
・伊坂幸太郎『逆ソクラテス』(集英社)
・町田そのこ『52ヘルツのクジラたち』(中央公論新社)
・深緑野分『この本を盗む者は』(KADOKAWA)
・山本文緒『自転しながら公転する』(新潮社)
・伊与原新『八月の銀の雪』(新潮社)
・凪良ゆう『滅びの前のシャングリラ』(中央公論新社)

昨日ノミネート作品だということを知らずにこの作品を読み終えました。

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書物の蒐集家を曾祖父に持つ高校生の深冬。父は巨大な書庫「御倉館」の管理人を務めるが、深冬は本が好きではない。ある日、御倉館から蔵書が盗まれ、深雪は残されたメッセージを目にする。“この本を盗む者は、魔術的現実主義の旗に追われる”本の呪いが発動し、街は物語の世界に姿を変えていく。泥棒を捕まえない限り元に戻らないと知った深冬は、様々な本の世界を冒険していく。やがて彼女自身にも変化が訪れて―。(「BOOK」データベースより)

私にとって本の面白さは実は内容だけでありません。本の流れについていけるか、登場人物たちが自分の頭の中で自然と動いてくれるかが 大きな決め手となります。

本作の著者 深緑野分という作家には、前作の「ベルリンは晴れているか」で出会いましたが、この作品は多くの賞の候補になっただけあって、自然と本の中に引き込まれ、心揺さぶられる場面が多かったです。


さて今回の作品「この本を盗む者は」は著者が書いておられるnoteで知ったのですが、内容は「BOOK」データベースにあるように冒険ものです。そしてキーワードは本にかかった呪い「ブック・カーズ」によって変貌する街を救うために、呪いを解こうと本が嫌いな少女が立ち上がり奮闘するというものでした。

最近は紙の本を手に取る方が少なくなっているということを私も知っていますし、それを逆手にとっている設定も悪くはなかったと思います。

しかしどうも謎に向かう内容が頭にすんなり入ってこないし、主人公以外の登場人物に魅力を感じませんでした。作品自体ターゲットを絞って書いておられるなら、私のようなシニアにはしっくりこないのもわかる気がします。

けれどこれまでの作品で著者の実力を知っているだけに、とても残念な気持ちでいっぱいです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
日曜日のこれからの時間をどうかゆっくりお過ごしください。

バックミュージックはこちらでした

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いつも読んでいただき、ありがとうございます。これからも励みますね。