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初出 読売新聞 「潮音・風声」 2006年 1月

男女共同参画が叫ばれ、担当の女性大臣も活躍中だが
理容業はそれが最も進んだ職業かも知れない
美容が「あぐり」に代表されるように
女性の自立を象徴する職業になっているのに対し
あまりにも身近で見過ごされているが
夫婦で営業している店の多い理容は
男女共同参画のモデルケースと言えるだろう😍

しかし全く平等に仕事をしてるかと言えばそうではなく
店の中での役割分担が自然と出来ていて
夫婦店の場合、顔そりは女性が担当することが殆どである
それは技術的、肉体的条件よりも
女性の持っている全体的な柔らかさに男性が勝てないからである😅
例えば、男同士が揉めている時
男性が仲裁に入ると火に油を注ぎ、かえって大きくなってしまうが
女性が割って入ったり、一喝するとそれで収まってしまったという
体験は多くの人が持っている😮

霊長類研究の第一人者、山際寿一氏の観察によると
ゴリラの社会でも
オス同士の争いにメスや子どもが間に入ると収まるという
腕力が劣るが故に勝負にならない状況を作り和らげる力
ハードパワーに対してソフトパワーというのか
緊張を緩和する力を、女性は何万年も前から使いこなして来たのだろう😅

接客でもお茶くみでも、男性がやるのと緩和力が違っているのである
なんて書くとジェンダーフリーの方からお叱りを受けるかも知れないが
理容店は長い経験の中から女性の緩和力を理解し
リラクゼーションを提供する技術に、それを活かして来たのである😍

追記 この記事を読まれた山際寿一先生から
「顔そりではそんな事があるのですか」と直接電話を頂きましたが
男性は緩和力と言うより
母性に包まれたいという願望があるかも知れません😅

ところで今日は2月22日、ニャンニャンニャンで
猫の日とか
というわけで下の写真は猫の床屋さんです😅

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