「社員が働きたくて仕方ない会社」を創る方法_心理的安全編
セミナーやコンサルで企業に伺うと、経営者からこんな相談を受けることがあります。
そんなときは、社員の皆さんにも話しを聞くようにしているのですが、大体こんな答えが返ってきます。
こんな上司と社員の隔たりは、悩ましいものです。
今日は、社員が働きたくて仕方なくなる会社にするためには、どうすれば良いかについてお話します。
1.インナーコミュニケーションに隠された本音
先ほどの企業のコミュニケーションは深刻な状況でした。
一見すると、上司も社員も仲が良さそうで、アフター5は飲みニケーションを頻繁にやっていました。
時々私も参加して、彼らの話を聞くと驚くべき本音が出てきました。
幹部の本音は
・ 自分の指示を部下がちゃんと理解しているのか不安を感じる
・ 今の指導育成プログラムで、メンバーは成長するのか不安を感じる
メンバーの本音は
・上司は私を理解してくれているか分からないから、何も話したくない。
・上司は話す度に言うことが違うから、分かったフリしておけばいい。
私は、これを『忖度コミュニケーション』と名付けました。
これじゃ質の高い情報なんて上がるはずもありません。
2.上司の不安も、メンバーの不安も、「心理的安全」環境がないことから生まれている
成果を上げるためには、質の高い情報共有が必要不可欠です。
そのためには目的、目標、成果に焦点を合わせて、なんでも気軽に話せる「心理的安全」が保証されていなければなりません。
では「心理的安全」とは、なんでしょうか?
それは、次の4つの不安がない環境を言います。
つまり「心理的安全」が保証されたチームは、情報を素早く共有できる環境だと言えます。
3.「心理的安全」があるチームは、メンバーが働きたくて仕方ない組織になる
きっと読者は、こんな印象を持たれたのではないでしょうか?
「不安がなければ、社員は生き生きと仕事したくなるのは当たり前だ」
もちろん、人は不安がなくなれば安心感を得られます。
しかし、そこに成長している実感がなければ、安心に慣れきって生き生きと働くモチベーションはやがて失われていきます。
これからお話することは、最先端の心臓外科手術式のMICSを導入しようとしたA病院とB病院の実話で、「心理的安全」の意味を分かりやすく教えてくれています。
この話から分かることは、
メンバーの「心理的安全」の源泉は、チーム全員で目標に向かって学習し、実践し、知識を体系化して社会に貢献することです。
4.「心理的安全」環境は、リーダーが創る。
では、どうすれば「心理的安全」環境ができるのか?
それは、まずリーダーがメンバーの話を聴き切ることです。
メンバーから上がる情報を論理的に整理しながら聴き切ることです。
例えば、What、Why、Howをメンバーと一緒に実践する内に「心理的安全」が醸成されるコミュニケーションです。
さらにWhat~Whyを時系列に記録をとって、常にメンバーとにコミュニケーションをとっていけば、一緒に変化を観察し、課題を見出しながら学習と実践をメンバーと一緒に行うことができます。
リーダーが、率先してそれをやれば、メンバーは安心して情報を上げられるようになります。
やがて「メンバー働きたくて仕方ないチーム」になっていきます。
皆さんのお考えはいかがでしょうか?
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