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僕の大好きな中国映画「薬の神じゃない!」が日本で公開されているらしいのでぜひ観て欲しい

日本では鬼滅の刃が大ヒット中でしょうか?映画界が盛り上がっていて素晴らしいと思います。

今日は僕からもとっておきの中国映画を紹介したいです。「我不是药神(薬の神じゃない)」という、2018年に中国で公開された映画なのですが、なんと日本でも2020年の10月16日から公開されているという情報を見つけました。

この映画、ワンフレーズで言うなら「実話ベースで社会問題を描いていて、全体はポップな雰囲気なのにとても感動する傑作」です。

Wikiからあらすじを拝借

上海で、男性向けの回春薬を売る小さな店主 チョン・ヨン(程勇)は、店の家賃さえ払えず、妻にも見放され、人生の目標を見失っていた。 ある日、「血液のがん」である慢性骨髄性白血病患者リュ・ショウイー(呂受益)が店に訪れる。 国内で認可されている治療薬は非常に高価であるため、安価で成分が同じインドのジェネリック薬を購入してほしいという依頼だった。 最初は申し出を断ったものの、金に目がくらんだチョン(程)は、ジェネリック薬の密輸・販売に手を染め、より多くの薬を仕入れるため、 購入グループを結成する。依頼人の リュ(呂)を始め、白血病患者が集まるネット上コミュニティの管理人で、自身も白血病の娘を持つポールダンサーのリウ・スーフェイ(劉 思慧) 、中国語なまりの英語を操る リウ 牧師(劉牧師) 、力仕事が得意な不良少年の ボン・ハオ(彭浩)が加わり、事業はさらに大きく拡大していく。 警察に密輸として目をつけられ始め、いったんはグループを解散したチョン・ヨン(程勇)たちだったが、薬を絶たれた患者たちの悲痛な叫びに決意を固める。 患者の負担を軽くするため仕入れ値以下の価格で薬を売り、あえて危険な仕事を続ける彼に待ち受ける 結末 と は・・・ 。

いろいろポイントがあるのですが、俳優の演技や映画のクオリティなどは世界のトップ映画にひけをとらない素晴らしさだと思います。

ここからは映画の収益データと中国国内でのみんなの評価を紹介します
(※一部ネタバレ含むなので、見たくない人は離脱ください)

この映画は中国では2018年7月5日に公開され、30.75億元の興行収入で2018年3位、歴代9位に輝いてます。

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考え深い社会現実に基づく鋭い作品ということですぐに社会現象になりました。人気作家の马伯庸(Mǎbóyōng)のこの映画についての評価が共感できます↓

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患者のジレンマ、薬の売人のモラルのジレンマ、警察の法と正義のジレンマ、製薬会社のビジネスのジレンマなど、誰もが葛藤している。 逃げ場がないほどリアルな現実を、映画は率直に、そしてストレートに表現しており、自分が彼らの立場になったらどうするかを考えさせられる

そして、中国で一番影響力のある映画口コミサイト「豆瓣电影」では9点(満点10点)と高く評価されてます。

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ちなみに、これは中国の国産映画では16年ぶりの高得点というのが評価の高さを表しています。

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↑古典作品ばかりですが、2002年の「 无间道(Infernal Affairs)」は世界的に有名ですね。

冒頭に少しだけ紹介しましたが、この映画は事実を元に描かれています。「陸勇」という人がインドからジェネリック薬を個人輸入して服用し病気が改善。彼はアメリカで開発された白血病治療薬を利用していたのですが、あまりの値段の高さに困り果てた末の行動でした。その後、他の白血病患者を助けるためにジェネリック薬代理輸入を行っていたのですが、問題視され逮捕起訴されてしまいました。

2014年ころに起きたこの事件は大きな社会問題となり、中国の人々と医療界に影響を与えました。2018年4月に国務院は「ジェネリック医薬品の供給と使用に関する政策の改革と改善に関する意見書」を発表し、今ではジェネリック医薬品の利用が大いに進んでいます。

以前に中国での医療の問題について紹介したことがありますね。薬についてもそうですが、医療資源が都市部に集中しているなどの現実もあり、多くの人が問題を身近に感じていることも高評価につながったかもしれません。

僕も身内に病人が一人いることもあって、この映画は共感できるポイントが多く心に直撃しました。「コメディーだと思って笑いながら見てたら泣き始めた」とコメントする人も多いです。期待を裏切らないと思いますので、ぜひチャンスがあったら観て感想をコメントくれたら嬉しいです!

(参考資料)


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