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ちょっと偏った読書

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出会いは難しいが一瞬で虜にされる書籍。 一度読んでしまったら昨日までの私には戻れない本を記録していきたい。
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長いお別れ

長いお別れ

実家で父親の処置をしたことは
次の機会にでも書く。

それが終わって
血だらけの親父と弟と
デニーズで
ステーキを食べたあと
家に戻ったのが
夜11時前。

電話に気が付かなかったせいで
ヨーメが
若干ご機嫌斜めであったが
一日の経緯を話しているうちに
和やかなムードが戻ってきた。

親父との会話を
面白おかしく再現し
スマホで写真を見せたりした
その時
新しいメールに気がついた。

訃報だった。

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ライ麦畑でつかまえて

ライ麦畑でつかまえて

はじめてこの本のことを知ったのは
村上春樹のエッセイだったと思う。

彼がイチオシにしている本の一冊だったので
読んでみることにした。

ちょうど読書の幅を広げたいと考えていた時期だった。
それまでは推理小説だとか
冒険小説みたいなオチのある話ばかり読んでいた。
それが面白いと思っていた。

もちろん面白い。

しかしそれ以上の面白さになかなか出会えないでいた。

いわゆる純文学というものに手を出

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胸がいたむ

胸がいたむ

子供のことなんだけど

赤ちゃんの頃から
甘やかしているつもりはないが
大事に育ててきた。

危ないものから遠ざけ
悪いものに近づかないように
大事に大事に。

私は自分の人生、
一生、
そういうふうに
こどもを守りたいと思っていた。それが私の願いだった。

もちろんそれが叶わぬ夢であり
叶えてはいけない夢であることも知っていた。

格好つけて言わせてもらえれば、
その気持ちはまるでJ.D.サリン

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外国語上達法

外国語上達法

何度も読み返す本があるとすれば
そのうちの一冊が
この千野栄一著
「外国語上達法」である。

千野先生は2002年に亡くなられているんだね。R.I.P.

世界で最も難しい言語の一つがチェコ語というのを知ったのもこの本である。
語学の天才である教授陣との掛け合いがほのぼのとしていて、千野先生ご自身の語学習得の歩みも男の子の成長物語みたいで少年ジャンプ並みに没頭した。

刺激を受けてしまった単純な私

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うっかり物理沼に…

うっかり物理沼に…

これは仕事や最近の自分の勉強とは
全然関係ないんだけど
野村泰紀さんの物理の話が
俄然面白い。

たまたま見たYouTubeの動画が
すごく良かった。

物理は大学受験の時に
わりかし一生懸命やった。

古典物理学は
山本義隆さんの
物理入門片手に
最初は全然歯が立たなかったけれど
『この先になにか面白そうな世界がある』という
匂いを感じて頑張ってみたところ
やっぱり本当に面白かった。

ここでは

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