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エンデューロ、ラリーのメディア活動。

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マガジン

  • BIGTANKオンライン

    BIGTANKマガジンは、年6回、偶数月に発行されるエンデューロとラリーの専門誌(印刷されたもの)です。このnoteでは、新号から主要な記事を再編集して順次掲載。バックナンバーの人気記事も、不定期でアップロードします。

記事一覧

LOOKING BACK - KTM690ENDURO-R

スパルタン - 骨太なダートバイク  KTM690ENDUROは、KTM640LC4 ENDUROの後継機種として2008年に発売されている。実際には2007年の夏頃にリリースされた。すでにダカール…

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5日前
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工具の世界 「最終話:工具について」

文 山田卓弥  そもそも工具ってそんなにいくつも必要なのか?という疑問があると思います。  ──プロメカニックでもない限り自分の所有する車両に合わせた工具だけがあ…

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12日前
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TIME TO RIDE 「オフロードという原風景」 大鶴義丹

 同年代のオフロード仲間で酒を飲んでいると、自分たちが変わり者集団だということをいつの間にか忘れてしまう。この年齢でオフロードバイクを楽しんでいるというのは、好…

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12日前
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ホルコムのEnduroGPウェポン - Honda CRF250RX Enduro

-- E1マシンである4ストローク250がオーバーオールの世界タイトルを狙えるマシンであることは歴史は証明しています。また、あなたと同じように、より大きな排気量クラスか…

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3週間前
3

Parc Ferme 「絶えざる鼓動」

 KTMが2013年に発売したKTM350Free Rideは、4ストロークエンジンが搭載されたオフロードスポーツモデルだった。翌年、2ストローク250cc仕様のモデルが登場し、どちらも人…

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3週間前
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ジャービスの TE300i ハードエンデューロ専用

2022年にRockster Enagy Husqvarnaファクトリーレーシングチームを離れ、自ら立ち上げたプライベートチーム"GOAT"を率いるグレアム・ジャービスは、しかし依然としてトップ…

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1か月前
3

「王者は挑戦をやめない」 インタビュー スティーブ・ホルコム

2023-2024 Enduro GPシーン最も注目を集めた大型移籍。最強を誇るBetaファクトリーチームからRed Motoへ。王者スティーブ・ホルコムの真意に迫る。  2015年、Enduro GP…

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1か月前
5

続・フットパスライツ

またひとつ、立ち入り禁止の砂浜が増えた。 みんなが、釣りや、散策、あるいはバイクで走って楽しんできた場所に、ある日突然、鉄柵とゲートができて、入れなくなってしま…

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1か月前
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エンデューロ日記 No.49 - トレイルの文

ガレージを出て街を抜け郊外の道へ。 山野を駆け回り、しばらく走ったらまた街へ戻り、家にたどり着く。 今では、ダートバイクでそんな「普通の」楽しみ方ができる環境も…

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1か月前
7

エンデューロ日記 No.48 - 「無冠の帝王から真の勇者へ」

これは、ミカ・アオラ - Mika Ahola というフィンランド出身のエンデューロライダーのことを書いたものです。彼は、長く、エンデューロ世界選手権と、インターナショナル…

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2か月前
7

MVアグスタとハスクバーナ。

photo MV AGUSTA text Katsuhisa Mikami 三上勝久 1965 年東京生まれ。20歳くらいからオフロードライディングに取り組み始め、1992 年SCORE BAJA1000 に参戦。以降10回 BA…

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2か月前
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エンデューロ日記 No.47 - 速いマシンは美しいのか。

最近はあまり聞かなくなったが、レースに携わる人たちの間でよく使われた言葉である。レースおたくのような若者だったぼくは、RIDING SPORTS等のレース専門誌をよく読み、…

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2か月前
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エンデューロ日記 No.46 - 雨、泥、寒さ。エンデューロとは何か

英国のライダーがウェットコンディション、スリッパリーなマディに強いと定評があるのにはいくつかの理由がある。ひとつは、ほとんどのライダーがトライアルのバックグラウ…

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3か月前
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砂漠の思い出 - 三上勝久

text Katsuhisa Mikami 今から17 年前のこと。僕はエジプトで開催されていたファラオラリーにカメラマン兼レポーターとして訪れていた。移動は、雇い主が手配してくれたレ…

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3か月前
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エンデューロ日記 No.45 - 真のプライズが宿るものとは

毎年12月に東京で開催されているMFJ MOTO AWARD(モトアワード=一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会主催の年間表彰式)では、ロードレース、モトクロス、トライア…

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3か月前
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Factory Bike - タディのインドアウェポン - GASGAS 4T 350

エクストリームエンデューロのマエストロがFIMスーパーエンデューロとAMAエンデューロクロスという2つのインドア選手権で勝利するために作ったスーパーウェポン。フルモデ…

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4か月前
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LOOKING BACK - KTM690ENDURO-R

LOOKING BACK - KTM690ENDURO-R

スパルタン - 骨太なダートバイク

 KTM690ENDUROは、KTM640LC4 ENDUROの後継機種として2008年に発売されている。実際には2007年の夏頃にリリースされた。すでにダカールラリーで活躍し、スピード、信頼性ともに最高の評価を受けていたLC4エンジンも、このモデルから新しくなっている。シリル・デプレらが走らせていた、KTM690ラリーに搭載されていたエンジンと基本設計を同一

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工具の世界 「最終話:工具について」

工具の世界 「最終話:工具について」

文 山田卓弥

 そもそも工具ってそんなにいくつも必要なのか?という疑問があると思います。
 ──プロメカニックでもない限り自分の所有する車両に合わせた工具だけがあればいいわけですし、確かに持っていれば便利そうなものもあるけどなくてもなんとかなるし──
 そんな風に考えた事がある人は多いですよね。
プラスやマイナスネジを回すのにドライバー。
切ったり掴んだりするのにはプライヤー。
ボルトナットを回

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TIME TO RIDE 「オフロードという原風景」 大鶴義丹

TIME TO RIDE 「オフロードという原風景」 大鶴義丹

 同年代のオフロード仲間で酒を飲んでいると、自分たちが変わり者集団だということをいつの間にか忘れてしまう。この年齢でオフロードバイクを楽しんでいるというのは、好むと好まざるとにかかわらず、一般社会では変わり者の烙印を押される。ノーマルな生き方をしている方たちが、深く関わりたくないと偏見を丸出しにすることもあるだろう。
 私の経験からすると、その手の「ハレーション」が起きるのは、他のレース愛好家全て

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ホルコムのEnduroGPウェポン - Honda CRF250RX Enduro

ホルコムのEnduroGPウェポン - Honda CRF250RX Enduro

-- E1マシンである4ストローク250がオーバーオールの世界タイトルを狙えるマシンであることは歴史は証明しています。また、あなたと同じように、より大きな排気量クラスから、最小排気量のE1に移籍して成功を収めたミカ・アオラが、同じくCRF250に乗っていたことは、あなたの決断にも影響を与えていると考えてよいでしょうか?

Steve : 必ずしもそうではありません。E1へのスイッチによってぼくが目

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Parc Ferme 「絶えざる鼓動」

Parc Ferme 「絶えざる鼓動」

 KTMが2013年に発売したKTM350Free Rideは、4ストロークエンジンが搭載されたオフロードスポーツモデルだった。翌年、2ストローク250cc仕様のモデルが登場し、どちらも人気を博したが、もともとこのFree Rideは、市販向けの電動モーターサイクルとして開発されたコンセプトモデルだった。実際にバッテリーとモーターを搭載して登場したのは2014年。しかし、一般市販は実現していない。

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ジャービスの TE300i ハードエンデューロ専用

ジャービスの TE300i ハードエンデューロ専用

2022年にRockster Enagy Husqvarnaファクトリーレーシングチームを離れ、自ら立ち上げたプライベートチーム"GOAT"を率いるグレアム・ジャービスは、しかし依然としてトップレベルの実力を維持し、そしてハードエンデューロの"象徴"としての地位を堅持し続けている。
 マシンは長年の愛機であるHusqvarna TE300のフューエルインジェクション搭載モデル。彼の改造に対するスタ

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「王者は挑戦をやめない」 インタビュー スティーブ・ホルコム

「王者は挑戦をやめない」 インタビュー スティーブ・ホルコム

2023-2024 Enduro GPシーン最も注目を集めた大型移籍。最強を誇るBetaファクトリーチームからRed Motoへ。王者スティーブ・ホルコムの真意に迫る。

 2015年、Enduro GPのジュニアクラスに彗星のごとくデビュー。フル参戦ではなかったためジュニアタイトルの獲得は無かったが、シニアにステップアップした翌2016年はE3クラスで初の世界タイトルをつかむ。以来、Betaファ

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続・フットパスライツ

続・フットパスライツ

またひとつ、立ち入り禁止の砂浜が増えた。

みんなが、釣りや、散策、あるいはバイクで走って楽しんできた場所に、ある日突然、鉄柵とゲートができて、入れなくなってしまった。

風力発電所ができたからだ。

以前に書いた記事を貼っておく。

エンデューロ日記 No.49 - トレイルの文

エンデューロ日記 No.49 - トレイルの文

ガレージを出て街を抜け郊外の道へ。

山野を駆け回り、しばらく走ったらまた街へ戻り、家にたどり着く。

今では、ダートバイクでそんな「普通の」楽しみ方ができる環境も貴重になってしまったが、ダートバイクの楽しみというのは、もともとはそんなものだ。

トランスポーターが必要で、モトクロスースにいかなければ走る場所もない。いや、モトクロスはモトクロスでそれはいいのだ。だが、バイクというのはそれだけの乗り

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エンデューロ日記 No.48 - 「無冠の帝王から真の勇者へ」

エンデューロ日記 No.48 - 「無冠の帝王から真の勇者へ」

これは、ミカ・アオラ - Mika Ahola というフィンランド出身のエンデューロライダーのことを書いたものです。彼は、長く、エンデューロ世界選手権と、インターナショナルシックスデイズエンデューロで活躍し、2012年1月に、練習中の負傷が原因でこの世を去りました。

文中にありますが、長く無冠の帝王と呼ばれながら、ライダーとして普通はピークを過ぎたといわれる年齢になってから、なんと5年連続で世界

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MVアグスタとハスクバーナ。

MVアグスタとハスクバーナ。

photo MV AGUSTA
text Katsuhisa Mikami

三上勝久
1965 年東京生まれ。20歳くらいからオフロードライディングに取り組み始め、1992 年SCORE BAJA1000 に参戦。以降10回 BAJA1000 に参戦している。雑誌rider 元編集長。

 5月にイタリア、ヴァレーゼに行ってきた。KTM の親会社であるピエラ・モビリティが、ヴァレーゼに本社を置く

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エンデューロ日記 No.47 - 速いマシンは美しいのか。

エンデューロ日記 No.47 - 速いマシンは美しいのか。

最近はあまり聞かなくなったが、レースに携わる人たちの間でよく使われた言葉である。レースおたくのような若者だったぼくは、RIDING SPORTS等のレース専門誌をよく読み、やはりこのフレーズによく行き当たった。そして当時は、それを額面通りに受け取り、例えばそれは機能美のようなものを指しているのだと思っていた。フォーミューラーワンのレーシングカーや、ホンダやヤマハのGP500マシンなど、いかつくも流

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エンデューロ日記 No.46 - 雨、泥、寒さ。エンデューロとは何か

エンデューロ日記 No.46 - 雨、泥、寒さ。エンデューロとは何か

英国のライダーがウェットコンディション、スリッパリーなマディに強いと定評があるのにはいくつかの理由がある。ひとつは、ほとんどのライダーがトライアルのバックグラウンドを持つということ。幼少期、はじめて触れるのがトライアルライディングということが多い。モトクロスは危ないから、とトライアルを勧める親が多い。もうひとつには全般に雨が多い島国であること。特にスコットランド、ウェールズは雨が多く、ある年の7月

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砂漠の思い出 - 三上勝久

砂漠の思い出 - 三上勝久

text Katsuhisa Mikami

今から17 年前のこと。僕はエジプトで開催されていたファラオラリーにカメラマン兼レポーターとして訪れていた。移動は、雇い主が手配してくれたレンタカーだ。そこそこポンコツな、パジェロだったと思う。 毎日のルーティンは決まっていた。朝、スタートシーンを撮影して、すぐにコースをショートカットしてスペシャルステージの中間地点に向かい、そこで撮影する。その撮影が

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エンデューロ日記 No.45 - 真のプライズが宿るものとは

エンデューロ日記 No.45 - 真のプライズが宿るものとは

毎年12月に東京で開催されているMFJ MOTO AWARD(モトアワード=一般財団法人 日本モーターサイクルスポーツ協会主催の年間表彰式)では、ロードレース、モトクロス、トライアル、エンデューロ、スーパーモトの全日本選手権シリーズのランキング表彰を始め、世界選手権功労賞など、多くの特別賞も併せて顕彰されるものだが、その中に、エンデューロ特別賞として「ベルナード・ホジキンス記念トロフィー」というも

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Factory Bike - タディのインドアウェポン - GASGAS 4T 350

Factory Bike - タディのインドアウェポン - GASGAS 4T 350

エクストリームエンデューロのマエストロがFIMスーパーエンデューロとAMAエンデューロクロスという2つのインドア選手権で勝利するために作ったスーパーウェポン。フルモデルチェンジした4ストローク350マシンはどのようなコンセプトで仕上げられているのだろうか。

Text & Images : Future7Media Team

狂気のレースを戦う
異常な兵器の真実 私たちがファクトリーマシンを紹介

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