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<スタンフォードとハーバードの違いって?>現役生の母が掴んだ意外な情報

毎年12月の中旬あたりにアメリカの大学の早期単願入試の結果が発表される。今年は来週金曜日がその日ということだが、2018年にスタンフォード大学に早期単願入試で息子が合格した時はすでに結果が出揃っていた、ということで発表が1週間早まったこともあった。

スタンフォードといえばSTEMやCS(コンピューターサイエンス)教育の最高峰として知られているが、入学当時は海洋生物学者に憧れ、同大学の海洋研究所の名物=夏休みの遠洋漁業研修でサステイナブルな一本釣りなどを体験してみたい、と同大学を目指していた息子だが、まぁ若者の興味というのはうつろいやすいようで。コロナ休学を経てようやく主専攻を絞り、今では卒業に向けてそれなりに頑張っている様子。

以下は2018年冬、スタンフォードの内部事情に精通した同級生のお母さんが教えてくれた情報を書き付けたもの。


同じく早期単願入試でスタンフォードに合格した同級生は、一族が同大学卒、お婆ちゃんは元理事で、お爺ちゃんは世界的投資家ウォーレン・バフェットの右腕、その家族のラストネームを冠した大学院生向けのピカピカの寮(っていうより団地みたいな「群」になってる)がスタンフォードの敷地内に新築された、というコネ中のコネの持ち主なのだが、その母から昨日聞いたところによると「シリコンバレー信仰の、スタートアップを立ち上げて売却してゴールデンパラシュートに飛び乗りたい、CS専攻の理系の若者ばかりが目指す大学」的な位置づけになりつつあるのを是正するため、アート系施設や教育の充実に向けて、さらなるテコ入れに乗り出しているそうだ。何しろ資金は潤沢だからなあ。だから将来はさかなクンになりたい息子も滑り込めたのかも。友達みんながGAFAに就職したいヤツらばっかりだったらそりゃつまらないだろうし。いいこと聞いた!

この話を聞いて、ガンジー「七つの社会的罪」からの『人間性なき科学』(Science without Humanity)を思い出した。何事もバランス。冷静に俯瞰する力、散らばった情報を統合して道筋をつけられる先見性。道筋がつけられたら、あとは目的を遂行する力。

どこかの記事で、入試の難易度として毎年比較されているハーバードとスタンフォードの違いについて「ハーバードは1を100にする生徒が集まるところ、スタンフォードは0から1を作り出せる生徒が集まるところ」と書かれていて膝ポンだった。ビジネスマインドとクリエイターマインドの違い、ってことか。

息子に付き合っていろいろな大学を見学したが、たとえ一口にアイビー・リーグと言ってもその雰囲気や集まる学生のタイプは学校によってびっくりするほど違ってて目ウロコだったし(注:○○○○○○は説明会の途中で「これ以上聞く意味ナシ!」と退席したほど)、この体験を自分の老後の思い出のためにも文章化しようと目論んではいるのだが、いろいろありすぎて情報の整理ができてないんだなー。課題が増えた。そんなことを言っている間に娘のお受験が始まる。。

ちなみにアメリカの大学では、入学後に「自分がこの大学に受かった理由」を開示してくれるそうだ。息子が問い合わせた時は、アドミッション・オフィス(入試課)のファイルに書き付けてあった「合格の決め手」的メモのコピーをくれた。卒業した高校側にとっても、それなりに伴走を頑張ってきた親にとっても良いデータになると思うし、なによりその透明性が嬉しい。

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