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映画「スパイ・ゲーム」を観て

10月14日「スパイ・ゲーム」という映画を観た。
原題は「Spy Game」。2001年のアメリカ映画で、ジェームズ・グレイ監督の作品だ。

キャストは、ネイサン・ミュアー役のロバート・レッドフォードトム・ビショップ役のブラッド・ピットエリザベス=ハドレー役のキャサリン・マッコーマックチャールズ・ハーカー役のスティーヴン・ディレインなどである。

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あらすじは、
1991年春。伝説のCIA工作官、ネイサン・ミュアーは、あと1日で引退を迎えようとしていた。引退の日を平穏無事に迎えるかに見えたが、ミュアーの友人でCIA香港支局長のハリー・ダンカンからの電話により、手塩にかけて育て上げた工作官のトム・ビショップが中国でスパイ容疑で逮捕されたことを知る。本来ビショップはダンカンが指揮をとっていた米中通商会談の盗聴作戦に従事するはずであったが、許可なく中国人協力者を指揮して蘇州刑務所に侵入していた。米中関係の親密化を優先するホワイトハウスの意向で、CIAはビショップを見殺しにしようとする。CIA本部ではミュアーの同期であるフォルジャー工作担当次官が座長を務め、ビショップが無許可で作戦を遂行した理由を調査していた。ミュアーはフォルジャーや彼の部下ハーカーに、海兵隊軍曹であったビショップをCIA工作官に育て上げたいきさつを語った。
ミュアーは何とか時間を稼ぎ、ビショップの解放を外交交渉に委ねるように事態を仕向けたが、CIAはホワイトハウスの意向を優先し、ビショップが処刑されるのも時間の問題となった。ミュアーはビショップを救出するため、CIA長官名義の命令書を偽造して蘇州刑務所に近いアメリカ軍基地に送付し、救出作戦を指令する。並行してダンカンを介し中国の地方政府関係者を買収し刑務所を停電させる。買収資金は老後の生活資金として蓄えていた投資信託を全て解約し現金化したものだった。CIA本部での会議が終わりミュアーが退席してしばらくした後、フォルジャーの元に非正規作戦の報告が入る。ビショップとエリザベスは救出され、ヘリに乗り込み刑務所を脱出する。ビショップは隊員から作戦名が「ディナー・アウト作戦」だと聞かされ、ミュアーが自分のために行動してくれたことを悟り泣き崩れる。
と、いった内容。

で、観終わっての感想。

2001年の映画で、いきなり中国のシーンに驚く

この映画の最初のシーンは、中国の蘇州である。いまでこそ、中国が注目されているが、2001年の中国は、まだまだ先進国とは言えない時期である。その時期の中国をいきなりトップシーンで使うところは、なかなか面白かった。そして、刑務所、予防接種、救出、というシーンが続く。いきなり手に汗にぎる展開に、くぎ付けになった。
結局、ビショップは、中国当局につかまってしまうところから始まるのである。

所詮、CIAという組織のコマでしかない

映画の中で、明らかに見えること。それは、組織第一で、個々の人間はコマでしかないことである。なので組織側は、ビショップが処刑され、見殺しになることは仕方ないと考えている。結局は、ホワイトハウスの意向。つまり、組織の意向が優先される。
そして、ミュアーも退職最終日であり、もう組織としてはいらない人間だと考えているように見える。
これの繰り返しなのだ。結局、この映画の中の組織を守る側も、いずれは捨てられる。そんなことも感じずに、ただひたすら組織のために働くのだ。

組織内での”化かしあい”

映画の中で、ミュアーと会議室内の他の人間との”化かしあい”が行われている。ミュアーは最後の仕事を、それまでのある意味冷酷な自分を反省し、人としてすべきことに傾ける。架空の「ディナー・アウト作戦」を作り、ビショップたちを救出するのである。それも、退職をを救出のためすべてつぎ込む。そこに、ミュアーの人間としての生きざまを感じるのである。
だからこそ、それを知ったビショップは心からこみ上げるものがあったのだと思う。

ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットの共演

この映画、ロバート・レッドフォードとブラッド・ピットの共演である。
すごい!
と言っても、ロバート・レッドフォードについては、若い人はあまり馴染みがのないかもしれない。彼は、ボクが子どものころは、相当名の知れた俳優だった。
なので、いわゆる時代は違えど、一時代を支えた俳優同士の共演は、やはり素晴らしいと思う。

映画を総括すると、スリリングなシーンもありながら、心に染みるような、そんな映画だった。

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