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映画「シザーハンズ」を観て

2月22日、「シザーハンズ」という映画を観た。
英題は「Edward Scissorhands」。1990年のアメリカ映画で、ティム・バートン監督の作品だ。

キャストは、エドワード・シザーハンズ役のジョニー・デップ、キムウィノナ・ライダー、ペグ役のダイアン・ウィースト、ジム役のアンソニー・マイケル・ホール、ジョイス役のキャシー・ベイカーなどである。

あらすじは、

寒い冬の夜。「雪はどうして降るの?」と孫娘に聞かれた祖母が話し始める。
昔々、町外れの山の上の屋敷に孤独に暮らす老発明家がいた。屋敷の中で、全自動クッキー製造機などの数々の発明品を作り出した彼は、遂には生命の創造に挑み、1人の人造人間を生み出す。彼はそれにエドワードと名付けて愛情をもって接する。不完全な部分を自らの発明品で補うために、ハサミを使って作った仮初の手を両手に、それから大きなハート形のクッキーを選んで心臓とする。そして、彼はついに本物の人間と同じ形をした両手を作り出すが、それをエドワードに披露した矢先、急な発作を起こし、エドワードを一人残してこの世を去ってしまう。エドワードは、両手がハサミのまま、屋敷に1人残された。
ある日エドワードの住む屋敷に、ペグという化粧品のセールスの女性がやってくる。心優しい彼女は、奇怪な姿をしたエドワードを発見したのち、彼をパステルカラーの家が並ぶ町に連れて帰ることにする。手がハサミのエドワードは食事さえままならないが、植木を様々な形に美しく整えたり、ペットの毛を刈ったり、女性たちの髪を独創的な感じにカットしたりして地域の人気者になっていった。やがてエドワードは、ペグの娘キムに恋をする。
ある時エドワードは、キムのボーイフレンドのジムに利用され、夜間に彼らと一緒にジムの家に不法侵入するが、警報装置にかかったエドワードだけ逮捕されてしまう。キムを気遣ったエドワードは真相を語らず、周囲の人々は彼を避けるようになったが、キムはエドワードの優しさに惹かれ始め、ジムは嫉妬を募らせてゆく。
クリスマスの夜、氷の彫刻を作って美しい雪を降らせていたエドワードは誤ってキムの手を傷つけ、ジムに罵られて家を追い出されてしまう。キムはジムに怒りを覚え、絶交を言い渡した。怒り狂ったジムはやけ酒を飲み、飲酒運転をしてしまいキムの弟のケヴィンを轢きそうになる。間一髪でケヴィンを助けたエドワードだが、その際にハサミでケヴィンに怪我をさせてしまう。危険な化け物として街の人々に責められたエドワードは、屋敷へと逃げ込んだ。
エドワードを案じたキムは彼の後を追うが、さらにそれを追ってきたジムともみ合いになり、エドワードは彼を殺してしまう。キムはエドワードに「愛してる」と言って別れを告げると、屋敷に残されていた、かつて発明家が作り出したエドワードの両手とはまた別の「ハサミの手」を持ち出すと、屋敷に押し寄せてきた町の人々にその手を見せてエドワードは死んだと偽り彼を匿った。
それ以来、エドワードが来る前には降らなかった雪が、毎年クリスマスの時期になると町に降るようになったのだという。
「どうしてそんな話を知ってるの?」と尋ねる孫娘に祖母は答える。「そこにいたからよ。彼には今も見えるはず。彼が降らせた雪の中で踊る私の姿が…」。その言葉の通り、山の上の屋敷では昔と変わらない青年の姿をしたエドワードが両手のハサミで氷の彫刻を作っていた。彫刻を作る最中に飛び散った細かい氷の粒こそが、空から降る雪の正体だった。そして、その氷の彫刻が模っているのは若き日の祖母、すなわちかつてのキムの姿であった。
繊細で心優しき人造人間エドワードと人間の娘キムの間に芽生えた愛が、今もなお生き続け、そしてささやかな奇跡を生み出しているのを明かす形で、物語の幕は下りる。

出典:Wikipedia

といった内容。

で、観終わっての感想。

人間社会の醜さ

この映画の伝えたいことの一つに、人間社会の醜さがあると思う。
エドワードは、心のやさしさを持つ。しかし、異質なものを持ちながら、新しくその街に現れた人に当たる。

最初は、自分たちと違う存在に「警戒」。
そして、徐々に慣れてきたころに「勝手良く使う」。
さらに、「罪までなすり付ける」。
最後には「一斉に出ていけ」と罵る。
そして「忘れられてゆく」。

街の人とエドワード、どちらが人としての生き方をしているのか?
人間社会の醜さを、違うかたちで表していると思うのだ。

エドワードの優しさ、純真さ

主人公のエドワード。
見かけは恐ろしいハサミのようなものを持っているが、人々が忘れかけた優しさや純真さを同時に持っている。
キムも最初は怖がったが、一緒にいる時間が増えるほど、エドワードのクリアな心に惹かれてゆくのである。
逆に、恋人のジムの汚れた心に気づけせてくれる。
結果的に彼女を救うことになるのだ。

人間になれないエドワードであるが、キムヘの思いは変わらない

人造人間として生み出され、人間にはなれないエドワード。
そんな彼が、恋するのは人間のキムであった。
結果的に、彼は山の上の屋敷に戻ることになるが、キムヘの思いはこれからも変わらない。彼は、冬になると氷を削り、キムの像を作るのだ。
彼は人造人間。これからもキムを思い続けて、年も取らずに生きてゆくのだろう。

雪は、エドワードが降らせているというファンタジー

その雪像を作る際に、粉のように舞うのが、今街で降る雪である。
エドワードが街に来る前まで、雪は降らなかった。
でも、去ったあと毎年雪が降る。
その理由が、キムヘの思いなのである。
何ともファンタジーな話である。

本音を言えば、映画の評判ほど、感動したわけではない。
しかし、ファンタジー映画としては、楽しめた作品である。

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