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映画「エスター ファースト・キル」を観て

9月23日「エスター ファースト・キル」という映画を観た。
原題は「Orphan: First Kill」。2022年のアメリカ映画で、ウィリアム・ブレント・ベル監督の作品だ。

キャストは、エスター/リーナ役のイザベル・ファーマントリシア・オルブライト役のジュリア・スタイルズアレン・オルブライト役のロッシフ・サザーランドドナン刑事役のヒロ・カナガワなどである。

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あらすじは、
警備が厳重なエストニアの精神病院から知能が高く凶暴な美少女が緻密に計算された計画で脱走する。脱走したリーナは外見は少女だが成長ホルモンの異常で成長が止まった成人女性。脱走時に殺害した療法士の自宅でワインを飲みながらネットで行方不明者リストの中から自分の外見と似た少女エスターを見つけ出してなりすますそうと企む。
怪しまれながらも何とかアメリカはコネチカット州の裕福なオルブライト家に行方不明から戻った少女として迎え入れらる。だがエスターの母親は違和感を募らせていた。そしてもう一人、本物のエスターの行方不明時に捜索をしていたドナン刑事が彼女を不審に思い独自の捜査を始める。
ドナン刑事はオルブライト家を訪問してリーナの指紋が付いたレコードを密かに持ち帰り、採取した指紋が本物のエスターの指紋と一致しない事を突き止める。その瞬間、以前からドナン刑事を警戒していたリーナが殺そうと襲い掛かる。殺しに手こずる中に母親がドナン警部を拳銃で射殺する。
射殺体の横で母親は「本物のエスターは、私の不注意で死なせて死体を隠して行方不明になった事にしていたので、最初から貴方が偽者と分かっていた。」と告白する。母と偽の娘のお互いの秘密を共有した仮面の親子は悲劇へと転がり墜ちる。
と、いった内容。

で、観終わっての感想。

恐い!

前作の「エスター」は、数年前に観賞した。
前作も恐かったが、この作品も恐い!
この身体の小さな、主人公の女性。いわゆる「知能犯の殺人鬼」である。
なので彼女の周りでは、その巧妙な手を使い、騙されて人が死ぬ。というか殺されるのである。
この「頭の良さ」と「躊躇のない凶暴性」の掛け算が、ものすごく恐い。

この家族、父親以外は「悪人」

この家族(オルブライト家)は、父親以外は全員悪人である。
母親と長男。この2人の狂気じみた行動も、見逃せない。
とにかく、「狂気」VS「狂気」といった感じである。
画家の父親は、とてもいい人である。それだけに、狂気の中に唯一いる良心が犠牲になる姿は、見ていて可哀そうだった。

ところで、あの義歯は誰が作った?

年齢をごまかすために作ったと思われる「義歯」。最後の場面で、ぽろっと落ちることにより、気づかれてしまう。ちょっとした疑問ではあるのだが、あの「義歯」は誰が作ったのであろうか?エスターが誰かをだまして作らせたのだろうか?重箱の隅をつつくようであるが、そのあたりが気になってしまった。

このタイトルの理由が分かった

1作目が2009年の作品「エスター」。そして今回が、2022年の作品「エスター ファースト・キル」。13年後に作った作品である。
気になって仕方なかったのが、「ファースト・キル」のタイトル。
この映画を最後まで観て、ようやくその意味が分かった。
時間の流れとしては、2作目→1作目なのだ。
つまり、1作目の直前の話を13年後に作品として作り上げた。2作目の年齢が31歳で、名前が「リーナ」の意味も最初は分からなかった。確か1作目は33歳だったはず・・・。でも、映画の最後の場面で、理解できた。
「エスターなら、きっと良い養子縁組がある」のようなことを、他の人が言っていたからである。

1作目も、かなり恐かったが、今回もかなり恐かった。
しかし、よくできた作品である。
まだ観賞されていない方は、ぜひ、1作目のエスターを観てから2作目を観てもらいたい。


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