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世代を繋ぐ「いい背中」

なんて義理堅い人なんだ。

昨年おこなわれた葛西純選手とのデスマッチは、私の中で2022年のベストバウトです。生きる気力が燃え上がりました。

その一戦が高い評価をされたからこそ、アメリカのデスマッチ団体・GCWからトーナメント戦へのオファーが来た。従ってデスペラード選手の中では、葛西選手と彼の所属するFREEDOMSに対して感謝の念があるわけです。

さらにデスペラード選手はデスマッチに憧れを抱きつつ「自分はデスマッチファイターではない」「誰とでもやるわけではない」とも公言していました。ゆえに今回の参戦で誤解が生じないよう、筋を通しておきたかったのでしょう。

真摯な言葉で思いを伝えるデスペラード選手も「俺やFREEDOMSのおかげじゃない。エル・デスペラードの実力だよ」と返す葛西選手もカッコいい。こういうの大好きです。

同じ新日本プロレスの石井智宏選手は、スライディングラリアットを使い始める前に、同系統の技のオリジナルである田中将斗選手からちゃんと了承をもらったそうです(多くのレスラーが無断でパクる)。あと故・三沢光晴さんはよくインタビューで「俺は儲けよりも義理を取る」と話していました。

デスペラード選手は鈴木みのる選手、石井選手は天龍源一郎さんと長州力さん、そして三沢さんは故・ジャイアント馬場さん。師匠に当たる先人たちがいい背中を見せてくれたのかなと思いました。

ちなみに私の場合は、書店員になる前の営業マン時代の先輩がそれに当たります。厳しい状況が続いても逆境を笑い飛ばし、私がやらかしたときは「俺の責任です。スイマセン」とリーダーに謝ってくれました。

いまの自分の姿勢は、若い人たちの目にどう映っているか? 忙しさに甘え、そういう意識を欠いていた気がします。世代を繋ぐ「いい背中」の連鎖は大事にしていきたいですね。

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