朝3時に起きる。朝食の準備をする。外でバイクの音がする。新聞配達だろう。朝食ができて、家族が起きる前に一人で頂く。車の音が外から聞こえる。出勤か。早いな。マンションではいろんな職種の人が働いている。朝早く出勤する人もいるだろう。かくいう私も、一時期、朝6時前には家を出て会社に向かっていた時期があった。あの頃は会社が遠くて、通勤に2時間ほど車でかかっていたのでしかたがない。おまけに責任ある立場にいたので、誰よりも早く着く必要があった。
　今は無職の気ままな身である。あの頃が懐かしいとも思わないし、再び働きに行こうなんて気もほとんどない。経済的に困ってしまったら、働かなければならないだろうけど、幸い何とかやっていけてる。妻が働いているのもある。だから朝食は私が作る。
　家族が起きて朝食が一通り終わると、外では通勤通学の音がする。車の音にバイクの音、しばらく経ってから歩きの小学生。ベランダから覗くといろんな人たちが移動している。このベランダからは見えないが、下に降りると、近くの女子大に通う女子大生の軍団にも出くわす。そのタイミングでゴミを捨てに行く。ここは文教地区なのだ。マンションの隣には中学校があり、坂を降りたところには高校が３つもある。
　朝ドラを7時半からBSで見る。それが終ると、掃除機をかける。トイレの掃除もする。洗濯もする。外では今度は営業の車が次々とやってくる。宅急便や、自販機の補充、リフオームの会社や、郵便局や、食事の日配サービスや、生協や、ケーブルテレビや、いろいろだ。
　郵便局のバイクは最近はカブから電動バイクに変わったので音が静かで来たかどうか、わからなくなった。それでも来たことを確認したら、真っ先に郵便受けに向かう。会社を辞めてから一時期、ひっきりなしに郵便物が届いて手続きが必要だったのだが、最近はあまり郵便物はこない。精神障碍者になったので、NHKの受信料がタダになった。年間一括払込みにしていたので、戻ってくるおカネがある。それが郵便手形でくるらしい。それが待ち遠しい。
　毎朝変り映えのない1日の始まりである。