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【脳死は人の死ではない#7】脳死した妊婦さんから元気な赤ちゃんが誕生!(1)

脳死した妊婦さんから元気な赤ちゃんが誕生したというお話を取り上げましょう。「テックインサイト」2019年9月5日の記事を引用します。

脳死した27歳妊婦、117日後に元気な女の子を出産(チェコ)

今年4月に脳卒中を起こし脳死と判定されたチェコ共和国の妊婦が、117日後の8月中旬に帝王切開で元気な女の子を出産した。赤ちゃんは体重2,000グラムを超えており、妊婦をモニタリングしてきたブルノの大学病院(The University Hospital Brno)は「世界的に見ても非常に稀なケースである」とプレスリリースで語っている。

27歳の女性が脳卒中を起こし、ヘリコプターでチェコ第二の都市ブルノにある大学病院に緊急搬送されたのは4月21日のことだった。女性は妊娠16週で酷い脳出血を起こしており、病院に到着して間もなく脳死と判定された。しかしお腹にいる赤ちゃんの心音が強く、女性が発作を起こす前はいたって健康だったことから、医師らは女性に人工呼吸器を付けて赤ちゃんの成長を見守る決断をした。

女性のケアには大学病院の医師だけでなく、チェコ国立マサリク大学医学部の教授陣らも協力し、生命維持に必要な呼吸、血圧、体温などをモニタリングし、肺や腎臓などがうまく機能しているか、感染症を起こしていないかなど細心の注意が払われた。また赤ちゃんの成長を促すため、女性の脚に機械を付けて動かしたり、お腹をなでたり、ぬいぐるみを置いて話しかけるなど母親がまるで生きているかのような環境を作る配慮も忘れなかった。

その一方で、胎児の成長は定期的な超音波検査によってモニタリングし、栄養状態は体重の増減により確認した。病院の記録によると、胎児の体重は6月24日時点で980グラム、7月中旬には1,500グラムを記録している。

そして女性の脳死から117日後の8月15日、帝王切開により体重約2,130グラム、身長約42センチの元気な女の子が誕生した。女性は妊娠34週と3日まで赤ちゃんをお腹の中に留め、出産後は家族に見守られるなか人工呼吸器が外された。

産婦人科医長のペイヴェル・ヴェントルゥーバ氏(Pavel Ventruba)は「家族のみなさんの協力や理解があったからこそ、赤ちゃんを無事迎えることができました。妊婦が脳死状態で出産するケースは世界で20例ほど報告されていますが、胎児の体重が2,000グラムを超えることは非常に珍しいと言えるでしょう」と述べている。

ちなみに2017年2月には、ブラジル在住の21歳の女性が脳死判定から123日後に元気な双子の赤ちゃんを帝王切開で出産しており、現在のところこれが脳死から出産までの最長記録のようだ。

赤ちゃんが生まれて何よりです。

ここでまず考えなければならないのは、母体が生きていたからお腹の赤ちゃんが成長できたのではないかということです。もし脳死によって本当の死に至ったならば、赤ちゃんは決して誕生しなかったでしょう。

次に、人工呼吸器を付けたり、生命維持に必要な延命治療を施したから生きることができたのだということについては、どうでしょうか。

ここに完全に死に至った肉体があり、それに人工呼吸器を付け、生命維持を行おうとして、果たしてできるのでしょうか。肉体が生きているからこそ、人工呼吸器に効果があり、様々な延命治療を行うことができたのではないでしょうか。

つまり、脳死は人の死ではなく、肉体が生きているからこそ、人工呼吸器を付け、延命治療を行うことが可能だったのではないかということです。

脳死後の赤ちゃんの出産例は、記事にも「20例ほど報告されている」とあるほど、「奇跡」とは決して言えないものです。この事実に脳死の問題点を見いだすことができます。

見出し画像は、長谷川晃子さんの画像をお借りしました。ありがとうございます。

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