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【法人設立】フィリピン(知っておくべきこと)2


絶対に知っておかないといけない事

フィリピンでは、拠点が増える毎にビジネスパーミットというのを取得しないといけません。
 会社設立を行う際は、バーチャルオフィスで登記を進めるのが現実的です。何故なら、フィリピンで事務所を借りてから登記をしようと思っていても会社がないと基本的には物件する借りる事は不可能です。
 物件を先に借りようとしても、SEC登記原本が必要だ、TIN番号が必要だと必ず言われます。その際にそもそも提出出来るものがないので、物件を借りてから進めていくというのは不可能に近いという事になります。

1:バーチャルオフィスで登記進行

2:実際に借りるオフィスでのパーミット取得進行


上記のような事が流れになります。
 ※ここでとても重要な事はフィリピンでは拠点毎のビジネスパーミットの取得と税務署登録が必要である。と言う事です。
この事を知らずに何年も進めてた。と言われていた先輩方もいました。
知らないで進めてて、何事も起こらなければラッキーですが、起こってしまった時は最悪です。ここはあくまでもフィリピンですので、こちらの言い分など聞き入れてくれません、、、泣

登記完了後も最初に取得したバーチャルオフィスは固定費として借りておいた方が良さそう

 私たちも実際にこのようにしています。
最初は、会社登記などが済んでしまえばこの住所を変更して実際に賃貸する所に住所変更すれば良いや!!くらいの軽い気持ちで考えていましたが、、、、お願いしているコンサルタントさんにその事をお伝えすると。。
 「別に変更しても良いけど、別で会社設立時の費用の半分くらいがかかるくらいの事だし、時間も2年くらいかかるかもしれない。」「フィリピンで登記住所を変えるのはそんな簡単な事じゃないのよ。」と言われました。
日本の感覚からすると、登記住所なんかすぐに変更できるんじゃないの?と思いがちですが、ここフィリピンでは訳が全く違うみたいです。
 こちらの方法の方がスムーズにいくそうです。但し、この点は人により見解がわかれると思いますので、あくまで私達の取った方法である点はご留意ください。登記が完了して物件を借りるまで、シェアオフィスを借りようと思っている人へ。リージャスオフィスは絶対にお薦めしません×やめた方が良いです。私はフィリピンに来て、リージャスオフィスを契約してしまいました。。。とんでもない事が起きます。
・契約書に記載されていない費用が急に請求されたり。。。
・明記されていない金額が、勝手に水増しされていたりetc

BGCのモールから撮った写真です

 会社設立編はPart何番まで続くかちょっと分かりませんが、興味の有る方は最後までお付き合いください。これは実際に私達が経験、体験してその渦中で進めてきた全てです。
これから、フィリピンで外資100%で会社設立する方のお役には立つはずではないかと思って書いていきます。(※業種による違いはあるかもしれませんが)

日本で事業を行うよりも多くの人員確保が必要

フィリピンは人件費が安く、日本より安価で採用を行う事も出来ます(※現地のスタッフの話しで、日本語が話せるスタッフは日本と比べてそんなに安価ではありません)
安価で人材採用を行える事はありますが、フィリピン特有の仕組みで、日本では発生しなかったコストが発生する事も知っておいた方が良いと思います。

例えば、事務員は車の運転が出来ず、運転手は銀行との取引方法を知らないため、2人をセットにしてようやく1つの仕事が終わります。

  1. 社員は会社を休むことが多いです。私が経験した休みの連絡ですが、「昨日雨に濡れて背中が痛いので休みます。」など。業務を確実に終わらせるには、突然の欠勤があっても業務に支障が出ないように、多めの人員を確保しておく必要があります。

  2. 事務処理が煩雑で、外部の機関を何往復もしなければならないことがあります。また、月に2〜3度ある納税時や営業許可の更新時は、1つの窓口に数百人が並ぶため、窓口に並ぶためだけのメッセンジャー的な社員を確保しておく必要があります。また単に連絡を取るだけでも、数日にわたって何度も電話をかけたりメールを送ったりしなければならないなど、単純な業務でさえすぐには終わらないため、多めの社員を確保する必要があります。フィリピン人は後入れ、先出しです。2つの事は同時に進行出来ないと思われていた方が良いです。

  3. 正しい情報を集めるのが容易ではないため、日本で事業を行うときには必要がなかった外部スタッフ(会計士、弁護士、コンサルタントなど)と複数の契約をして、なるべく正しい情報を集める必要があります。

  4. 電子機器やインターネット回線など、1つに不具合が出ても事業に影響が出ないように、全ての物に関して予備を確保しておく必要があります。

  5. 非効率な仕事のやり方を続けても、ローカル社員みずからが改善・工夫をおこなって効率化をすることが無いため、経営者が気づかない限り、永遠と非効率な方法を続けることになり、時間がかかっている割に成果品が少ない、ということが起きます。

  6. 社員の不正を監視するために、ガードマンを雇ったり、入り口にパスワード付きの鍵を設けたり、監視カメラを設置したり、高価な部品を別室で保管したりなどの管理コストが発生します。

日本から進出する中で、上記の様なコストを想定していない場合は「なぜ人件費が5分の1なのに、コストが半分にもならないのか、おかしくないか?」と考えてしまう事もあると思います。
 単純人件費の差額だけに注目しがちですが、実際には上記のような部分で膨大なコストが発生するため、コスト削減効果は人件費が低いからと言ってそのまま削減できるとは限りません。実際に私もこの辺りの見込みを誤っていた点が往々にしてあるのも事実です。

 ここフィリピンでは、日本のように洗練された仕組みがなく、様々な所で「人力=マンパワー」で解決するしか考えられない為、全ての箇所に「人」の力が必要になります。この辺りに関しても、実際に自社で過剰だと思われる人員を採用する事が出来る場合は自社で仕事を進めても良いかと思いますが、営業に専念できないなどの弊害が生まれてくると思います。

 自社で大量の人材を抱える事が難しい場合は、様々な事をお願い出来る会社にアウトソーシングした方が、自社で必要な営業活動に専念できる可能性が高いと思います。

契約は全てサインが必要

たとえば何かを発注する際には、どんなに少額の取引でも、必ず「署名」が必要です。日本のように、口頭やメールで契約を済ませることはまずありません。なので、大きな契約などになればなるだけ、「サイン」が必要です。私自身も仕事の時間のうち2時間「サイン」しなければいけない日があったりします。
 但し、業者や個人との取引には、たいへん苦労します。日時が守られない、違ったものが納品される、購入後の対応が悪い、などです。日時などが守られないのは当たり前なのですが、なぜか「サイン」に関しては徹底的にチェックが厳しいのです。謎です笑

お店の工事図面全てにサイン・・・

レター文化?!

レターというのは日本には無い習慣ですが、フィリピンではこの威力は絶大です。何をするにもレターが必要です。
・雇用する際のオファーレター
・物件を借り際にレターが必要
・何かもめごとが起こった際にもレターが必要

上記のように日本では無い文化なので、この辺りのレターを作成するのにも一苦労どころか、十も二十も苦労を強いられる事になると思います。そうならない為にも信頼できる、現地の知り合いや会社を見つけておく必要があると思います。私自身もたった3か月で上記の3つのレターは全てサインしています。レターの作成自体はお願い出来たので、良かったですが、、、

これからも日本との違いや自身が遭遇した様々な事についてnoteに書いていきたいと思います。このような経験をさせてくれてる、会社や仲間に感謝しています。現地採用は勿論の事、日本の私の在籍していた会社も採用活動を行っています。どんどん様々な事に挑戦したいと思っている人は是非、行動してみて下さい。


実体験、実践を基に伝えていければと思います。



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