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【無我霧中-21】活舌が悪ければ、伝わるプレゼン

先日、11/17に友人の結婚パーティがありました。

僕はその余興で脱出ゲームのコンテンツを担当していた。

皆様は、脱出ゲーム、謎解きゲームをご存じだろうか。

簡単に言えば、謎を解いていって特定の空間から脱出する方法を見つけるというものだ。

基本的に、謎解きを作ったことは彼女への誕生日以外にはない。

ただ、僕が謎解きにハマったきっかけとなる友人のため、依頼を受けたときは二つ返事でOKした。初めての謎解きイベントだから不安はもちろんあったが、その気持ちの方が嬉しかった。

さて、制作に関する話は、依然ちらほらしているので、ここでは割愛する。

今回は、タイトル通り、活舌が悪くても伝わるプレゼン。
いや、活舌が悪ければ伝わるプレゼンに関して。

僕は小さい頃から活舌が悪い。
特にサ行が言えない。
馬鹿にされることはよくあったし、
今でもある。

原因は僕にあるのだからこればかりは仕方ない。

ただ、笑われるということは、既に差別化ができてユニークであるという捉え方もできる。

今回の謎解きコンテンツは、その業界の人だとどれだけ愚かなことか分かるかもしれないが、運営は僕1人と新郎新婦に協力してもらうという3人体制。
当日も、中座のタイミングなので会場にいるのは僕と設定上動けない新郎のみ。

つまり、実質僕だけしか動けない。

だから、司会も用意せず、僕が担当した。

活舌悪い"僕"が、だ。


話すことではなく、理解してもらうこと

僕の説明でゲスト全員が理解できるかと言えば、そんなことはあり得ない。
結婚パーティなので、初めましての人が半分以上、普段から仲いい仲間であっても、僕の言葉を日常で100%理解する人はいないだろう。

そんなレベルだ。
半ば、諦めと言うか受け入れざるを得ない現実だ。

悩んでも解決しないものは、考える必要がない。

それが僕の生き方なので、これはそのまま進めることにした。

要するに、方法はどうあれ、
【内容を理解してもらえればいい】訳だ。

僕がここで考えた方法は、2つ。
①AIの音声を作り、僕が口パクで説明する。
②僕が話す。

①なら、確実に説明を完遂することができる。
だが、懸念点が3つあった。

1.設定上、AIを使うことで世界観が崩れてしまうこと。
2.当日の空気感を度外視すること。
3.ゲーム進行中の流れもすべてAIにするのか、
 僕が話すのかでゲストの頭を困惑させること。

これらの理由から、僕の中で①は排除した。
考慮するとこれは僕が楽したいやり方で、
一番大事な新郎新婦への余興として、
完全に妥協している気がしたから。
心から喜べるものを届けられない気がしたからだ。

何より、ゲストを楽しめられるという観点で言えば、
【伝わらない僕の話し方】
の方が圧倒的に強いと感じたから。

という訳で、自らイバラの道を歩む②で行うことに決めた。


鬼に金棒=活舌にテロップ

さて、ゲーム内容の説明に関してだけど、これは、プレゼンと何ら変わらない。

スクリーンに文字や資料を映して、言葉では説明しきれない部分を視覚的に理解しやすくする。

我々活舌が悪い人にとって、これは最高の武器である。
鬼に金棒ならぬ、活舌にテロップだ。

先に言っておくけど、活舌の悪い人が説明しようと思うなら、前提は、理解されないことだ。
どれだけ練習しても100%理解されると思わない方が良い。

多分、これを見ている活舌の悪い人たちは、
「そんなこと言うなよ!」とか「タイトル見て読んだのに!」とか思うかもしれないが、この言葉に思い当たる節しかないのではないだろうか。

先ほどの僕の言葉をもう一度言う。

悩んでも解決しないものは、考える必要がない。

我々の感覚で言うなれば、
活舌が悪いことはもうどうしようもない。
ということ。

もちろん、発声練習とかすれば、ある程度直る方法もあるかもしれないが、そんな方法を書きたいわけではない。

もう1つ大事なことを、
100%理解されないのは、活舌が悪くない人でも同じ
ということ。

つまり、そもそも「完璧に内容を届ける。」
という前提自体が間違っている。
と僕は思う。


大事なことだけテロップにする

さてさて、言葉で説明するのに、理解されなくていいとはどういうことなのか。

そこで登場するのが、【テロップ】だ。

これも内容すべてをテロップにする必要はない。

大事なところだけピックアップする。

これは、普通のプレゼンでも同じこと。

ここで1つ心理学ベースのテクニックをお伝えする。

人は、いきなり声が大きくなったり、文字が大きく濃くなったりすれば、強調となるのは皆さんご存じの通りだと思うが、
逆に、声が小さくなったり、文字が薄くなったりすることでも受け手側の集中力がより増すということを知っているだろうか。

声が小さいから「え?」って耳を余計に傾ける。
字が薄いから「ん?」って凝視する。

そんな感じだ。

では、活舌悪い人はどうだろうか。

いきなり、宇宙人の説明が入れば、聞いている側は、全く理解できないはずだ。

ただ、節々に聞き取れた箇所を繋ぎ合わせて、多分こんな感じだと理解する。

その上で、テロップが出てくれば、「なるほど!」、要するに呪文ばかり唱えていたけど、これが言いたかったのね!

という答え合わせが、テロップによってできる。

説明から謎解きを始めて、テロップで答え合わせ、アハ体験をしてもらうという状態だ。

これをすると、司会である僕には、全く目が向かなくなる(ハズだと思いたい。)

皆が期待するのは、間違いなく次にスクリーンに出現する言葉だ。

つまり、それは確実にスクリーンを見てもらえるということになる。

伝えたいメッセージは、ここぞとばかりにスクリーンに載せておけばいい。

これが僕の考える、活舌が悪ければ伝わるプレゼン方法だ。


身の回りにある物はすべてが武器

人に笑われること、バカにされること、そんなことは活舌が悪かろうとよかろうと何かしら皆経験があると思う。

その経験はめちゃくちゃチャンスだと思う。

活舌の悪い人には、テロップが武器であるように。

金棒だったり、拳銃だったり、日本刀がその辺に転がっているかもしれない。

ただ、埃被ってたり、錆びついていたりするだけで、磨けば、名刀かもしれない。

そこに気付ければ、何でもネガティブ⇒ポジティブに転換できると思う。

世の中は、考えひとつ、使い方ひとつでいくらでも変わる。

そしたら、今までの悩みがすべて楽しいことに生まれ変わる。

素敵じゃない?

聞かれてすぐに答えは出せないけど、
自分にしかない最強の武器を
皆さんもぜひ見つけてもらえたらなと思います。

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