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化学物質過敏症 併発しやすい病気

注釈

はじめに

化学物質過敏症には、併発しやすい病気があると言われています。

化学物質過敏症になると、このような病気を併発しやすいということもありますが、逆に、併発しやすい病気を患っている方が、化学物質過敏症を発症するということも起こり得ます。

併発しやい病気

中でも、化学物質過敏症、慢性疲労症候群、線維筋痛症は併発しやすいと言われていて、世界的に、併発しやすい三大疾患として、三疾患併せて啓発されてきた経緯があります。

免疫の影響において、多くの病気が併発し得る可能性があると考えられるようになっています。

こちらに挙げるのはその一例です。五十音順に記載。

炎症性腸疾患(IBD)、化学物質過敏症(MCS/CS)、関節リウマチ(RA)、起立性調節障害(POTS) 、自律神経失調症、脊髄液減少症(CSFL)、線維筋痛症(FMS)、肥満細胞活性化症候群(MCSAS)、肥満細胞症(MCD)、慢性疲労症候群(CFS/ME)、膠原病を呈する病気、様々な自己免疫疾患、他、

アレルギー疾患

また、化学物質過敏症の患者には、優位にアレルギー疾患の既往、若しくは、合併があることがわかっています。

これに関して、独立行政法人国立病院機構臨床環境医学センターより、アレルギーの観点から、化学物質過敏症を検討した論文が提示されています。

130名余りの患者のうち, 50名が可能性例と判定された. 女性が38名, 男性が12名, 年齢は15歳から71歳であった. そのうち42名(84%)の患者がなんらかのアレルギー性疾患の既往, または合併を持っていた. これは本邦一般人口中のアレルギー疾患の有病率よりずっと大きい. アレルギー疾患の中ではアレルギー性鼻炎が最も多かった. 総IgE値は比較的低値で32名(64%)が200IU/ml未満であった. 抗ホルムアルデヒドIgE抗体が陽性の患者はいなかった. 化学物質負荷試験後の末梢血ヒスタミン遊離反応では, reactivityもsensitivityも低下していた.
【結論】化学物質過敏症がアレルギー的機序によって惹起されるとは考えられないが, 化学物質過敏症がアレルギー疾患を持っている患者に起こりやすい, またはアレルギー疾患を顕在化させる可能性が考えられた.
「化学物質過敏症可能性例の検討 : アレルギーの観点」
長谷川 眞紀, 大友 守, 三田 晴久, 秋山 一男


コロナ後遺症

最近では、コロナ後遺症から、化学物質過敏症を併発する患者がいることも判明してきています。

コロナ後遺症に関しては、アメリカ始め、多くの国が、研究費用を投じて研究を始めるようになったので、今後、更なる研究が進み、コロナ後遺症と併発し得る病気の解明に繋がればと思っています。

むすびに

化学物質過敏症になると、このような病気を必ず発症するというわけではありませんが、化学物質過敏症に関連して、さまざまな病気を併発し得る、あるいは、既に発症している可能性も鑑みられます。

また、上記に挙げた病気だけに限りませんが、併発し得る病気の罹患者が、化学物質過敏症を併発したり、既に併発している可能性も否めません。

これらの病気の多くは、未だ、発症原因がわかっていないものが多く、誰でも発症する可能性があります。

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