『ガーディアン・オブ・ギャラクシー.Vol.3』を鑑賞。

久方ぶりの映画館であるが、途轍もない人の数で、どうやら『スーパーマリオ』目当ての人々のよう。お陰で、私の観たい『GOTG3』が始まってまう〜と思いながらも、列はサクサク進み、問題なく。そして、『GOTG3』は15人くらいしか御客がおらず、皆、マリオとコナンに流れてるのねん……と悲しくなった。

『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』シリーズもこれで3本目。私は2014年の1作目から劇場で観ているが、今回は一つの区切りのようである。
物語としては、気性の荒いアライグマのロケットが軸となり進む。ロケットが突如現れたウォーロックの猛攻を受けて瀕死の重症を負う。彼を救護パック的なもので救おうとするのだが、ロケットは改造を施されていて、それを解除しない限りは治癒が出来ない状態になってしまう……。そして、ガーディアンズの仲間たちが彼を救うために、ロケットを改造したハイ・エボリューショナリーとの激闘に臨む……的な話であるが、2時間30分、堪能させて頂いた。

やはりジェームズ・ガン、恐るべし、である。マーベル映画というのは、段々と登場人物が増えて、更には媒体はドラマなどにも波及し、最早収拾がつかない状態なわけであるが、それを見事に交通整理している。
ルッソ兄弟もそうだが、やはり大多数のキャラクターが絡む作品はこの交通整理力が最重要であり、多くのキャラクターに見せ場をもたせて花をもたせるのは漫画映画として必須の条件である。そして、それを今作は見事に果たしている。

『GOTG3』はMUC（マーベル・シネマティック・ユニバース）のフェーズ5の第2作品目だが、私はフェーズ4は『スパイダーマン』以外は観ていないため、偉そうなことは言えない。私の中では『エンドゲーム』でMUCは終わった感があること、私生活であまり映画に行きやすい環境ではないこと＆コロナ、で足が遠のいていたのである。
然し、まぁ、『GOTG』は好きなので、今作は観に行った。結果は大満足である。

2時間30分という長尺のうち、全てが必要かと言えばそんなことはなく、少し冗長に過ぎるカットや、場面転換の多さ、複数のキャラクターの雑な処理、現在の状況の説明などが雑、などの瑕疵はあったものの、なんだかんだで、今作はこの『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』の面々に愛というものが満遍なく注がれており、10年で3本という長い物語（無論、その他のMUC作品出演作もあるが）の完結編としては泣かざるをえない（これはロケットにハイ・エボリューナリーが言っていたね★）筋立てになっている。

疑似家族、というのは今作でも健在のテーマではあるが、今作は家族というよりも、戦友であり、友達であるということに重きが置かれている。10年、この10年という現実の時間、この流れこそが今作では重要だったのだ。
1作目では一人ぼっちで登場したスター・ロードが、段々とリーダーになって仲間を増やしていき、新しいガーディアンズへとバトンがつながる。今作はエンドクレジット後に素晴らしいスチールがあるが、これは最高にクールである。私はあのスチールを壁紙にしたいとすら思っている。

全キャラクターに見せ場はあるが、ロケットにおいては度々挟まれる回想シーンはあまりにも感傷的ではあるが、まるで『ミュウツーの逆襲』を思わせる哀しさで、涙を禁じえない。名前、というもの美しさがきらりと輝くシーンである。
また、今作はアダム・ウォーロックが最高に美味しい役であり、同時に美しい役であり、おバカな役であり、演じたウィル・ポーター本人の顔立ちも相まって、非常に好感の持てるキャラに仕上がっている。

全体的に超満足な今作で、最後には『伝説のスター・ロードは帰ってくる』の言葉。うーん、楽しみである。観ていなかったフェーズ4にも手を出そうかなぁ……。

で、2023年に映画館で観た映画のランキングを感想を書くたびにランク付けしていこうと思う。100点満点で点数をつけつつ。
映画に点数はつけられない人もいるだろうが、私はつける派であり、大抵の映画は映画館で観るとそれなりに満足するので、60点くらいはつく。
60点=まぁ楽しめた。70点=及第点以上。80点=良作、佳作。90点=面白い。95点=正座して観る。100点=失禁　くらいの感じである。
昔は年間100本くらい映画館で観ていたが、最近は全然なので、ベスト10いけばいいくらいだが。

今のところは、

1位:ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー.Vol.3…93点
2位:フェイブルマンズ…83点
3位:AIR/エア…80点
4位:アラビアンナイト/三千年の願い…74点
5位:シン・仮面ライダー…62点

くらいの感じ。