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ゆうたりと ていねいに / 舞うようなくらしのために



ものをおく音がしない


碗の裏そこわずかに傾けた一部分だけを まず接し 配慮するような

静かに置こうと思うひとなのか 、ガシャリという音など気にならない人なのか 、些細なところにあらわれる



ゆびの動きがじゃまにならない

いえ、ゆうたりとした所作に目をうばわれる



道ばたの花木に名をそらんじる そういう時間を過ごしたひとなのか

道行く子ども ひとびとに 優しい視線がにじみ出る余白をもつひとなのか

些細なところにあらわれる



なにげないしぐさに美しさ見ることが多々ある

なるほど伝統和文化の心得か  合点する



とまっているかのように動作し

凪ぐように 、じつは留まっていたりする

ゆびの先までにも こころ行き届いているような


和装は そんな品のよさを連想させる

そして地唄など舞うと自分の内面を見つめることができるのである



ゆうたりと時間が流れるここちよさ

秒針が十すすむところ二十の時間に変換してみせる

二十秒を十のじかんに変容してもみせる


慌しい昨今、時間感覚をくるわせられることは 快感のひとつなのだ

あらゆるものを、と と の え る のである


秒針すすむことを忘れられるしあわせ

流れるじかんを自ずから制する自由奔放

和装からは そんな時間軸をも受けとる


舞うために音楽ながすことなどせずとも

日本家屋の造作・ふすまや障子、灯りがBGMを引きうける

優雅な舞いと所作に 旋律と音階が内側から引き出される


和装のたたずまい

普段とは異なる髪型に

ことばつかい、歩はば、目線、表情、

内なるもうひとつの人格は和装により引きだされる


お着物を召されたなら 地唄(じうた)など舞いたいものである


地唄舞は大勢の前で披露されるものに限らない

自らの こころのままの舞いを会得し 、披露されるものは そこで会得した所作やしぐさ、振る舞いなのだろう

そんなおくゆかさ 、たおやかで したわしい つつましさ がにじみ出るのだとおもう


上品なふるまいが身につく本_花崎地唄舞教室様_5


はなさきとわ じうたまい教室

世田谷区成城学園前駅ほど近く 

個人宅で地唄舞を通し、それぞれの目的に合わせたお稽古を実践

お近くの方はぜひ、遠方の方にはオンラインレッスンも展開




江戸時代から淑女の習いごととして親しまれる地唄舞

姿勢と呼吸を整えながら手先・足先まで意識して ゆうたりと舞う

”敷居が高いのでは” という先入観をとり除いた 和の伝統と触れる場・時間を提供する

綺麗な着物を身につけ 旋回(まわる)と踏みを特色とする

飛び跳ねる跳躍運動の踊りとは似て非なるもの


ゆうたりと舞い 少し汗を感じる運動量は 、動作に時間をかけることで所作の密度を高めることを会得してゆく


無邪気・活発・現代風 、和の伝統文化が日常と遠く思われるかたにも潜在的に併せ持つ一面


この国はけっこう広い

お教室への入門に直結されずとも 、

和の伝統文化から会得する たおやか を意識されることが関わるひとたちの喜びなのではないか など伝わります


  *

ものを置くおとが しない

碗のうら底わずかにかたむけ 、ひと部分だけを まず接するような


日常に 、じゃまにならない指のうごきに見惚れるような  そんな時間 、そんな暮らし




ゆうたりと ていねいに / 舞うようなくらしのために






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