見出し画像

巨匠ロマン・ポランスキーの映画技法の素晴らしさを堪能『オフィサー・アンド・スパイ』【映画レビュー】

★★★☆☆
鑑賞日:2022年6月4日
劇場:ミッドランド名古屋空港

巨匠、ロマン ポランスキー監督のユダヤ人冤罪のドレフェス事件を題材とした作品。

日本人には、ユダヤ人問題を身近に接することがないので、予備知識として、内田樹先生のブログ記事「ドレフュス事件と反ユダヤ主義陰謀論」を読んでから鑑賞することをお勧めします。

ベルエポック時代のパリを再現する映像表現が素晴らしい。

タイムトラベルして、その当時を覗き見る感じがします。靴音や手紙の音、馬の蹄の音などの効果音が心地よく響きます。
ポランスキー監督の映画技法の素晴らしさを堪能できます。
 
ストーリーは、分かっている事実のみから真実を導き出そうとする重厚な映画でした。
無理に感動的にはしません。

国家権力による事実の隠蔽。情報の改竄、100年以上前にフランスで起きた事件ですが、現代の日本と重なる部分が多すぎて考えさせられます。
 
1年に一本は、鑑賞した後に色々 考えることの出来る映画と出会いたいと思う。

(text by NARDAM)


この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?