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空日記 10/4

仕事前にパシャり。

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今日の空はもくもくでした。黙々ともくもく。
漢字にするだけで一気に強そうです。

ここ最近、すこし肌寒い日が続いていたけれど、今日の夜には夏の名残を感じました。半袖一枚でも十分きもちのいい気温に、肌にくっついてくるようなジメッとした空気。それと、なんでもない近所の通りすら思わず切なく見えてしまう、ちょっぴりすずしい風が吹いていました。

そんな帰り道だったので、アイスクリームが食べたくなって、コンビニに寄りました。そこで見つけたガリガリ君・ちんすこう味。
突然の告白になりますが、わたしはとにかくアイスに目がありません。
見たことのない味を見つけてしまっては、食べてみたくなってしまうのが性です。即決でした。

どきどき

時間が遅いこともあって、わたし以外誰も外を歩いていません。
夜の道路、独り占めです。
私を立ち止まらせるものは、赤色の信号機くらい。
せっかくなので、アイスを頬張りながら帰ることにしました。

どきどき

ひと口目は、なんだか薄かった。
ガリガリ君を食べるときはいつもそう、
端っこは、カチコチに冷えているから、舌がばかになる。

ふた口目、
さん口目、と食べ進めていくうちに、
これはちんすこうじゃなくて、バニラクッキーの味だなと思いました。
でもそれから、ちんすこうとバニラクッキーってほとんど一緒かもしれない、とも思い、それならばガリガリ君特有の氷の食感とか、形や色、それからインパクトなどを考慮したら、「ちんすこう味」のほうが適当なんだろう〜、などと、のんびりアイスをかじりました。

そこまではよかったのですが、
9口目あたりで、アイスの塊が溶けて地面に落下してゆきました。
わたしも、アイスも、アイスの棒も、みんなが気を抜いていた結果です。
途端、風がいっそう冷たく吹いて、
心がいっそう切ない、と呟いた声がしました。
夏が終わっていくって多分こんな感じだったと思います。(雑)
手持ちの線香花火が落ちる瞬間をみたときよりも、余韻の残る切なさです。
ああ、あの食べかけのガリガリ君も、まさか自分が人間じゃなくアリたちに食べられるレアケースだったとは思いもよらなかっただろうなあ。


寝ます。


2020.10.4
buonyari.

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