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ブリの切り身でブリ大根を作ってはいけないっていう話

先日スーパーに行きましたら、立派なブリのカマが半額になっとりまして、問答無用にカゴの中に入れてしまいました。何を作るかと言えばブリ大根一択。
ここで、ブリ大根における主役とは?と問われたら、ブリではなく大根が正解だと思っとります。なんかの漫画にも書いてあったような気がしますが、とにかく大根を美味しく食べる料理なのです!!!
じゃあ、ブリは何かといわれたらダシ。究極には食べなくてもいいぐらいスカスカにしてしまう勢いで作ります。なので、切り身だと旨味が足りない…。つまり骨からでるダシが大事でして、アラもしくはカマが必要なのであります。
なのでダシは昆布だけ。昆布のグルタミン酸とブリのイノシン酸のガチ対決を味わいたいところなので他の旨味さんはお休みいただきましょう。というわけで鍋に昆布を入れて40℃にしたら1時間放置。

で、まず大根の下ごしらえですが、皮むいて3センチ厚の輪切りに。実はわたくし面取りもしませんし、隠し包丁もいれてません。めちゃゆっくり火入れするから煮崩れしないし、味も十分染みますのでご安心。
たっぷりお湯を沸かしたら、お米を数粒いれまして下ゆでします。ここで、なんでとぎ汁とか米粒とかいれんの?っていう疑問にぶち当たりますけども、デンプンが大根のアクを吸着してくれたり、大根の酵素がデンプンを糖分に分解してくれて旨味をブーストするらしいってことを覚とくとええですな。弱火で30分ほど下ゆでしたら大根を取り出しておきます。

ブリのほうですが、血合を洗って落としときます。血合は臭みですので要注意。で、食べやすい大きさに切りましたら一旦軽く塩して10分放置。さらにバットなどに並べて、上から熱湯をかけます。そしたら捨ててもう1回。個人的にはザルで瞬間に湯通しするよりも10秒ぐらい熱湯に浸かるぐらいがよしだと思っとります。で、2回ぐらい湯通しして霜降り状態にすると臭みがなくなってGood。

大根、ブリの下ごしらえができましたら、昆布の入ったお鍋は火にかけて沸騰したらごく弱火に。昆布は昆布臭さが好きなのでこの時点でも入れっぱなしにしてますが、ぬめりもでるので出した方が無難。
沸騰した時点で、大根とブリを投入。さらに薄めに切った生姜(3cmぐらいの分量)も入れましょう。
で、調味は酒(1カップぐらいドバドバ)、砂糖、醤油、味醂で味付けします。ポイントは砂糖を少なめに最初入れて、さらに醤油、ここで味見してから好みで味醂で甘みを微調整するとやりやすい気がしますな。かなり大根に味が染み込むので気持ちしょっぱめ、あと大根の甘みを楽しみたいから甘さ控えめがおすすめ。

落し蓋をしまして、30分ごく弱火で煮て、1時間休ませて、さらに15分ごく弱火で煮て1時間休ませたら完成!
いやー、手間はかかっとらんけど、時間のかかる料理…。
でも、こうすることでブリのダシで100%大根が美味しく食べられて幸せなのです。そろそろ春にもなるのでブリの季節も終わりですけんども、名残の旬を楽しみたいですなー。

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