谷崎潤一郎「文章読本」

 週明けの出勤はとにかくしんどい。今日は運良く大きな事件も起こらず、定時で帰ることができたのだが、午前中から体がダルい&眠気が爆発して、思わず袋詰のイタリアンローストのコーヒーを飲んだ。あまり余裕もなく、それほど深煎コーヒーの味を楽しむこともできないのだけど、戦場でのささやかなほっとする一時だ。

 では、そんなもので久しぶりにブログを書こうとしている。最近はこの異常な暑さのせいか、リビングにエアコンをつけて、妻と二人で過ごすことも多い。リビングに置いている昔買ったONKYOのCDコンポで音楽を鳴らすと、パソコンとは違う臨場感、音響を楽しむことができる。

 もともと僕はロックが好きで、買ったアルバムもロック系が多いのだが、最近リビングで聞く音楽はジャズ系のものが多い。別にジャズである必要もないのだが、何か作業をしながらだとボーカル入りの曲はどうしても気になるし、バリバリのディストーションが鳴り響くロック系の音楽はちょっと騒がしい。そこで昔買ったマイルス・デイビスやレッド・ガーランドのアルバムが、今ここで大いに活躍してくれている。

 さて、ようやく本を読む余裕も出てきたので、前に買って放置していた本を本棚から引っ張ってきて、読み進めているところだ。この間読破したのは谷崎潤一郎の「文章読本」だ。薄い本であっという間、というわけにもいかなかったが、文章はひたすら読みやすく、気持ちよく読破することができた。

 僕にとっての生きがいの一つが映画など映像作品の鑑賞だが、いざ面白いと思った作品に出会っても、その感想を上手く書けないもどかしさを常に感じていた。映像作品の感想記事を書く方のブログを読んで勉強することもあるが、今回改めて名著と言われるこの本を手にとり、上手い文章とは何なのか、理論的にに考えようと思った。

 身もふたもないが、この世に上手い文章や感想を書くコツというものはなく、ただひたすら読んで書く意外に方法はないようだ。ただ一つの方向性として、文体の傾向はある。源氏物語に見られるような流麗な文章もあれば、森鴎外のような平明な文章もある。今自分はどんな文章を書いているか、あるいは書きたいのかを意識して、自分の文章を客観的に見ていくクセをつけていく必要がありそうだ。

 もちろんこの本には面白い論点はいっぱいあるのだけど、とりあえず今日書きたいことはここまで。また色んな本を読みたいな。


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