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【キャリア篇】「とんがる」て何や?

 土曜の夜の振り返り関連雑記。今日は「キャリア編」。

「今までのキャリアの中で、いちばんとんがってるコピーは何ですか?」

と聞かれ、そんなんないなあ、と改めて思いつついちおー振り返ってみた。自分の仕事については、web媒体はやりっぱなしだが紙媒体に関しては結構地味に掲載紙誌をファイルなどしていた。していたつもりだったが、なかなか出て来ない。出て来ないが、20代の仕事で一つだけ憶えてるのがあり。

 確か、大阪読売テレビ制作の番宣。テレ朝の『朝まで生テレビ』的な討論番組「プライム」何たら。取り上げられた内容は、人間の「死」について。結構ヘヴィな回だった。キャッチコピーは、左右シンメトリーにレイアウトしていただいた

『生きる権利と/死ぬ権利。』

 おお、攻めたもんやなあ。てか、本人としては、そんなつもりは一切なく。単に、客観が今と違うから「とんがって」感じられるだけのことだ。

 件の広告が掲載された。というか、番組が放送された当時は「臓器移植」に関連して「死の判定基準」について議論があった。移植手術の成功率は、ドナーの「死」後早く行われるほど高くなる。何ならドナーが生きているうちに臓器を摘出すれば成功率は更に高まるだろうけど、そういう訳にもいかず。「人間の死とは何か」が議論された。「安楽死」の問題にも、まあ、ちょっとは関わっていたにせよ、「自殺の文化的許容」など、まだまだ言っちゃいけない問題だった。

 件の番組は、私もリアルタイムで視聴した。導入部でまず、現役の検視官氏が「私の仕事の現場ではこうです」という話を、冷静に、具体的または露骨に克明に話された。これに対して、どういう立場の人か忘れたが、極めてヒューマニスティックな、と言うか感情的な反論が行われた。検視官氏が述べた「私の仕事の現場での生死の判断基準」に対する反論ではなく、単に検視官氏に対して投げられた「人格否定」の暴言だったと記憶する。演出上の出来試合だったんだろうか? わからないが、「企画」として予めそういう筋書きがあったのかも知れない。ただ、ふたを開けてみると、検視官氏に嚙みついた女性はヒートアップし過ぎ暴言を吐きすぎた。これでは話にならない。典型的な「紛糾パターン」だった。

 元祖リアルタイムの討論番組「朝まで生テレビ」では、視聴者が眠くなる時間帯に大島渚氏が「タイミング良く」ブチ切れることが知られていた。たまたま「タイミング良く」それが起こったという話で、ヤラセの証拠はない。

 そんなことを思い出しつつ。この仕事の「とんがり」は、たまたま客観がそうだったというだけの話で。状況がどうであろうと関係なく貫いた何たらとはまったく関係ないのであり。

 外からどう見えるかには関係なく、とんがりたいものだ。と、改めて。

 余談ですが、後にクロウリーのLiber.OZを初めて読んだとき、

「パクられた!」

と思ったものだ。ンな訳はないんですけどね。


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