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「読書の秋」三島由紀夫がマメだった手紙を書く「したためる」ということ

今は読書週間(10月27日~11月9日)です。
先日は、作家のペンネームの由来について触れましたが、その中に登場した三島由紀夫についてのエピソードです。

三島由紀夫は、マメに手紙を書くということでも知られています。
三島の文壇デビューのきっかけを作った恩師・清水先生に宛てた手紙は、すごく丁寧に書かれていて、またキレイな字で書かれています。

ちなみに三島の作品の中に、職業も年齢も異なる 5 人の登場人物が繰りひろげるさまざまな出来事をすべて手紙形式で表現した異色小説「三島由紀夫レター教室」があります。


手紙などを書くという表現で、「したためる」という言葉があります。
私がこの言葉に初めて出会ったのは、井上陽水の「♪心もよう」の歌詞です。

「♪さみしさのつれづれに 手紙をしたためています あなたに」
「書いています」ではなく、「したためています」という言葉を使う井上陽水の感性にひかれた思い出があります。

そんな「したためる」という言葉は、「(手紙を)書く」という意味でしかしりませんでしたが、実は辞書には全く想像もつかないような意味が載っていました。

それが"食べる"という意味です。
「したためる」とは、元々は"準備する"という意味だったのが、"食事を準備する" と限定した使い方になって、さらに"食べる"という意味へとなったようです。


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