見出し画像

『辞める』という選択

はじめに

皆さんはこれまでに何回転職しましたか?
私は転職回数4回です。
因みに2022年時点で3分の1の日本人が転職未経験だそうです。
DIAMOND online
そしてパーソルの調べでは2023年時点で1.9回が平均のようです。
パーソル調べ
今回はジュリア・ケラー氏のQUITTINGのブックレビューも兼ねてなぜ私は会社を辞めるという選択が出来るのかを考察したいと思います。

人生相談の悩みのトップは『やめること』

学生時であれば『学校』や『部活』、会社員であれば『仕事』や『婚姻関係』が深刻でしょうか。これは人生のレールから外れる、見捨てられる、無視されるといった痛みがあるからだそうです。
背景には自己啓発本などで流行ったグリット(GRIT)があるように思います。確かに大成功を収めた人たちは諦めずに頑張ったんだとは思いますが、あくまで成功者の理論だというのが私の考えです。つまり努力の先に成功があるのではなく、成功の陰に努力があったというだけです。
因みに本書では、『努力すれば成功できる』といえば社会の不平等を正当化できるから『やめること』を悪いこととしたと述べています。

やめられない理由

では自己啓発本の呪いのような前述の理由以外に我々がやめられないorやめることをためらう理由はないのでしょうか。
本書ではこれとは別に二つの理由があると主張しています。
ひとつ目は『現状維持バイアス』です。
動物は基本的に変化を嫌います。そのため、今がどんなに悪い状況であっても慣れてしまえばやめる(=変化する)ことに抵抗を感じるのです。ブラック企業を辞めた結果、現状よりも悪くなるかも…と考えてしまって辞められないといった感じです。
ふたつ目は『サンクコストの誤謬』です。
これはギャンブルをやめられない人が陥ってると考えればよいと思います。これまでずっと宝くじを買ってきたのだから、ここで買うのをやめてしまったらこれまで支払ってきたコストがもったいないという理論です。

この二つは正常な心理状況であれば笑って済ませられるのですが、追い込まれた状況では陥りがちな思考だと思います。
精神的に追い込まれている知人が居たらアドバイスしてあげてください。

私は会社を辞めるのか

では少し冒頭に戻ります。
果たして私は会社を辞めるのでしょうか。
会社から見た場合は確かに辞めるのですが、働くこと自体はやめません。
よって、『やめる』のではなく『変える』という表現の方が正確だと思います。

大事なこと

本書でも述べているのですが、大事なことは『やめた先にあるものを考える』ということです。
学校や仕事をやめるのは良いけどその先考えてる?ってことです。
やめることを考えている方は、その先まで考えてから決断することを心がけてみてください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?