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先生って本当に大変な職業だなと感じたところから日本の教育についていろいろ調べて出てきた結果と感想。

先日このような記事を書いたすぐ後に「教える / 学ぶ」について話し合う機会があり、教育について更に深く考えるようになりました。

最近noteに綴ったことが場所を変えて繋がっていく、そんな気がしています。

この記事は学校 ( 特に公立の義務教育)の現状がどんなものか知りたくなり、素人ながらいろいろ調べた結果と感想です。訂正箇所やコメント等頂けると大変有難いです🙇‍♀️

とにかく日本の教育機関の風通しが良くなり、情熱溢れる先生が働きやすく、また、多くの子供達がより良い影響を受けて、より良い未来を作れるよう願っています。

子供は学校(担任)の先生を選べません😥

先生を変えられないなら学校を変えればいいじゃないか。と言われる方もいるかと思いますが、実際問題そんなに簡単はことじゃないんですよね…

一日の大半を費やす学校から受ける影響、その中でも担任の先生という存在は大変大きな存在だと思います。だからこそ子供の個性を理解し、情熱を持って接してくれる先生の存在は必要で、明るい次世代を作るにも不可欠な存在だと思っています。

そんな情熱を持ったやる気のある先生に出会える確率ってどのくらいレアなものなんでしょうか。メディアでは素晴らしい先生の紹介よりも不祥事を起こした先生のニュースの方を多く取り上げているように感じます。

そもそも良いニュースの方が少ないのかもしれませんが、心神喪失、教師同士のいじめ、生徒への嫌がらせ、横領、身売り、更には自殺など、子供を通わせる保護者側からしてみれば、学校に通わせる事に不安を感じること他なりません。今時の学校は本当に機能しているのか、と不安を煽られるのも当然のことでしょう。

あんなに努力して就いた職業なのにどうしてこんな事になってしまうのか…

私も若かりし頃、短期間でしたが日本語教師をした経験があります。あの時のことを思い出すと確かに大変だったな、と思えます。先生という職業は学校にいる間だけが仕事ではないのに、給料は学校で作業をする間の時間を見計らって計算されていると思われます。日頃のカリキュラムへの導入に使う資料や素材集めを始め、テスト期間になればテスト問題作成、その採点など、下手すれば自宅での作業が毎日続くような毎日でした。

日本語がどんどん上手になる生徒に慕われやり甲斐のある反面、自分の自由な時間のなさや、その割りの合わなさに辛くなり、私の情熱は段々と鎮火していきました…

公立教員の時間外労働は、私の時のそれを遥かに越え、部活動の顧問、給食費の集金に夕方家庭を回ったり、保護者からのクレームに1時間以上の電話対応などに時間を取られ、本来時間を費やしたいカリキュラムの準備にも手が回らず、生徒への要望にも応えられず、だんだんと心が病んでしまう。

そしてその余裕のなさのストレスの発散先が、同じ教員同士の嫌がらせや、いじめにまで発展してしまっているんじゃないかと。誰もそんな刑事事件になるような事をする為に国家試験受けませんよね...

本来生まれ持った気質なら免許剥奪願いたいところですが、過酷な条件からの産物であったなら酌量の余地は充分あるんじゃないかと思えます。

(これって育児に追われた母親と似てるな、と感じたのは私だけでしょうか)

志高く、必死に勉強し、国家試験を突破し、晴れて教壇に立ったというのに、教務以外に時間を取られ過ぎて心が病んでしまう...
大変もったいない事だと思います。

OECDの調査結果によると日本の教員の給料は決して低くはない

とデータでは出てますが労働時間の長さはダントツでトップ!!この2つのデータを合わせると決して教員の給料が充分に支払われているとは言い難い。

参考までに下記のリンクを貼りましたが、「日本」「教員」「労働時間」で検索すると悲しい現状がタイトルになった記事がわんさか出てきます。


これだけ見ると、長時間労働も残業代を請求すれば割りが合うのではないか。と思われるかもしれませんが、今回いろいろリサーチしていくうちに恐ろしい現実を知ることになりました。

現在は教員の働き方改革と称し「給特法」が改正され、公立教員の残業時間の上限を原則、月45時間、年360時間まで ( 特別な事情があっても月100時間未満、年720時間まで←( この数字もどうかと思いますが… ) )と設定され、「一年単位の変形労働時間制(休日のまとめ取り等)なども適用されるようになったものの、

改正前は、公務員である公立学校の教員には労働基準法が適用されず、「時間外労働の上限規制」の対象外となっていて、「給料月額の4%を『教職調整額』として支給する代わりに、時間外勤務手当を支払わない。」とされていたとのこと😱😱😱😱😱😱😱

お、恐ろしい……

これはもう、「4%上乗せしてやってんだから馬車馬のように働け!」と国から言われてるようなものではないでしょうか!?

そりゃ〜、慢性的なストレスや過労で鬱になったり、どこかに当たりたくなるわな〜……

法改正されたとしても、結局トップが変わらないとどんな現場も変わらない。改正後の現場は一体どうなっているんだろう、と心配になります。

公立と私立の教員の違い

そんな労働基準法に守られない公立教員が嫌なら労働基準法で守られる私立で働けばいいんじゃないか、と思われますよね。これもいろいろリサーチしてみたところ、

公務員でなく会社員に近い私立の教員は福利厚生が弱く、また、公立学校教員の採用が「教員採用試験」で一元化されているのに対し、私立学校の採用形態は様々で給料や手当がその学校でまちまちとのこと。「安定」を求めるなら公立を取る、という教員の方も少なくないようです。

また、多くの私立小学校が抱える問題として、子供たちは「お客様」の立場を在学中は貫くため、公立以上に問題を起こしても教師が注意をすることが難しいということです。

公立ではこういった事件は学校全体が取り組み、地元を巻き込んで対処するようですが、私立の場合は学校側は教師を守るどころか生徒の言い分だけを鵜呑みにし、教師個人が全てを負って退職するという例も良くあるようです。(←学校側だけでなく保護者にも問題があるような気もしますが… )

そして、人気のある私立の学校はより良い教師を求めるため給料が高いともありました。「より良い先生が私立に集まる」ということは「良い先生のいる学校に行けるのは金持ちだけ」となってしまうのか…。

塾や家庭教師をつけて学校より先取りで勉強できるような金銭的に余裕のある家庭と違い、貧困家庭は習い事にお金を回せないというハンデを持っているというのに、コロナ渦でさらに隠れ貧困が浮かび上がってきた中で、こんなところにも所得格差が浮き彫りになるのかと悲しくなりました。

日本はどうしてこんなにも教育に金を使わないんだ?

公立、私立、どちらにしろ結果日本は全体的にまず教員の給料をあげることでしょう。こちらも世界の水準はどうなってるのだろう?と調べたところ悲しい現実が見えてきました。

日本の教育費の公的負担はOECD加盟国の中でも最低レベルで、私費負担が高いとデータにも出ています。これがどういうことかと言うと、

「教育費はね、国が負担するもんじゃないの。自分んとこの子の教育費は自分とこで払いなさいよ。」

と簡単に言うとそう言うことなんでしょう。ただでさえ所得格差が著しい日本、そりゃ少子化進みますよね…

なんでしょう、私には日本という国は教育を軽く見ているようにしか見えないのですが…

( 余談ですが、この度ノーベル物理学賞を受賞された「真鍋淑郎」氏のアメリカ国籍を取得しアメリカでの研究を続けられていることについて「日本のように ”しがらみ”や廻りに気を使わないで自分がしたいように研究に集中できるから」とスピーチで言われてましたが、環境もさることながら実験にかかる費用が潤沢だというのが多いに関係するのだろうと思っています。

研究開発費がどのようなものか調べてみたところ、日本は世界ランキング3位と言えど、1位2位のアメリカや中国はずば抜けている結果が出ていました。)


教育に対して日本が変えないといけないことは

教育への公的負担が最低レベルの日本、将来有望な人材を海外へ流出させず日本国内に確保しておきたいのであれば、まずは先行投資として教員の給料アップが必至ではないだろうかと考えます。

そして、教員には「教えること」に専念できるように教務以外の諸々 ( 給食費関係、保護者のクレーム対応、部活顧問など)を教員自身でなく、それを対応できる窓口の設置や外注が必要でしょう。

また、子供を学校へ通わせている保護者の方々も先生の置かれている立場をもう1度じっくり考えて頂きたい。

とにかく、せっかく義務教育制度があり、子供達の誰もが教育を受ける権利のある日本。一人でも多くの子供達が情熱のある大人に刺激され、将来に希望を持ち「生きるって楽しいな。」と思える世の中になるように、私達大人の一人一人が改善のために努力する事が必要だと思います。


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