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3日連続で聞いたおなじ話

上位欲求にある「自己実現」という曖昧な考え方。
さらにその上には欲求の最上級があり、それを実現する人たちは神秘体験を経て自我を超越することがあるという。

「欲しい」という気持ちには天井があるのか?
欲求は、いつか無くなるものなのか?

大切なものに気づけば、自己実現など得られなくても、人は幸せに生きられる。


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CASAには、色々な職業の方から学生や一般主婦と世代も幅広く来てくださるので、僕たちもおしゃべりを楽しみにしております。

その中でも、人に何かを伝えるお仕事をされている方のお話からは、学ぶこと、氣づかされることがたくさん。

今日のお話は、どういう訳か3日間立て続けに違う人から同じような話を聴いたのでそれをシェア。


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保健師さんのお話

お腹の大きなママさんが、出産の夢を見てその通りだったという話はよく聞きます。


子どもが生まれましたと可愛い赤ちゃんを見せに来てくれた保健師さんがとても怖い話をしてくれました。

この保健師さんの先輩のお子さんはダウン症なのだそうですが、高齢出産のため検査をしても何ら問題がなく来たところ、出産前夜に見た夢が、生まれてきた子どもがダウン症だったというリアルな夢。

彼女は、出産直前の、そのたった一回の夢を見られたおかげで母としての覚悟を決められたそうです。

僕はダウン症について詳しく知らないままだったので、保健師さんに色々と質問しました。

女性は35歳を過ぎると出産に対する様々なリスクが高まるそうなのですが、そのリスクの1つに生まれてくる子どもの遺伝子に疾患が見られるというもの。

ダウン症はこれにあたるそうなのですが、そもそもどうして35歳を過ぎると〜なのですか?と聞くと、カラダやお肌が年齢とともに変化するように卵子が老化するのだそうです。

卵子が老化すると、遺伝子に傷がつくような状態になるとわかりやすく説明してくれました。

うちの奥さんは40歳をすぎて出産をしているので、実はこのことについては十分に知っていました。

驚くのはこの後の話。

実はこの卵子の老化、現代の多くの日本人女性が願う「痩せ願望」が原因で、早くは10代から起きていることが問題視されている事実をほとんどの人が知らないというもの。

痩せるための無理なダイエットや乱れた食生活が、身体や心に対して良くない影響を与えることは情報として知っている人は多いのですが、そこからくるカラダのトラブルが低年齢化しているそうなんです。

身体が成長していく時期に必要な栄養が十分に摂れないと、ホルモンバランスが崩れます。

ホルモンは心のバランスや身体の成長に直接的に影響を与えます。

そしてそれだけではなく、子宮や卵巣、卵にもその影響が現れてしまうそうです。

子どもが普段口にするものや食事は、親の勧めるもの、与えるものになります。

あらためて、自らの命、新しい命の源は、日々の食事に左右されるのだと突き刺さるように感じました。

食べたもので身体の細胞が作られることの意味を、まず親が理解することが必要なんですね。


カップラーメンを食べたら、一ヶ月後の細胞はカップラーメンを材料に作られるんだって考えてみて



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助産師さんのお話

翌日、助産師さんと仕事の打ち合わせがありました。

命についての教育活動をされる助産師グループの方々のお仕事のお手伝いを今回はさせていただいています。

生命の不思議、出産の不思議、赤ちゃんの不思議についてたくさんお話を伺う度に、全ては奇跡の連続なのだと理解してきたところでした。

その席で、実は昨日、保健師さんからこんな話を聞いたんですよ〜と話したところ、ゆっくりと首を縦にコクリとすると、

「どれだけ若くて身体が元気でも、生理不順で月経が3ヶ月来ないと卵はどんどん老化していくんです。一度老化したら元には戻らないんです。生理不順でクリニックに相談に来られる4割の女性が、ダイエットや栄養失調が原因だということが言われています。」

スリムになりたい、可愛くなりたいと思う気持ちは理解できますが、その大切な時期を、容姿だけを整えてコーヒーと小麦と砂糖だけで過ごす日々を送れば、卵の育つ環境は清流の流れるような滋養に満ちたものではなくなりますよね。

ここでもまた質の良い食生活の重要性について指摘されました。


少子高齢化による人口減で働き手の確保が必要な今の時代、女性が仕事に就くことは当たり前になってきています。

女性はその社会に身を置きながら、結婚、出産、育児とライフイベントを考えていくのですが、出産適齢が24歳に対し、初婚の平均年齢は30歳。

そもそも出産後の社会復帰が容易な欧州に比べ、ワークライフバランスが重視されない今の日本社会において、若くして結婚に踏み切ることに不安を感じるのは致し方ないことなのでしょう。

さらに、子育ては生活を整えてから〜となってくると、望むものが手に入りにくい状況をどんどんと自分たちから作っていっているようにも感じられます。

また、出産を無事に迎えられても、産後うつになり、赤ちゃんを育てることが難しいママが増えてきている話も伺いました。

産後うつになると、一時的にお母さんと赤ちゃんを引き離すことが最善だと助産師さんは言います。

出産は新しい「いのち」を命がけで生み出す大仕事。産後うつの原因の1つにホルモンバランスの崩れが言われますが、今の時代、出産後のお母さんが何もせずゆっくり休めるケースはほぼ稀です。

産後うつはパートナーや家族、周囲のサポートがあれば予防・軽減・改善できるものなので、産後の体に受けているダメージの大きさについて周囲が理解を示し、お母さんがしっかり休息しながら赤ちゃんと一緒に過ごせる環境を整えてあげることが本来必要なことだそうです。


生き方を選べる時代において幸せの形は多様化しているが、相手を思いやる気持ちが大切なのは変わらない



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栄養の先生のお話

先述したように、結婚時期がある程度大人として成熟した頃であれば、出産が高齢化していくのは自然な流れです。

ですが、また一番初めの話に立ち戻って考えると、もともと女性は生まれた時から卵の数が決まっているそうで、この卵は身体の成長とともにゆっくりと準備をしていくそうです。

小学生の女の子が、ファッション雑誌を見てモデルの子の体型に憧れ、今日はダイエット中だからクッキー1枚だというと、すご〜いと周りが言う、この異常さに親が何も言わない世の中がズレているんです。
頑張って塾に行ったら、頑張って習い事に行ったらファストフードに連れて行ってあげるという親の食事の与え方。子どもは知らないものを知らないうちに勧められてそれを当たり前だと思うのです。

大人の都合で子どもにとって必要な栄養が摂取できない今の食生活のあり方に、ファイトケミカルについてお話される栄養の先生が熱を込めます。

不妊も老化からきていると考えられているそうです。


先生は第二子を出産して1ヶ月、子どもの様子に不安を感じ病院で診てもらったところ、あと少しで命を落とすところだったと言う話をしてくださいました。

内臓機能がうまく働かなかったこと、排便ができず、お尻からチューブを差し込み腸内から吸い出し続けたこと、それら赤ちゃんの抱える問題を妊娠中の乱れた自分の食生活のせいだと思ったそうです。


人は困らなければ問題を問題として捉えません。

自分自身の身体のこと、将来のことについての想像が乏しく、快楽を求めて今の欲求を満たすためにエネルギーを注ぐことばかりに夢中になっていると、その問題のツケは先送りにするほど大きくなっていきます。

全ては皆「欲しい」という本能的欲求からきています。

どうしてそこまで色々なものを欲しがるのでしょうか?

単純です。人は、自分に無いから欲しがります。

言い換えれば、欲しがらないということはすでに持っているということ。

自分が何を欲しがっているのかを理解することは、自分を大切に扱うための第一歩です。

「痩せたい」と顔をあわせる度に言い続ける女子高生が、CASAのお味噌汁を飲みながら、

「こんなに美味しい味噌汁が飲めるなんて、もうこれだけで幸せ。これならどれだけでも飲めるわ。」
『お腹いっぱいになるまで飲めばいいよ。』
「味噌汁って太らん?」

この子たちからすれば、「痩せたい」のではなく、「可愛いと思われたい」が本音です。

自然な自分でいることで一番可愛いと持て囃されるならそれが何よりなんですが、いびつな社会に仕組まれたものに繋がり感もコントロールされてしまっているのが現実なんですよね。


そして最後に、

40歳を過ぎて生まれた子なのだから、その存在だけで奇跡の子どもだと思ってください。命は、どんな命でもただ在ることがものすごい「奇跡」なんですよ。あなたの命もね。


誰だって「キセキ」が起こるならどうか!って普通に思うのに、この「奇跡」を捨てようとする人もいる現実に切なさを感じる、命と食の大切さについて聴いた三日間でした。



たまにでいいから、自分で作ったものを食べよう。






サポートされた資金で新しい経験をして、それをまたみなさまに共有したいと考えています。