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Weekly Pick UP! 2022/5/27

Big Health社 -「不眠症デジタル認知行動療法」で英国初のNICE guidance取得 NHS傘下の公共機関「NICE: National Institute for Health and Care Excellence(英国立医療技術評価機構)」は、不眠症デジタル治療の選択肢として、英Big Health社のAIアプリ「Sleepio」に対して、「NICE guidance」を同領域で初めて付与しました。 NICEの医療技術諮問委員会は、不眠症患者を対象とした臨

    • Weekly Pick UP! 2022/04/25

      こんばんは。今週も気になるニュースを3つ取り上げます。 1. スマホの操作から感情やストレスを予測するモデルスイスのETH ZurichとオーストラリアのBond Universityの研究チームが、スマートフォンのキーボードのタイピング操作や慣性計測(IMU)のデータからユーザーの感情やストレス状態を予測するモデルを開発しました。 この研究では、82名の被験者から10週間かけてデータを収集し、参加者には一定時間ごとに覚醒度合い、ポジティブな度合い、感情、ストレス度合など

      • Weekly Pick UP! 2022/4/18

        今週はDTx、そしてオンライン診療に関わる話題を取り上げます。この分野はいつ医療機器、診断薬会社の脅威になるかわかりません。要チェックです。 1. 不整脈検出デジタル機器使用に関する臨床指針 – EHRA 2022より デジタル機器による心拍モニタリングは、スマートフォンやウェアラブルデバイスの出現により飛躍的に進歩し、無症状でありながら治療可能な不整脈の検出において有効な手段となっています。しかし「機器からのフィードバックにどう対応すべきか」について、明確な指針や管理計

        • Weekly Pick UP! 2022/04/11

          先週までの気になるニュースを3つ取り上げます。 1. 心臓の音で個人認証スペインとイランの研究チームが、心電図(ECG)をオーディオ波形ファイルに変換して音楽的特性を分析することで、個人を特定するバイオメトリクス技術を開発しました。 心電図を用いるため、低コスト、非侵襲であることやケガなどによる生体認証機能への影響が少ないことが特徴です。 年始のCESで発表されたScanboの非侵襲血糖値測定装置など、心電図や心音データの活用が進んでいるように感じます。 2. 医療AI

        Weekly Pick UP! 2022/5/27

          Weekly Pick UP! 2021/03/25

          今週は以下のニュースを取り上げます。 1. YouTubeが医療・健康関連動画の検索を対象とする新機能を提供Googleが、特定の医療/健康に関するトピックの検索に対して、信頼できる情報源として認定された医療機関や政府機関が提供する動画をまとめて表示する新機能の提供を発表しました(米国に続き2番目)。また、それらの動画の下部には、信頼できる情報源であることを示す医療・健康情報パネルが表示さます。 この機能は、医療情報へのアクセスの格差を縮めたり、国民の医療に関するリテラシ

          Weekly Pick UP! 2021/03/25

          Weekly Pick UP! 2022/3/9

          悲しい事件や不安定な情勢が続きますね。 テクノロジーは、人の英知の結晶であり、未来を創るエンジンです。 皆が心身ともに健康的に暮らせる社会に貢献できるよう、一人のエンジニアとして努力したいと考えています。 さて、今週は以下のトピックを取り上げます。 1. 製造業の現場を超効率化させた部品調達プラットフォーム(ミスミ) 他業界に比べ、DXがなかなか進まないのが製造業です。そのなかでも調達領域では依然、紙やFAX(FAX使用率は98%!?)が使用されており、業務効率化のボト

          Weekly Pick UP! 2022/3/9

          Weekly pick UP! 2022/2/9

          1. スマート脳ドックのスマートスキャン、出光興産と資本業務提携--ガソリンスタンドで検診 両社はこれまで、高齢化社会における重要な課題である「健康」に対し、サービスステーションを拠点とした予防医療の普及を図る事業の創出に向けて協働し、車両を用いた脳ドックサービスの提供を実証してきました。 出光興産では、地方自治体などと協働し、サービスステーションを「地域固有の課題に対してさまざまなサービスを必要な時、必要な場所に機動的に提供できる」拠点とすることで、暮らしと移動を支え、

          Weekly pick UP! 2022/2/9

          Weekly Pick UP! 2022/2/1

          医療技術は進化しているのか? 新型コロナウィルスに手をこまねく世界を見たとき、疑問が生じてきます。 ただしかし、依然課題は山積みですが、テクノロジーは確実に進化し、医療の貢献に寄与しています。今回はそんなニュースを取り上げてみます。 1. 日常の網膜スキャンが心疾患スクリーニングに変わる 2. 家庭用性感染症検査キットを提供しSTI検査の敷居を下げる TBD Health 3. 慢性心不全治療用アプリ、CureAppが開発を開始 1. 日常の網膜スキャンが心疾患スクリーニ

          Weekly Pick UP! 2022/2/1

          CES2022 ~Innovation Awards 後半~

          前回に引き続き、2022年度のCESのInnovation Awardsの内容を取り上げます。Health&Wellness部門から今回は化粧品などよりコンシューマ向けの製品を見てみましょう。 今回選ばれた製品の傾向として、プロダクトベースのパーソナライズ化が進んでいる印象があります。これまでのパーソナライズ化というとAIを活用したプログラム/アプリ上での提案が一般的でしたが、その日の気分などに合わせた選択ができる製品が登場しています。 ○L'Oréal Colorson

          CES2022 ~Innovation Awards 後半~

          Weekly Pick UP! 2022/1/28

          今週も気になるニュースを取り上げます。 みてね、コールドクターと提携「みてね」を展開するミクシィは、夜間・休日の医者の往診サービスを展開するコールドクターとの提携を発表しました。 ミクシィは、「みてね」という子どもの写真や動画を保存・共有できるサービスや「みまもりGPS」など、子育てをしている家族に寄り添ったサービスを展開し、ユーザーを確実に増やしてきました。 ミクシィはコールドクターのサービスとの親和性の高さに期待して提携に至ったということです。 ユーザーを増やす段

          Weekly Pick UP! 2022/1/28

          CES2022 ~Innovation Awards~

          前回に引き続き、2022年度のCESからInnovation Awardsを受賞した製品を紹介しようと思います。 CES Innovation Awardsは、優れたデザインやエンジニアリングを有する消費者向けの製品を表彰するコンテストです。家電やAR/VRなど27個のカテゴリーごとに”Honoree”と”Best of Innovation”が選ばれます。  Honoree:各カテゴリーで最高得点の製品  Best of Innovation:Best of Best 全

          CES2022 ~Innovation Awards~

          Weekly Pick UP! 2022/1/21

          今週も気になるニュースを3つ取り上げます。 AI開発向け医学データベースの無償公開カリフォルニア大学の医師であるZiad Obermeyer氏が昨年末にNightingale Open ScienceというAI開発向けの大規模な医学データベースを無償公開しました。 データセットには、がん、心停止、Covid-19などの様々な患者のX腺画像、心電図波形、病理標本などが含まれ、それぞれについて医学的転帰等のラベルが付されています。 こうした無償データの公開を通じて、医療格差

          Weekly Pick UP! 2022/1/21

          CES2022〜Abbott Laboratories〜

          世界最大の見本市であるCES (Consumer Electronic Show) が2022年1月3日〜7日に開催されました。昨年度はオンラインのみでしたが、本年はラスベガスでの実地開催も再開されました。 モビリティ関連ではBMWの色の変えられる車やSONYの電気自動車事業への参入が発表されるなど大きな盛り上がりを見せ、メタバースを見据えたXR領域での着実な進歩も報じられています。 さて、今回はCES2022で基調講演を行なったヘルスケアカンパニーAbbott Labo

          CES2022〜Abbott Laboratories〜

          Weekly Pick UP! 2022/1/14

          今週も気になるニュースを3つ取り上げます。 日立製作所、自発的行動変容を促す実証実験日立製作所と西日本鉄道が、福岡市近郊で公共交通機関の利用者に対して行動変容を促す実証実験を実施する。 この実証実験は、公共交通機関利用者の減少を防ぎつつ、利用者が混雑を回避して快適に移動できることを目指しており、ピークシフトによる運行の最適化や環境負荷の低減にも資するとしている。 近年、政策への応用の期待から注目を集めている行動経済学のナッジという考え方を応用しており、混雑状況や混雑を回

          Weekly Pick UP! 2022/1/14

          Weekly Pick UP! 2022/1/8

          皆さま、新年明けましておめでとうございます。 本年もCatch Up!をどうぞよろしくお願いいたします。 さて、新年最初のWeekly Pick UP!では、食品の未来に関わるトピックを用意しました。是非ご覧ください。 1. アサヒビールと電通デジタル、合弁会社スマドリ設立 2. KFC、代替肉100%の「Beyond Fried Chicken」を全米で発売 3. カイコで世界的なタンパク質不足解消目指す 1. アサヒビールと電通デジタル、合弁会社スマドリ設立--「スマ

          Weekly Pick UP! 2022/1/8

          Column:学び直しSDGs vol.4

          前回までにSDGsの概要や取り組む意義について見てきました。 今回はSDGsに貢献する事業を考える際のフレームワークや見える化の手法について見ていきます。 バックキャスティングモデルSDGsを意識した事業を考える際に多くの書籍で共通して述べられている方法がバックキャスティングという考え方です。そもそもSDGs自体がバックキャスティング的思考で考えられたものですので当然と言えるかもしれません。 バックキャスティングは、「目標から逆算して必要なプロセスを考える」という手法です。

          Column:学び直しSDGs vol.4