中学時代の片想い事件② ~フラれるまでの53日間編~

この記事は、前回の記事『中学時代の片想い事件① ~恋するまでの経緯編~(https://note.com/cdbt01/n/n4481f1fb3356)』の続きです。

それでは続きをどうぞ。


2010年10月20日か22日、当時は中学2年生

放課後、階段を上っていたら、隣のクラスの背が高い女子とすれ違い、俺はその女子に恋をした。

その女子に恋をしてから初めての週末、当時通っていた学習塾のテストがあった。

このテストでは数学でコンパスが必要だった。俺は自分用のコンパスのみ持参していた。
すると、俺の目の前でこんな光景が目に入った。

あの女子「先生~、コンパス忘れてきました~」
先生「ありゃ!こりゃもうしょうがないな!wwww」

俺はこの光景を見たときにものすごく感情が高ぶった。俺の好きな人がこんなことをやらかしたのだから。すごく複雑でめちゃくちゃな気分になった。
もし俺がそのときコンパスを2個持ってきていて、そのうち1個をその女子にあげていたら、もしかしたら俺の恋愛は成功していたかもしれない。

ちなみにその2~3日後にあった塾の理科の授業で、「元素記号のテストで満点を取れるようになるまで延々とテストを受けさせる」というのがあった。
休憩時間中、俺はその女子が元素記号のプリントを黙って見ているところを遠くから眺めていたとき、心がドキドキ言っていた。この時点で、俺はあの女子に恋をしているということを確信した。

俺があの女子に恋した翌週、金曜日ぐらいに学校でクラス対抗の合唱祭があった。
俺は自分のクラスで合唱の朝練があるのを聞いてなくて朝練を1日だけサボってしまうハプニングがあった。このときクラスメイト一同が驚いていた。
そのハプニングを起こした時の俺は「あの女子にこの件を知られたら嫌われちゃうよ~」って思っていた。だが、この件は俺がのちにやらかした出来事と比べたらはるかにマシな出来事である。
おそらく、あの女子に恋をして心がウキウキしていたことが、朝練の話を聞いてなかった原因ではないかと考えられる。

そして合唱祭本番、俺たちのクラス・2年3組は「予感」を歌い、あの女子がいるクラス・2年4組は「ヒカリ」を歌った。
俺はあの女子と一緒に合唱をしている2年4組の生徒一同がすごく羨ましく見えた。俺も2年4組の生徒一同みたいにあの女子と同じクラスになってあの女子との距離を縮めたいなあとすごく思った。

クラス対抗の合唱祭も終わり、11月に入った。

このとき行われた保健の授業(エロくない授業内容)で、俺があの女子に恋して気が狂っていることが証明できる初めての事件が起こった。

担任「今日の保健の授業は図書室でやります」

俺「(あれっ?いつもは普通の教室でやるのにおかしいな~)」

保健の授業が始まる前、俺たちは図書室に向かった。
すると、そこには2年3組の男女と2年4組の男女が同じ空間で授業を受けれるように席がセットしてあった。
普通だったら保健と体育の授業は2年3組と4組の生徒を合わせたうえで男女別で分けて実施するのだが、今日は男子担当の先生がなんかの用事で授業ができず、女子担当の先生が2クラス分の男女の授業を担当することとなったのだ。
そう、俺は部活でも塾でもない、普通の学校の授業であの女子と同じ空間で授業を受けることになったのだ。俺は周りを見回したら、隣のクラスであるあの女子が同じ空間にいるのが目に入った。
これに気づいた俺は心の中で何かがものすごくブワアアアアアって高ぶるようなすごく嬉しい気持ちがあった。

そして授業が始まり、俺は事件を起こすこととなる。

先生「~~~~~~で、~~~~~~なので、~~~~~~~して下さい。良いですか?」

俺「はい!!!!!!!!」

先生「(俺に指をさして)お前返事良いな!名前なんて言うんだ?」

俺「○○○○です!!!!」

先生「そうか。部活何やってるんだ?」

俺「………………まさかの美術部です」

生徒一同「アハハハハハハハwwwwwwwwwwwwwwww」
先生「まさかのってのいいからwwwwwwww」

そう、これがいわゆる「まさかの美術部事件」である。
これで俺は2年3組と4組の生徒一同に大きなインパクトを与えてしまった。
俺はあの女子が笑っているかどうか確認したかったが、変な方向を向いたら何かを察されてしまうのではないかと思ったので確認できなかった。

この事件は現場にいた人から話題にされ、「あいつ絶対ウケ狙ってるよねwwwww」って言われたりとか、塾のときに知り合いの女子に「まさかの美術部だよね?」って言われることもあった。この約1~2週間後に別の科目の授業で「美術部なんですけど~」って発言したら何人かが鼻で笑ってるのが聞こえた。

11月が中旬に近づきそうな頃、職場体験というものがあった。俺はその職場体験では地元の電力会社に訪問した。メンバーは俺と別のクラスの男子2人と女子1人の4人グループだった。
その女子1人は俺と同じ小学校出身で、5~6年生のときに俺と同じクラスになっていた。
この職場体験はクラス混合で行われるため、指定された教室に俺が着いたときには俺はあの女子が同じ空間にいるかどうか知りたくて教室の周りをキョロキョロ見回したが、あの女子がいなかったので俺は「なんでいないんだよ(怒怒怒怒怒怒怒)」って気分になった。この時点で俺の内面はすでに狂っていたと思う。
この職場体験前の会議では、あの女子に恋をしていたことが原因で心がときめいていたのでメンバーとしての意見を普通に出し合うことができた。それで同じ班の女子から「小学生の時は物静かだったのに自分の意見とか言うようになった」と言われた。これを聞いた俺は調子が良くなってしまったため、この女子の発言が、のちの俺の暴走の引き金となってしまう。
ちなみに俺はこのとき強引に班長をやらされたが、俺は班長としての仕事をしっかりこなすことができた。今思えば、俺のリーダーシップはこのときがピークだったと思う。
職場体験後は、体験した内容を書く新聞を個別に作るという課題が出て、当時心がときめいていた俺はいつもより丁寧に新聞を書くことができた。俺が書いている新聞を見たクラスメイトの女子が「うわ~!すごく綺麗~!」って褒めてくれた。そのとき提出した新聞は、担任に「後輩の参考にする」って言われて返してくれなかった。

11月中旬には学校でテストがあった。
その直前には塾でテスト対策の講習があり、俺はあの女子と同じ空間で講習を受けた。1ヶ月ほど前の講習と比べたらすごく楽しかった。
この講習の休憩時間中、俺はとある会話を盗み聞きして、のちに頭がおかしくなる出来事を受けることとなる。

当時、俺の学校には「有志合唱団」という合唱団が存在していたのだが、それは非常に評判の悪い音楽教師が一部の生徒を強引にその合唱団に所属させるというものであった。俺は当時その合唱団には所属していなかったのだが、あの女子がその合唱団に所属していることを塾の講習の休憩時間中に知った。

あの女子はジャージ姿で講習に参加していたので、その休憩時間中にこんな会話が耳に入った。

とある女子「○○ちゃんなんでジャージなの~?」
あの女子「有志」

それを聞いた俺は、有志合唱団に入りたいという気持ちがまるで100%を超えてカンストするように溢れかえった。
あの女子に恋する直前には文化祭などで合唱の活動をしていたので「俺って合唱部のようなことをしているのになんで有志合唱団じゃないんだろう……まあ別にいいや」と思っていたのだが、その盗み聞きのせいで有志合唱団にめちゃくちゃ入りたくなった。その後に俺がとった行動は後ほど述べます。

11月後半ぐらいのときの俺は、暴走とまではいかないものの、心がかなりときめいていた。
詳しい背景はよく覚えていないが、英語の先生からは「主張するようになった」と言われたことがあった。
当時の俺は授業態度が優秀とされており、副担任だった25歳の女性の国語教師からはこんなメッセージを貰った。当時俺が授業中に使っていた国語のノートが現存しているので載せる。


こんなふうに褒められた俺がのちに気が狂ってただのキモい人になってしまったので、同級生一同や先生一同にはとても申し訳ない。(まあ俺の内面は元々キモかったけども……)

美術部の部長に就任したばかりのあの女子は、11月のときは職場体験の前後の作業かなんかで美術部の活動を欠席することが多かった。
あの女子が美術部の活動になかなか来ないときの俺は、そのときも「なんでいないんだよ(怒怒怒怒怒怒怒)」って気分になった。
11月下旬くらいの放課後、隣のクラスの教室であの女子が職場体験の新聞を居残りで書いていたのが目に入った。俺はあの女子との距離をどうしても縮めたいと思い、教室のドアを開けてこう言った。

俺「部長。今日部活終わりました。」

あの女子「えっ、マジで?」

なんと!俺はあの女子と(短いけども)会話をすることができたのだ!これで俺の感情はかなり高ぶった。その直後にあの女子と同じクラスの男子がふざけて俺に「えっ!マジで!」って言ってきたので、これはとても癪に障った。

11月末ぐらいに入ると、ついにあの女子が美術部の活動に来るようになった。
当時はあの女子は俺からの一方的な好意に気づいておらず、「じゃあここ座るね~」って言いながら俺の隣の席に座ってきた。俺は心の中でテンションがめちゃくちゃ上がった。そのとき会話することはできなかったがそれでもめちゃくちゃ嬉しかった。
あの女子に恋したことによって俺の心の中に設置された爆弾は、このあたりから大爆発の兆候を見せ始めることとなった。

11月30日、美術部で顧問がいない日の活動が終わった後、あの女子が美術室の後ろ側の黒板に「かえります。」って書いて美術室に俺以外誰もいなくなった後、俺はその文字の横に「女子の皆がおしゃべりばっかりしていました」みたいなチクる内容の文を書いた。その後どうなったかは知らないが、このあたりから俺は調子に乗った行動を連続して行うこととなる。

12月1日、国語の授業で先生が「今日は何の日でしょう」と言った。正解は流行語大賞が発表される日なのだが、調子に乗りたての俺は「愛子さまの誕生日!」って言ってしまった。この件は黒歴史なので本当はnoteにすら書きたくないくらい痛いと思っている。(しかもその前日は秋篠宮さまの誕生日である)

12月初めぐらいのとき、美術部で俺がポスターを描いている最中、同級生の女子部員たちがとある話題で盛り上がっていたのでその話を聞いていた俺は合いの手みたいな感じで喋ったら、俺はあの女子に話しかけられた。しかも下の名前で呼ばれた。俺は本当に本当に本当に嬉しくなった。もうめちゃくちゃ嬉しかった。
この日を境に、俺は多くの人を驚かせるほどの大暴走をすることとなる。

なんか、このあたりからは黒歴史過ぎてあんまり書きたくないんで、漠然とした感じに書いちゃいますね。

12月上旬

英語の授業中

俺「△△君が塾でだらしないですよ~」

朝のHR中

日直「今日のニュース?見てません」

俺「あれしかないっしょ(海老蔵が伊藤リオンに殴られた事件)」

塾の授業中

俺←なんかいきなり喋り出す、前の席の人を手でパシパシ叩く

この件は多くの同級生の間で大きな話題になった。他にもいろいろ暴走したけどあんまり言いたくない。
これは俺があの女子に恋したことによって「あの女子にもっといい所を見せてやりたい」といった気分でやった犯行である。これは恋愛の行動としては何の意味もなさないしむしろ逆効果なのだが、当時14歳で若かった俺はこれで普通にいけると思った。今思えば非常に馬鹿げた行動である。
この出来事の直後、体育の授業が始まる前に俺のクラスの男子一同が更衣室で隣のクラスの男子一同にこの件を報告していて「あいつ調子良いよ!wwwww」って騒いでいた。
俺が小学3年生に入ったあたりから続いていた「学校で全く喋らない」というキャラは、5年半ほどで終わった。まさに人生の転換点であり、俺はこのあたりの件は忘れられない。

この件と同時期に、俺は有志合唱団という闇だらけの合唱団に入った。流れはこの通り。

~音楽の授業が終わった後~
俺「先生~、僕、有志合唱団に入りたいんですけど~」
音楽教師「ああ、遊びに行っていいよ」

~有志合唱団の活動時間~
俺「~♪(歌いながら周りの人に手を振る)」
他の合唱団員「ええっ!?wwwwww」

~美術部の活動中~
顧問「あら、なんで楽譜持ってるの?」

俺「実は、有志合唱団というのに入りまして、こんな曲をやらされました」

顧問「やらされたって言い方ダメでしょwwwwwwwところで、その合唱団に入ってる人って他にいるの?」

俺「確か、〇〇(あの女子の下の名前)もそうだったような……」

顧問「△△(あの女子の苗字)さ~ん!□□(俺の苗字)くんが有志合唱団に入るって~!」

あの女子「………(驚いた顔)」

12月11日~12日(土曜日と日曜日)、俺はあの女子に想いを伝えたいと思って、縦22cm×横15cmくらいの厚紙にこんなことを書いた。そう、ラブレターだ。そのラブレターには何を書いていたか一字一句というほどは覚えていないが、大体こんなことを書いていたような気がする。

〇〇←あの女子の下の名前
▲▲←俺の下の名前


〇〇ちんへ。

いつもありがとう。〇〇ちんはいつも美術部や塾で僕と何回も会っているよね。そうやって何回も会ってるうちに…僕は親近感を感じちゃって…〇〇ちんのことが…好きになっちゃったんだよ?僕、〇〇ちんのことを好きになってから…〇〇ちんと仲良くなりたくてたまんないんだよ…?だから、僕、今まで学校で喋んないキャラだったったけど、〇〇ちんと仲良くなりたくて喋るようになっちゃった。〇〇ちん。お願いがあるんだけど…できれば…僕と付き合ってくれないかな?〇〇ちん。返事待ってるね。大好きだよ。

▲▲より。


…………どうですか皆さん。気持ち悪いですよね?
そうです、当時の俺はこれでいけると思ってたんです。今思えば、これを書いてたときの自分をぶん殴ってやりたいですね。

これを書き終えた俺はこの厚紙を二つ折りにして、かばんの中に入れた。

12月13日(月曜日)の放課後、俺は玄関で人の気配が無くなった隙を狙って、あの女子の靴箱に置いてあったあの女子の上靴の上の隙間にラブレターをサッと入れた。このときはすぐ近くで卓球部とかが活動していたので、誰かに見られたらどうしようと思ってヒヤヒヤした。

12月14日(火曜日)の朝、俺は家を出たら、すぐ後ろ側にあの女子がいた。俺はあの女子よりも遅い時間に登校したかったので道中で自分のかばんの中をガサガサしてあの女子よりも俺の方が遅く登校するようにした。正直このときは結構焦った。

この日は俺はあの女子からの返事をワクワクしながら待っていた。あんな内容のラブレターだったら嫌われるに決まっていたが、当時の俺は自信過剰だったので普通に付き合ってもらえると思っていた。

そしてこの日の学校の授業が全て終わり、美術部の活動時間になった。
この日はあの女子は美術部に来なかった。

俺はあの女子の友達から、「これ、○○ちゃんから。」って言われて、メモ用紙が細かく折りたたまれたのを貰った。(これは今では捨ててしまったので現存していません)
家に帰ってこのメモを開いたら、こんなことが書かれていた。

△△←あの女子の苗字


ごめんなさい。
      △△


53日間にわたる俺の恋は終わった。

これを見たときはもちろんショックだったが、泣いた覚えはない。まだあきらめきれず、また何か行動すればあの女子と付き合えるんじゃないかと思っていた。
この後、俺はすごく酷い行為をすることとなる。


次回、『中学時代の片想い事件③ ~ストーカー編~』
このあたりからは決して笑い話にできない話題になるので、被害者の心情を考えたら、次回はもう書かず今回でこのシリーズは最後かもしれません。

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