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🌟うつ病を脳だけで捉えるのはもう終わり?🌟

コロナ後遺症という地獄

 コロナ罹患後に、せき・味覚障害・倦怠感が残る「コロナ後遺症」になってしまう人が一定数いるようです。
 私はコロナに罹患したことはありません。しかしながら、コロナ以前からこのような症状に悩まされてきました。
 今回はコロナ後遺症を通じて、うつ病の治療について考えたいと思います

現在の自分の症状

 私の現在の症状は95%くらいは倦怠感・だるさといった身体症状です。体さえ動けばやりたいことはたくさんあるし、早く就職したいと思っています。
 診断はうつ病と社交不安障害です。
 しかし、「働く意欲が強いのに『うつ病』なのか」と突っ込まれそうです。これには精神科医界隈の限界があるからと考えています。

精神科医界隈の考え方

・診断の限界
 現在の精神医学では、DSMなどといった診断基準を照らし合わせます。その上で基準を満たす障害名を診断しているようです。
 逆に言えば、診断名がないものは診断できないのです
 
・うつ病以外の診断名
 先述の私の症状は10年前くらいに流行った?「新型うつ病(仕事・学校には意欲的ではないが、趣味の活動では活動的になるうつ病の形態)」や自律神経失調症といったものと類似しています。もっといえば、医学界では未開拓の分野にはなりますが、倦怠感などを主たる症状とする「慢性疲労症候群」にも該当します。
 

精神医学界隈の治療方針

・脳内物質がうつの原因?
 脳内物質であるセロトニンやノルアドレナリンが不足しているため、憂鬱・不安になりうつ病・不安障害になる、というのが現在の精神医学界隈の主流の考え方です。そのため、これらを補う抗うつ薬を投与します。

・モノアミン仮説に対する姿勢
 私はモノアミン仮説や抗うつ薬を支持します。実際に抗うつ薬を飲む方が不安・憂鬱感は軽減すると体感しているからです。
 一方で、脳内物質だけですべてを解明・治療できるとは思っていません。人間の体はまだまだ未解明なのです。免疫・神経・細胞などにも注目すべきでしょう。

・抗うつ薬治療と医療制度
 行政・医療制度はエビデンスに基づいたものにしか財政出動できません。さもなければ、インチキ療法会社を潤わせることになりかねません。それゆえに、抗うつ薬治療にしか保険適応できないのも仕方ありません。

非精神科医界隈の考え方

 

非精神医学界隈とは内科・耳鼻科・東洋医学などを指します。
 冒頭で申し上げたコロナ後遺症には様々な医科からのアプローチがされています。

内科的・栄養療法的アプローチ


・概要
 酸化という現象は体にはよくないそうです。そこで抗酸化作用のあるサプリメント(ビタミン剤)を投与します。これにより酸化ストレスが除去されうようです。難しいことはよくわかりませんが生物で学習した、ミトコンドリアレベルの治療をするようです。
 
・施術の感想
 私も現在、サプリメントを摂取しています。ただこれといった即効性を感じることはありません。長期摂取によりベースラインを整えていくというイメージでとらえています。
 

耳鼻科的アプローチ:Bスポット(=EAT)療法

 ・概要
 半世紀前に日本人医師が始めたものにBスポット(EAT)療法があります。
 のどの奥の方にある上咽頭(じょういんとう)という部位に塩化亜鉛溶液を塗ることで、炎症を抑え抗ウイルス作用により、体の不調を整えるものです。
 コロナ後遺症治療で再度注目されているようです。
 

・施術の感想
 これが10年以上通院歴のある中で倦怠感に対して一番効果がありました
 正直意味不明です。一分足らずで終わるこの療法で、しかも耳鼻科で、長年の不調が改善するのです
 ただし持続効果は数時間です。数回繰り返す必要があるようなので、こちらも長期的に治療しようと考えています。
 

・費用・保険適用
 私の通院先では保険適用されるので600円ほどで施術できます。決してインチキな治療でないことは確かです。

認知面の不変化

 以上精神科以外のアプローチをのべました。
 しかし、これらは身体面に着目しているものであり、治療の実感として、認知面には一定程度の効果しか見込まれません。体が元気になると、心身は相関しているので、意欲的になります。ですが対人恐怖・完璧主義・強迫観念がなくなるわけではありません。そのため捉え方という認知面でのアプローチは引き続き、先述の抗うつ薬投与や認知行動療法が必須となるでしょう


うつ病ではない病気の課題

手帳取得の問題

 コロナ後遺症・慢性疲労症候群・自律神経失調症といったものは身体症状が主なしんどさです。
 しかし、これらを先述のように精神科医で対応してもらうとうつ病による身体症状としての倦怠感としか診てもらえません。診断名はうつ病です。それゆえ障害者手帳の分類は精神です。
 これで困ることは、身体障害者手帳で受けれるサービスが制限されてしまうことです。元来、身体障害者手帳なら、公共交通機関の割引がでます。精神ではこれは下りません。しんどいから電車で移動したいのに、その恩恵にはあずかれません。

受給者証での課題


 受給者証でも課題があります。しんどいから在宅ワークをさせてほしい伝えても、認可がおりません。あくまで精神障害者手帳で取得しているので、移動が不自由な身体障害者とは考えれず、通所できるという判断です。

外見上の偏見

 慢性疲労症候群の重症患者の中には、車いす生活を送る方もいるようです。しかし四肢に欠損しているわけではないので、車いすをおりて、しんどいながらも歩くことはできるようです。
 その場面だけを見られると「車いすに乗っているのになぜ歩けるのか。詐病ではないか」と偏見を持たれるようです。

提言


 コロナ後遺症や慢性疲労症候群といったものを正式に病名と認め、手帳取得を進めていくべきです。
 さもなくば制度の狭間に埋もれる患者が多く苦しむこととなります。
 精神で無理くり診断を出すような方法から脱却すべきです。

最後に


 コロナ患者が増えれば増えるほど皮肉ではありますが、研究・治療は進みます。今後の医学の進歩を祈ります。
 また治療経過に変化があれば報告したいと思います。
 あと研究会の活動ももうそろそろ始めたいと思います( ノД`)シクシク…