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みどりいろの日々。

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一人前のライターを目指す女子大生が 日々感じる気持ちを、冷凍保存。
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「ありがとう」は、一粒のあめ玉。(1/28執筆)

「ありがとう」は、一粒のあめ玉。(1/28執筆)

高校生の頃、学校へ持っていくカバンに教科書とともに必ず入っていたものがある。
100円ショップで買った白黒のギンガムチェックのポーチに、いっぱい詰め込んだあめ玉だ。
もちろん自分で食べる用でもあるが、それだけではない。
ちょっとした時間に友人に配って話のタネにしたり、
ノートを見せてもらったり、ペンを貸してもらったあとにお礼として添えたり。
話したことのないクラスメイトも、あめ玉をきっかけに仲良く

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「普通」を疑え。(12/21執筆)

「普通」を疑え。(12/21執筆)

「普通」というのは便利な言葉だが、
使いようによってはとても恐ろしい言葉でもある。

ということを知らない人が、
すこし多すぎるような気がする。

10月の半ばから始めた、
ホテルのレストランでのアルバイト。

普段はわりと落ち着いた店だが、
休日の昼など、大人数の予約で埋まっている日はバックヤードは大忙しになる。

入ってから数週間は何をしていいのかまったく分からず、右往左往したものだ。

お皿

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世界へ飛び出す人へ、たったひとつ。

世界へ飛び出す人へ、たったひとつ。

今、世界は混乱の最中にあるが、
それでも旅をしたいと世界へ飛び出す人はいくらでもいるだろう。

私は、自分ですべての責任を負う覚悟があるのなら、それを否定しようとは思わない。
むしろ、こんな状況でなければ喜んで応援するくらいだ。

でも、そんな人たちへ、
ひとつだけ知っておいてほしいことがある。

それは、あなたが「日本人」だということ。愛国心を持てとか、
文化の違いに気づけとか、
そういった

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服屋がこわい。(12/9執筆)

服屋がこわい。(12/9執筆)

当方、ピチピチの女子大生である。

(ピチピチなどと言っている時点で
ピチピチではないのかもしれないが…)

そんなわたしは、服屋がこわい。

厳密にいえば、ファッションビルや百貨店などに入っているような高級な服屋だ。

普段はファストファッションやセール品で済ませてしまうことが多いが、
人生には何度か、こういった服屋にお世話にならなければいけない時がある。

ではなぜ、こわいと思ってしまうのか。

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空腹は最高の調味料。(11/25執筆)

空腹は最高の調味料。(11/25執筆)

給料日前や仕送り前でお金がない時、
必然的に削られるのは食費だ。
ただ、食いしん坊の私にはこれが何より辛い。

もう何日もまともな料理を食べていなかったが、今日は給料日。
やっと入ったお金で食べるお肉は、
涙が出そうなほどおいしかった。

「空腹は最高の調味料」

とはよく言ったものだ。

ただ、これが誰の格言かは意外と知られていない。

一説では、ドン・キホーテの作者、ミゲル・デ・セルバンテスの

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ウィスキー「超」入門。(11/20執筆)

ウィスキー「超」入門。(11/20執筆)

ウィスキーと聞くといつも、
渋いオジさまがバーボンを片手にバーテンダーと語り合う様子が目に浮かぶ。
映画『シャイニング』の影響だろうか。

ここ数年は、ドラマなどの影響でウィスキーを飲む人が増えているようだ。
「酒好き」を自称するわたしとしてはとても嬉しい。

蒸留酒ということもあり取っ付きにくい印象を持たれがちだが、
実は種類や飲み方の多様性に富んでおり、飲み手に寄り添う親しみやすさも魅力のひと

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就活女子にとって「いい会社」とは。

就活女子にとって「いい会社」とは。

3月、私は学生を卒業する。

思えば、今年は「学生さん」と呼ばれ続けた一年だった。
そんななか、私を「人間」として扱ってくれた企業から、社会人の一歩を踏み出すことに決めた。

○就活は恋愛、説明会は婚活パーティ

2015年、3月1日。
その日からわたしは「就活女子」となり、世の中のすべての企業が「貴社」になった。

まるで3分おきに席替えして自己紹介する婚活パーティのように慌ただしく、様

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スマホを置いて、空を見上げよう。

スマホを置いて、空を見上げよう。

私がはじめてスマホを持ったのは、2011年の春でした。
あれから5年が経とうとしている今では、スマホを持たない人を探すほうが難しいですよね。

スマホの登場により世界を持ち歩けるようになってから、
私たちは多くの情報にかこまれて生活するようになりました。

便利な世の中になったものです。
電車の中にいながら、画面を覗き込むだけで、地球の裏側で起こったことを知ることができるのですから。

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ダメな自分に泣きたいとき。

ダメな自分に泣きたいとき。

今朝、ほんの些細なことで泣いた。

ただ今日の授業に使う教科書が見つからず数十分も家の中を探し回ってしまったということだけなのだが、
授業に間に合わないという焦りといらだちで、周りが見えなくなっていた。

あちこち探す音で目を覚ました同棲中の彼が、「俺、こないだあそこに片付けたよ」と教えてくれた。
それは、何度も確認した紙袋のなか。

あれだけ探した教科書が、彼の一言でいともあっけなく発見されたこ

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