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スロージョグの知られざる効果について④(実践編)それって速くなるの?

スロージョグの知られざる効果について③(実践編)ペースや長さはどのぐらい?
の続きです


4.それって速くなるのか?

(1)スロージョグは潜在的に持っている能力を引き出す力がある

③の最後で書きましたが
・少なくてもその人が持っている走力は落ちない
・人によっては速くなる人もいる
・他のトレーニングと上手く組み合わせればきっと誰もが速くなる

前述記事で紹介している田中教授はスロージョグだけで2時間40分を切る結果を出しています。また佐々木功監督も自身の経験、故障してゆっくりしか走れていないにもかかわらず、大会結果は良かったというエピソードがあります。

じゃあスロージョグだけで、誰でもサブスリーできるかと言うと。。
それだけでは、殆どの人ができないというのが現実だと思います。

スロージョグは、その人の現時点で持つ能力を最大限引き出す力まではあるけど、それだけでは持っていた能力以上には速くならないというのが、今の自分の推定する結論です。

実は①その1の経験のすぐ後で、北海道マラソンを走っています。当然まともな練習できてないと思っていたので、もうゆっくり完走狙いで良いやと思って走り始めました。
気負わず入ったので、気がつくと35km過ぎてもまだ余力がありました。
そこで時計を見るとまだサブ4が間に合いそうだと気がつき、そこから頑張ってなんとネガティブスプリットでサブ4完走できたのです。

その前に走った東京マラソンも3時間55分でギリギリサブ4で走っていましたから、その時点の最大限に近い結果で走れたという事でもありますね。

佐々木功監督はもともと陸上競技者ですから、元が当然速いですし、田中教授も、たまたま走る能力が高い人だったのではと推測しています。

人によっては生まれつき心臓が強く、肺が大きい特性の人がいますので、そんな人は、スロージョグするだけでも速く走れちゃうのだと思います。


(2)他のトレーニングと上手く組み合わせれば速くなる

スロージョグやLSDで、加齢した身体でも強化できると分かりましたので、後は他のトレーニングを上手く組みあせて有酸素能力を向上させれば、速くなるはず。。。

具体的には短く速いトレーニング(スプリントやショートインターバル)
負荷と抑えての中負荷のペース(閾値走、テンポ走)を16kmぐらいまで
それにスロージョグで繋いで、LSDで締める感じでしょうか
負荷の高いVo2maxやロング走、レースペース走は状態を見てたまに入れるか練習大会に参加

練習イメージ(あくまでも例です)

月曜 スロージョグ または休養 できれば筋トレ
火曜 ジョグ(翌日の速さに慣れる為、ビルドアップ的に走る等)
水曜 坂道ダッシュ または
   100~400mIT  または 
   閾値走 または テンポ走を3~7km(苦しすぎず楽すぎず)
木曜 スロージョグ または休養
金曜 ジョグ または スロージョグ または休養 筋トレ 
土曜 閾値走 または テンポ走を7~16km(苦しすぎず楽すぎず)
※2km速く+1kmジョグを繰り返すなども良い
日曜 LSD 90分~3時間

ロング走をやる場合は、土日どちからで実施し、もう一方は軽くか
可能な範囲でスロージョグやLSDを実施。

その人の休みや用事に合わせて、日は入れ替えてもOK
仕事が忙しくて寝る時間確保できない人は水と日だけ(睡眠が一番需要です)土、日だけポイント練としてのスピード練習とLSDの組み合わせだけ
でも良いかもしれません。

ロング走は、どちらかと言うと本番の模擬練習的な要素が大きい練習だと思っており、確かにその時点の走力を確認できて自信に繋がると思うのですが、当然ながらコルチゾール分泌が大量なのでダメージが大きく、終わった後に身体能力は上がらない(逆に下がってしまう)練習だと思っています。

本命大会3~4週前までにやるのは、特に問題ありませんが、身体を疲労させているという認識で、しっかりリカバリーする必要があると思います。(たとえ本番ペースより落としたとしても、コルチゾールは60%以上の有酸素運動で発生しますので、ダメージはあるのです)

ポイント練習の内容をいろいろ変えてやるのが良いと思います。無酸素運動領域(100mスプリントや、ショートインターバル、坂道ダッシュ)で身体能力を開発して、後はできるだけ閾値付近の能力を鍛える練習を入れる。
ただ一度の練習で、あれもこれもやろうとせず、スピード練習も腹八分目、余力を残した状態でやるようにしています。

筋トレも加齢してくると身体の筋力バランスが悪くなるし、走るだけではどうしても弱くなってくる部分が出てきますので、必要かなと感じます。

最近の基本的な考えは、上記で内容をベースに毎週実施していますので(何かイベント時は除く)、隔週の振り返り記事を参考にしてみてください。

最後に

スロージョグやLSDの重要性を書いてきましが、筋トレと休養、そして高強度の練習の組み合わせというやり方もあります。
筋トレで若返りホルモンを出して、高強度の練習を行う。高強度の練習を行うと代謝があがるので、痩せる事ができる。後は睡眠と休養を充分に取るという考えだ、練習サイクルも7日でなくて10日で考える。

どちらが自分に合っているか、という事になるのだと思います。

自分の場合は、しばらくスロージョグとLSDをベースに60歳までしっかりベースを作っていきたいと思います。

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