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長谷川ちゃみの本棚

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本が好き。本や読書にまつわる話題を集めました。
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新しい読書仲間に自己紹介代わりに薦めた本「『罪と罰』を読まない」

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 私は本が好きです。 先日、新しい読書仲間ができました。 同じ会社の方なのですが、今まで仕事での接点がなく、挨拶しかしたことがない方です。 ひょんなことから読書好きということを知り、私が「私も本が好きです。お友達になってください」とストレートに言ったら、後日お薦めの本をメールしてくれました。 そこで、私が自己紹介代わりに返信したお薦めの本がこちら。 『罪と罰』を読まない どうしてこの本を紹介したかというと、この本を読んで、

新米の闘病サポーターが気になる本 3選

夫が癌になりました。私には、「夫の『生きたい』をサポートする」という新たな役割ができました。今、読んでみたい本。 宮坂道夫 対話と承認のケア:ナラティヴが生み出す世界 村上靖彦 交わらないリズム: 出会いとすれ違いの現象学 帚木 蓬生 ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力

読書の秋に再読したい物語3選(202309)

本好きを自称していますが、実は、読んだ本の細かい内容はあまり覚えていません。読んだ時に感じた雰囲気みたいなものはなんとなく記憶しています。あてにならない記憶なのですが。どんな物語だったかな? 読書の秋に再読したい小説3選。 森見登美彦「恋文の技術」 変わり者のユニークな”恋文”に思わず笑ってしまったような・・・。手紙なんてまどろっこしい? タイパもコスパも気にせず、のんびり読み直したい。 有吉佐和子「和宮様御留」 全体的に不気味な雰囲気。不穏な空気がゆっくりと充満し、堰を

小学校の体育で 整列する国>日本 ロシア 整列しない国>イギリス フランス アメリカ なぜ整列する/しない? 6カ国の地元校で教育を受けたナージャの見解は? キリーロバ・ナージャ著 6カ国転校生 ナージャの発見 https://amzn.to/3lJtfLs

「本のよもやま」つぶやき選《1》小説3冊

「本のよもやま」と題して、本にまつわる四方山話を不定期でつぶやいています。ここでは、つぶやきから小説3冊をご紹介します。 2023/3/9 川上弘美著「神様2011」 短編小説「神様」と「神様2011」とを収載。「神様」は著者のデビュー作。「神様2011」は「神様」をベースに3.11原発事故の後に新たに書かれた作品。 ※補足※ 川上弘美さんの小説家デビューは1994年です。 子育てをしながら小説を書いていたそうです。 この本の感想文はこちら↓↓↓ 2023/3/12

「点字つき触る絵本」は、目の見えない人が点字と盛りあがった絵に触れて楽しめる絵本です。点字と盛り上がった絵は透明で、もとの絵や字も透けて見え、目の見える人も一緒に楽しめます。 点字つきさわる絵本「ぐりとぐら」のぬくもり https://note.com/chami1977/n/nbb610e1ad207

全国一斉休校から3年のいま再読したい本 乗代雄介「旅する練習」

いきなり全国の学校が一斉に休校なったあのときから、もう3年も経ちました。うちの子は、小学3年生、1年生の終わりでした。会社はまだテレワークに対応していなかったし、とにかく”いきなり”で、本当に大変でした。 それはさておき、あの一斉休校期間のフィクションがあります。 乗代雄介著「旅する練習」です。 小説家の叔父さんと、もうすぐ中学生になるサッカー好きな女の子が歩いて旅をする物語。叔父さんは絵を描きながら、女の子はサッカーボールを蹴りながら。 この本は、先に読んだ友人が「風景

わたしの積読リスト

いつから積読なんて贅沢するようになったんだっけ? 小学校高学年のときは、ティーンズハートやコバルト文庫の発売日に本屋に行って、新刊を買ってその日のうちに読んでいたのに。いまは、積読が貯まる一方。随分熟成されているものもあります。 今日は、私の積読をほんの一部をご紹介しますね。 赤毛のアン モンゴメリ 村岡花子訳 (新潮文庫 1954年発行) 赤毛のアン モンゴメリ 松本侑子新訳 (集英社文庫 2019年発行) ナイルに死す アガサ・クリスティ 加島祥造訳 (ハヤカワ・ミ

【本の紹介】子育てのヒントに「虫ぎらいはなおるかな?」

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 虫、お好きですか? 私は、ちょっとだけ家庭菜園をしているので、 虫と対面することはありますけど、虫捕りをして遊んだりはしません。 ダンゴムシ、てんとう虫は触れます。 バッタは触れるけど、カマキリは無理。 部屋にGが出たら「ひ!」と声が出るけど、外でGを見かけても何とも思いません。 虫に対する親近感は、日本で暮らす大人のなかでは、中の下くらいは持ち合わせているかなーと自分では思っていますが、どうなんでしょう? 虫をテーマにしたユニ

2時間も本屋に滞在したのに結局一冊も買わなかった日

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 先日、珍しく平日に会社が休みでした。子どもを保育園に送り届けた後のなんとも言えない開放感!靴を買うためにショッピングモールへ行くと、エスカレーターを上がった直ぐ目の前に本屋が。自然と体が吸い込まれて、2時間も滞在した挙句、「あ!靴を買うお金がなくなっちゃう」と、結局一冊も買わずに本屋を後にしました。 この日、特にに気になった本を5冊ご紹介します。 稲垣栄洋著 植物はなぜ動かないのか 弱くて強い植物のはなし とにかくタイトルが気

帯がないから図書館で本を選ぶのは楽しい

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 本屋さんも好きで、半日くらいは余裕でうろうろできます。でも、図書館で本を選ぶときは、本屋さんとはまた違った楽しさがあり、図書館も好きです。 図書館で本を選ぶとき、本に帯が付いていないところがいいなと思います。 「〇〇大賞ノミネート」とか、「〇〇氏絶賛!」とか、「全米が泣いた」(⇐ちょっと古いですかね、昔は映画の宣伝でよく聞きました)みたいな情報が本に付帯していないんですよね、図書館では。 ベストセラーもそうでないのも同じように

【随想】本のほとり#4|高橋源一郎「ゆっくりおやすみ、樹の下で」

近所の川本さんちにはノウゼンカズラが生えている。夏になると赤みがかったオレンジ色の花が咲く。 川本さんちのノウゼンカズラは、カーポートの柱に巻き付きながら上へ伸び、カーポートの屋根のヘリを伝ってさらに横へも伸びている。 都会でもなく豊かな自然があるわけでもない郊外の住宅地の中、川本さんちの庭に生えている植物達が私たちに四季を知らせてくれる。夏はノウゼンカズラが目を引くが、その少し前の季節にはビワがなり、鳥がつつく。 私たちがここに引っ越して来たときには、川本家は既にご夫

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新書の選書サービスを探しています

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 タイトルの通りなのですが、いま、新書の選書サービスを探しています。 うちの最寄りの本屋さんだけかもしれませんが、新書って、新書コーナーに集められていて、出版社別に並べてあるんです。分野別じゃないんですよ。私は教育系の新書で何か面白そうなものはないかなと探したのでが、新書コーナーの端から端まで見なきゃならなくて・・・。「おかあさん、早くして!まだ?」ですよ。 で、思ったのです。 特定分野の新書の新刊を一冊選んで毎月送ってくれるサー

アウトプットを意識したら読書が面白くなくなってしまった方におすすめの本

いかがお過ごしですか、長谷川ちゃみです。 noteでは、書評や読書感想文など本を紹介する投稿がたくさんあります。私も本が好きなので、よく読んでいます。 私も出会った素晴らしい本を皆さんにご紹介できたらなぁと常々思っています。でも、本を読みながら、「この本面白いなー、noteで紹介しよう」と思った瞬間に、なんだか読書が面白くなくなってしまうのです。 「本の内容を正確に読み取らなきゃ」とか、「ここは引用したらどうかな、付箋をつけておこう」なんて考えていると、途端に読書が窮屈