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稽留流産手術① 入院日〜前処置

2023年10月2日。
最終月経日から数えると、9w4dに当たる日。
先週稽留流産と診断されたため、子宮内容除去術を受ける。
前回の記事の通り、普段通っていた産婦人科ではなく、総合病院にて1泊2日入院。

私が稽留流産と診断されてから今日まで、Twitter(X)やインスタやnoteで、たくさんの経験談を読ませてもらってきた。
それで心の準備ができ、とても助かったので、私もレポしてみようと思う。

前日〜入院当日の朝の過ごし方

前日は22:00までに食事を終え、以後禁食。
当日の6:30以降は飲水も禁止、と指示があった。
しっかり守った。やや食べづわりの傾向があったので、朝の空腹が辛かった…

ちなみに前日の夕食は、ちょっと頑張ってビーフシチューを作って、夫と2人で食べた。
最後にほんの少しだけいいものを、お腹の子と味わいたかったのだった。もちろんまだ胎盤は完成されておらず、ましてや心臓を止めてしまった我が子に、ビーフシチューを食べたところでまったく関係ないのは分かっていた。
それでも。

夜、ベッドで夫と話す。
残念だったけど、本当に幸せな時間を過ごしたこと。
父になる準備を着々と進めていてくれた夫も、本当に悲しく、つらいということ。
私は少し泣き、夫は私を抱きしめ、お腹を触ってくれた。

ここ数日は朝まで寝つけず、夕方に少し寝てしまうという最悪な生活を過ごしていたが、この日は日付が変わる頃にはストンと眠りにつくことができた。

朝は6:20頃に起床。
コップ2杯の水分を摂り、シャワー。
入院中はシャワーに入れないので、朝入るよう指示があった。

病院までは徒歩20分ほど。
在宅勤務の夫が付き添ってくれた。
少し風が強かったが、気持ちのいい秋晴れの朝だった。
いざ入院。

入院に必要なもの

・初回で渡された同意書、説明書一式
(夫の署名が必要な箇所や、入院費用の連帯保証人の記載が必要なものもあった)
・診察券
・印鑑
・入院中に過ごす服、下着などの着替え
・スリッパ
・生理用ナプキン(生理2日分程度)
・タオル、洗面具、歯ブラシ、ハンドソープ
(ハンドソープ持っていったけど、病室にあった…)
・スマートフォン充電器など日常で必要なもの
・汗拭きシート
・マスク

このほかに、イヤホン、時間つぶしのための本(夫が貸してくれた)なんかを用意。
何か必要なものがあっても、院内にコンビニがあるのでなんとかなるだろう。

入院手続き

9:00の入院だったので、余裕をもって8:30には病院に到着。特にここは指示はなかったが、病院によっては明確な時間の指定があるかもしれない。
入院受付のスタッフさんに、診察券を見せ、今日入院予定です、と伝える。入院費用の連帯保証人についての書類を回収される。
(ちなみにこの連帯保証人とは、自分とは別生計で支払い能力のある成人、という条件があり、私は実姉にお願いした)
また、病院によっては入院申し込みの時点で予約金(保証金、預かり金などとも言うそう)が必要な場合もあるが、私が入院した病院には無かった。

紙?プラスチック?でできたリストバンドを受け取り、入院病棟へ向かう。

ナースステーション〜病室へ移動、点滴

エレベーターに乗り、入院病棟のナースステーションに到着。
受付での手続きが非常にスムーズで、8:40頃には病棟に到着してしまった。
ちょっと早いんですけど、とナースステーションにいたスタッフの方に声を掛けると、女性の看護師さんが来てくれ、受付の紙に名前や健康状態を記載。
額で検温してもらい、体温も記載。
前回の受診日から今日までの体調チェック用紙や、手術同意書などを回収される。

5分ほどで、病室へ案内された。
特に希望をしていたわけではなかったが、個室にしてもらえた。ありがたい。
(こういう場合も個室料金は加算されるのだろうか?清算後、またレポしたいと思う)

楽な服装に着替えてよいとのことだったので、早速着替える。
持参した半袖のTシャツワンピースとレギンスに着替え、薄手のパーカーを羽織った。

着替え終わってひと息ついた頃、担当の看護師さんが来室。
丁寧にご挨拶をしていただき、点滴開始。
おそらく20代の、明るい女性の看護師さん。ちょっとした世間話をしてくれて、気持ちが和らいだ。
どうしても太めの針になってしまうので、痛むと思います、と言ってくれていたが、そこまで痛くなかった。
ひとまず生理食塩水のみ。
もう少ししたら診察になるとのこと。

処置室へ移動。経膣エコー〜前処置


※痛みについての描写があります。
ご注意の上、お読みください。


15分ほど経ったところで、担当看護師さんが来室。
処置室へ案内され、移動。
下着を取り、内診台に上がる。

男性医師が登場。もちろん想定していたのだが、かなり若い。これまで診察してもらったことのある産婦人科医の中で最も若く、ちょっと不安な気持ちに。
いやでも大丈夫。相手はお医者さん。お任せして大丈夫、と自分に言い聞かせる。
エコー。
お、あまり痛くない。よかった。
このときのエコーは、私は見ることはできなかった。

「外来診察のときと同じ診断になります。消毒して、子宮の入り口を広げる処置を始めますね」

あー、やっぱりそうだよね。
奇跡は起こらないよね。
赤ちゃん、さみしいな。本当にお別れなんだ。
ちょっと泣きそうになる。

激痛。

さっきまでの悲しい思いが吹き飛ぶほどの痛み。
ちなみに使用したのは「ラミセル」というもの。
5ミリ?と言っていたようだった。

挿入するときに、子宮の入り口を機械でつまむのだが、我慢できない痛み。痛みにはそこまで弱いほうではないと思っていたが、自然と声が出てしまった。
例えるなら、生理痛のピークを極限まで強くしたような感じ。
体が動いてしまう。やばい、痛い。ダメかも。
ひたすら耐える。
ゆっくり呼吸をする。うまく吸えなくて怖くなる。

担当看護師さんは処置の介助についてくれていたので、何度か優しく声をかけてくれた。男性医師も、「痛いよね、ごめんね、あと少し」と終始声がけをしてくれた。
それにしても痛いよ。

永遠のように感じていたが、トータルで5分ほどだろうか。
ガーゼを入れ、水分を含ませて(それで膨らませるらしい)、終了。
内診台が下がり、元の位置へ。

担当看護師さんがカーテンを開けてくれ、ゆっくり立ち上がれるか、と聞かれる。
痛すぎる、そして若干吐き気がある、と伝えると、車椅子と嘔吐したとき用のトレーを持ってきてくれた。
本当はそこで立ち上がって下着を穿いて、歩いて病室に戻る予定だったが、車椅子に内診台のシート?を敷いてくれて、そのまま座れるようにしてくれた。
天使に見えた。

病室へ戻り、抗生剤点滴

車椅子で病室に連れて帰ってもらい、どうにか気持ちも落ち着いてきたタイミングで、手術着に着替え。浴衣のような感じ。
ようやく下着を穿けた。
念のため昼用のナプキンを装着していたが、夜用に付け替えたほうが良いかもと言われたので、そのようにした。
処置のときにも出血があったのでね、とのこと。
いや、そりゃそうか。痛かったもん。てかまだ痛いもん。
怖さが蘇る。

抗生剤の点滴を開始。
副作用について説明されたが、何事もなく安心。
その後、今回の入院・手術について担当看護師さんより説明を受けた。わかりやすい用紙もあった。

  • 12:30から手術になる

  • それまでトイレは普通に行って大丈夫、もしラミセルが出てきたら流さずにナースコールを

  • 術後は2時間ほどベッド安静、その後に飲水OK

  • 夕食は普通に出て、子宮収縮剤の内服を開始

  • 点滴は今日中に抜ける

  • その他、病院での過ごし方について説明

痛みは少しずつ緩和。
生理痛っぽい痛みだったので、温めてもよいか確認したところ、問題ないとのこと。
湯たんぽのようなものを用意してくれた。
温めるとかなり楽になった。

出血を見るのが怖かったのと、万が一ラミセルが抜けてしまって再度挿入、なんてことは絶対に絶対に避けたかったので、手術までの間はトイレには行かなかった。
そもそも尿意を感じなかったので助かった。

今、手術の約30分前である。
痛みは波があり、数分おきに辛くなるが、まぁ耐えられる。吐き気は落ち着いたが、気分が良いとは言えない。

病室は8階で、景色がとてもよかった。
近くに妊婦さんや赤ちゃんがいるような気配はなく、その配慮が何よりもありがたかった。

あと少しで赤ちゃんとお別れ。
寂しいけど、誰のせいでもない。誰も悪くない。
でもこんなにも悲しく、意味がないとわかっていても、自分を責めてしまう。こんな気持ちは、きっと同じような経験をした人にしかわからないのだろう。
さよなら。
きてくれて本当に嬉しかった。
ありがとう。
気が向いたらまた来てね。

次回に続きます。

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