チェチェン連絡会議

「チェチェン連絡会議」は、チェチェン戦争の平和的解決のために活動しているNGOと個人が…

チェチェン連絡会議

「チェチェン連絡会議」は、チェチェン戦争の平和的解決のために活動しているNGOと個人が集まり、2005年6月から活動をしてきました。チェチェンにおける人権と平和の回復のために、ご協力と参加をお願いします。2022年からはウクライナ問題にも取り組んでいます。代表は青山正。

最近の記事

北コーカサス山岳民共和国連邦再興を巡って  <3-3> 

<3ー2>から続く  話が前後するが、岡田にとって印象的なことを幾つか挙げておこう。  一つはオセチアの問題。南北コーカサスを分断するようにロシアがコーカサスをを東西に分断する斧でも打ち込んだように、チェチェンやイングーシとカバルディノ・バルカリアの間にオセチアがあって、しかも現在のオセチア人は、正教徒が多く、親ロシアの政策を採り、ロシアのチェチェン侵略では、攻撃の後方基地を務めてきた。また、その東側には、かつてイングーシ人が居住していた村々があり、1944年の民族丸ごと強制

    • 北コーカサス山岳民共和国連邦再興を巡って  <3-2>

      <3ー1>から続く  イナル・シェリプは、私たちに、アメリカ政府は「ロシア後の自由な民族フォーラム」の掲げるロシア国家の徹底的解体には核の安全保障の観点から強く反対しており、ロシア国家の解体なくしては自国の安全保障は無いと考えるウクライナ政府の考えとは大きく異なると指摘した。この両国の間で、双方が受容れられるのが北コーカサス山岳民共和国連邦の再興なのだと言う。先ず、北コーカサスにはロシアの核兵器は存在せず、アメリカの懸念する核兵器拡散の危険は存在しない。ウクライナは北コーカサ

      • 北コーカサス山岳民共和国連邦再興を巡って  <3-1>

        以下は2024年2月3日に行われた「2・3チェチェン連絡会議シンポジウム ー侵攻から2年、ウクライナをめぐる課題と北コーカサス山岳民共和国連邦再興構想」に合わせて用意された資料です。3回に分けて掲載します。       2023年8月1-2日、衆議院第一議員会館大会議室などで、「第7回ロシア後の自由な民族フォーラム」が開催された。初日に会のモデレーターを務めたのは、日本ウクライナ学会会長、神戸学院大学教授岡部芳彦さんで、フォーラムの創設者のウクライナ人オレーグ・マガレツキー

        • 書評:『母、アンナ ロシアの真実を暴いたジャーナリストの情熱と人生』

           アンナ・ポリトコフスカヤさんは、チェチェンでのロシア軍による数々の戦争犯罪と人権侵害を徹底して取材し、記事を通して告発してきたロシアのジャーナリストでした。そして2006年10月7日に自宅アパートのエレベーター内で銃撃により暗殺されました。その日はまさにロシアのプーチン大統領の誕生日でした。それがすべてを物語っているのかもしれません。ポリトコフスカヤさんはプーチン大統領とチェチェンの傀儡政権の独裁者ラムザン・カディロフ首長からもっとも嫌われていたジャーナリストでした。  

        北コーカサス山岳民共和国連邦再興を巡って  <3-3> 

          ウクライナ侵攻から問う日本の平和主義の劣化―『通販生活』と『世界』を通して考える

           2023年10月にカタログハウスが発行している雑誌『通販生活』23年冬号の表紙に以下の文章が掲載されました。  「プーチンの侵略に断じて屈しないウクライナの人びと。がんばれ、がんばれ、がんばれ。守れ、守れ、守れ。殺せ、殺せ、殺せ。殺されろ、殺されろ、殺されろ。人間のケンカは『守れ』が『殺し合い』になってしまうのか。ボクたちのケンカはせいぜい怪我くらいで停戦するけど。見習ってください。停戦してください。」  最初の部分だけ見れば、ウクライナの人びとへの激励なのかと思ってし

          ウクライナ侵攻から問う日本の平和主義の劣化―『通販生活』と『世界』を通して考える

          2・3チェチェン連絡会議シンポジウム「侵攻から2年、ウクライナをめぐる課題と北コーカサス山岳民共和国連邦再興構想」

          <拡散希望> 長年チェチェンでの平和と人権の回復を求めてきたチェチェン連絡会議は、昨年ロシア軍のウクライナ侵攻から1年目を前にして、パネルディスカッション「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」を開催しました。 現在、ウクライナをめぐる状況は極めて厳しい現実に置かれています。昨年6月に始まったウクライナ側の反攻は停滞する一方、東部などではロシア側の人命を顧みない大攻勢が続いています。ウクライナ側は必死の防衛・反撃を行っていますが、イスラエルによるパレスチナ・ガザへの大

          2・3チェチェン連絡会議シンポジウム「侵攻から2年、ウクライナをめぐる課題と北コーカサス山岳民共和国連邦再興構想」

          チェチェン独立派を含めた「北コーカサス独立委員会」が発足

          2023年8月に東京において、チェチェン独立派をはじめ海外に住むロシアの諸民族の代表が参加し、「ロシア後の自由な諸民族フォーラム」が開催されました。それに続き、11月には、ベルギーのブラッセルにおいてチェルケシア、チェチェン、ダゲスタン、イングーシの組織代表が参加し、第3回「北コーカサス民族会議」が開催されました。 この会議は11月7-8日、ブラッセルの欧州議会庁舎を会場にして行われましたが、その場で「北コーカサス独立委員会」が発足して、北コーカサス全域の連邦国家復活の枠組

          チェチェン独立派を含めた「北コーカサス独立委員会」が発足

          (追補あり)どうしてウクライナを貶める歌を―中川五郎さんの「パリャヌイツャ」という歌に込められたウクライナ批判に強い違和感

          (追補) 2024年3月14日に中川五郎さんが自らのホームページにおいて、以下のような文章を発表いたしました。https://goronakagawa.com/diary/2024-03-14.html 「ぼくの作った「パリャヌィツャ」という歌が、稚拙で無知で乱暴で未熟で早計なところがあり、自分の思いを十分正しく伝えられなかったということをまずは自ら認めなければならないだろう。それらの欠点ゆえに、青山正さんがnoteの文章で書かれているように、ウクライナを批判するために関東

          (追補あり)どうしてウクライナを貶める歌を―中川五郎さんの「パリャヌイツャ」という歌に込められたウクライナ批判に強い違和感

          イスラエル軍によるパレスチナ民衆への非道な攻撃に抗議します

          10月7日のハマスによるイスラエル急襲をきっかけに始まった、パレスチナ・ガザ地域へのイスラエル軍の無差別攻撃は日に日に激しさを増しています。病院や学校ですら爆撃・攻撃の対象となり、国際人道法を完全に無視した無法な残虐行為が連日続いています。このような攻撃はハマスへの反撃というレベルをはるかに超えており、ロシア軍によるウクライナ侵攻と同様に、国際社会からは決して認められるものではありません。イスラエル軍のガザ攻撃の即時停止を求めます。 そもそもイスラエルは継続的にパレスチナ民

          イスラエル軍によるパレスチナ民衆への非道な攻撃に抗議します

          「ロシア後の自由な民族フォーラム」     開催

          2023年8月1日に東京で「ロシア後の自由な民族フォーラム」が開催されました。これはロシアに侵攻を受けているウクライナ、及びロシアに抑圧されてきたチェチェン・ブリアート・イングリアなどの少数民族の代表が集まり、プーチン体制、あるいはロシア連邦崩壊後のあり方などについて議論を行う集まりでした。第1回は2022年5月で、今回は第7回でした。 このフォーラムにはウクライナに亡命中の元ロシア下院議員でロシア自由軍団の調整役であるイリア・ポノマレフ氏や亡命政権であるチェチェン・イチケ

          「ロシア後の自由な民族フォーラム」     開催

          STOP!ロシアの侵略ウクライナに連帯を! 7.16 シンポジウム

          ●7月16日(日) 午後1時 30 分開場 ●渋谷区勤労福祉会館2F 第 1 洋室 (渋谷区神南1-19-8 渋谷駅 7 分) <パネリスト> ●青山 正 (チェチェン連絡会議代表) ●加藤直樹 (ウクライナ社会運動への連帯基金の呼びかけ人) ●杉原浩司 (武器取引反対ネットワーク〔NAJAT〕) ●原 隆 (ウクライナ連帯ネットワーク) <コーディネーター> 林 克明 (ジャーナリスト) ロシアによるウクライナ侵略から 1 年半が経とうとしています。しかし、今もなお町

          STOP!ロシアの侵略ウクライナに連帯を! 7.16 シンポジウム

          ロシアを利するような停戦ではなく、ロシア軍のウクライナからの撤退を!

          5月19日から21日まで広島市でG7首脳会議(サミット)が開催されます。参加するG7首脳にロシアとウクライナの停戦交渉仲裁を求める声明が、4月5日に歴史学者の和田春樹さんや東京外国語大名誉教授の伊勢崎賢治さん、ジャーナリストの田原総一朗さんらの学者・ジャーナリストの有志32人が連名で出されました。同声明への賛同を募りオンラインでの署名や、意見広告のためのクラウドファンディングなども行われています。昨年も歴史学者などが同様にロシア軍とウクライナ軍の即時停戦を求め、日本・中国・イ

          ロシアを利するような停戦ではなく、ロシア軍のウクライナからの撤退を!

          いのちを粗末に扱われるロシア軍の兵士 戦闘ではなく飲酒でも死亡が多発

          ウクライナに侵攻してから、すでに十数万人のロシア軍の兵士が戦争で死亡したと言われています。今なおウクライナ東部などで激戦が続き、連日ロシア軍・ウクライナ軍の双方とも大勢の死傷者が出ています。 しかし、ロシア軍の中では戦闘ではなく飲酒により死亡する兵士が後を絶たないようです。元々ロシア社会の中ではウオッカなどの強い酒による過度な飲酒が多く、飲酒による事件や犯罪、死亡例が多発していましたが、戦場でもその習慣が抜けないようです。ましてや常に死と向き合う戦場でのストレスからさらに飲

          いのちを粗末に扱われるロシア軍の兵士 戦闘ではなく飲酒でも死亡が多発

          侵攻開始から1年          ロシア軍のウクライナ軍事侵攻に関するチェチェン連絡会議第3声明

          <拡散希望> 侵攻開始から1年 ロシア軍のウクライナ軍事侵攻に関するチェチェン連絡会議第3声明  チェチェンにおける平和の回復と支援を行ってきたチェチェン連絡会議は、ロシア軍のウクライナ軍事侵攻に関してこれまで2度に渡り声明を発表し、問題点を明らかにしてきました。 侵攻開始から1年となりウクライナでは、ロシア軍の動員兵と正規軍、及び民間軍事会社ワグネルの部隊による大攻勢が続いており、各地で激戦となっています。ロシア軍は損害をいとわずにわずかばかりの前進のため、人海戦術で

          侵攻開始から1年          ロシア軍のウクライナ軍事侵攻に関するチェチェン連絡会議第3声明

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          2・4 チェチェン連絡会議パネルディスカッション 「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」

          2023年2月4日に行われた『非暴力という希望――いのちを最優先する社会へ』出版記念2・4 チェチェン連絡会議パネルディスカッション「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」はとても濃密なものになりました。参加者の顔ぶれもウクライナやチェチェンに関心を持つ様々なジャーナリストや市民など様々な方が集まりました。様々な角度からチェチェン・ウクライナ。ロシアの状況と日本の平和主義の危機的な現状についてトークが交わされました。 <プログラム> 1.青山正『非暴力という希望』について 2.林克明「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻」 3.常岡浩介「ウクライナでのチェチェン独立派の動向」 4.岡田一男「ロシアの現状と今後の行方」 5.青山正「ウクライナ問題と日本の平和主義について」 最後、質疑応答

          2・4 チェチェン連絡会議パネルディスカッション 「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」

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          『非暴力という希望――いのちを最優先する社会へ』出版記念 2・4 チェチェン連絡会議パネルディスカッション「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」

          日時:2023年2月4日(土)午後2時~5時 会場:千代田区富士見区民館3階和室    (東京都千代田区富士見1丁目6-7、飯田橋駅西口徒歩4分) パネラー:青山正(チェチェン連絡会議代表)、岡田一男(映像作家)、 林克明(ジャーナリスト)、常岡浩介(ジャーナリスト) 参加費:500円 チェチェン連絡会議代表の青山正が昨年『非暴力という希望――いのちを 最優先する社会へ』(同時代社刊)を出版しました。それを記念してチェ チェン連絡会議主催のパネルディスカッションを行い

          『非暴力という希望――いのちを最優先する社会へ』出版記念 2・4 チェチェン連絡会議パネルディスカッション「チェチェン戦争から見たウクライナ侵攻の今」