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【第3回】あなたの世界はネガティブ?「対人関係にひそむ10のゆがみ」




はじめに


こんにちは、元手術室看護師で心理カウンセリング・コーチング業HOLISTIC CURE JAPAN代表のChica Yoshikawaです。前回に引き続き医療観点を踏まえた真面目な「認知」の話をしていきます。前回は【第2回】そのハプニングはレアケース「対人関係にひそむ10のゆがみ」でしたが、ご覧になりましたでしょうか?
今回は「マイナス化思考」「選択的抽象化」についてお話しします。前回に続き、後半には「あなたの感情を、あなたが正しく理解すること」も書き示しておこうと思います。


「マイナス化思考」disqualifying the positive


これは、なんでもないことや良い出来事を悪い出来事にすり替えてしまう考え方の癖です。


上司からの「今回のプロジェクト、いい出来だった」という賞賛も、ネガティブなものとして解釈してしまい、「どうせ社交辞令だろう」「これは誰にだってできる」「むしろ、今までの働きがよくなかったから今回だけ言ってきたのか?」と、事実をそのまま捉えることができずに悪いほうへ考えてしまう。


研究職のマイナス化思考の持ち主は、実験に失敗しても「やっぱり失敗だ」と考え、たとえ上手くいっても「これはまぐれなんじゃないか」と考えてしまうかもしれません。



「選択的抽象化」selective abstraction


今までで何か良くなかったことを思い出して、ひたすらそればかり考えてください。「選択的抽象化」は、それが常に考え方の基本になっている状態を指します。


中学・高校生時代を思い出してみてください。楽しかった思い出があっても、辛かった思い出ばかりが思い出されて「高校生の時はほんとに辛かった…」と感じてしまう。


期末テストで80点をとったとき、間違えてしまった問題の20点にばかり注目し、間違えてしまった自分はダメな人間だと自己嫌悪に陥ってしまう。たとえ、後に成績でAを取れたとしても、良い面に関しては頭の中に入ってこない。



以上のことは、いわゆる世界をネガティブにみる心のフィルターです。このフィルターがかかっている限りは、身の回りのポジティブな明るいことが認識できないようになってしまいます。


あなたの感情を、あなたが正しく理解すること


上記の2つは、なかなか認知の歪みの中でも手強いものです。ですが、必ず変えることができます。考え方の習慣を治すだけでも世界が変わって見えてきます。
認知の歪みが強い人ほど「自分の考え方は一般の人より特殊なもので、治すことができないものなんだ」と話されますが、この考え方こそ認知の歪みの産物であるといえます。

終わりに


「認知の歪み」は誰にでもあり、ゼロにはできません。世界にはポジティブもネガティブもありません。ただ、現実や事実が積み重なっていて、それを自分の色眼鏡を通してみているだけなのです。ポジティブもネガティブも、捉える貴方自身の認知によってどのようにでも変えることができるものなのです。世界をネガティブに捉えていては、もったいないです。

正しい物事の認知ができるように自分の思考をコントロールしていくことが大切です。連載「対人関係にひそむ10のゆがみ」第4回をフォローの上、ご参照ください。

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参考書籍:David D. Burns著『Feeling Good:The New Mood Therapy』


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