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変化の時代、大切にしたい一冊。「チーズはどこへ消えた?」


わたしたちは、これまでも多くの変化を経験してきましたが、いま、世界中の誰もが大きな変化の渦の中にいます。

そんな中、世界的に大ヒットした本「チーズはどこへ消えた?」を読んで、自分や今の時代と重ね合わせ、色々と感じるものがありました。

以前からこの本のことは知っていたものの、これまであまり気に留めることなく・・・ でも、なぜか先日書店で、無意識に手が伸びて、購入したのです。


この物語は、スニッフスカリーという2匹のネズミと、ヘムホーという2人の小人が、迷路の中にあるチーズを探すというストーリー。ここでいうチーズとは、成功だったり財産だったり安定だったり、人生で求めるもの。登場人物はそれぞれ違った性質を持っています。

・いち早く変化に気づくスニッフ
・すぐに行動を起こすスカリー
・変化を恐れ、行動できずにいるヘム
・うまく変化の波に乗ろうとするホー

100ページにも足らない薄さで簡単に読める一冊ですが、四者四様なそれぞれの行動を通して、生き方の指南書のような、真っ直ぐ強いメッセージを届けてくれます。

自分の間違いに気づき、変化を楽しめるようになった小人のホーは、変化が起きた時にどうすれば良いのか?ということを、こんな風に伝えています。


変化は起きる
変化を予期せよ
変化を探知せよ
変化にすばやく適応せよ
変わろう
変化を楽しもう!
進んですばやく変わり
再びそれを楽しもう


この物語を読みながら、「こんなところが似ているなぁ」「こんなところは自分にはない感覚かも」と、4つのキャラクターを自分の中にある色んな面と照らし合わせてみると、自分の現状や、自分が変化の中でどうすればいいのか、より見えてきた気がします。

ちなみにわたしには、ホーのような部分もあるけど、2匹のネズミたちのような性質があるのかも?と感じました。これを読むまでは気がつかなかったけど、思い返してみると、あのとき自ら変化しようと決めたのも、もしかしたら無意識に変化を察知してたのかも?と、色んなことを思い出して、点と点が繋がってきて、なんだかそんな気がしてきました。

これまで、変化を大事にしてきた、というと聞こえは良いですが、本音を言うと、良くも悪くも好奇心があっちこっちへすぐ色んな方向へ向くので、そこに抗うことなく、というか抗えず、働き方を変えてみたり、暮らし方を変えてみたり、そんな風に変化を大きなものと捉えずに楽しんできたような気がします。

なぜかわたしには子供の頃から他人から何を言われようが「やりたいことをやるの!」と、自分の哲学みたいなものがずっとあるのです。そこに対してはかなり温度が高くて、それ故に周りとのズレを感じることも多々あったりしましたが、ホーのように思想と行動が一致することの気持ち良さを知ってからは、そんなズレもあまり気にならなくなりました。

もしも突然大きな変化が起きた時、「自分がこの迷路にいて、突然チーズがなくなったと感じたら、誰のように行動したらいいんだろう?」と考えてみると、自分がどう行動するのが良いのか、わかってくるような気がします。

変化の多い時代を前向きに楽しく生きるためのヒントが、たくさん詰まっている一冊。これからも大切にしていきたい一冊になりました。


武藤千春

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