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映画🎞『ブラジルから来た少年』原作アイラ・レヴィン

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『ブラジルから来た少年』 The Boys from Brazil

⁡1978年
イギリス・アメリカ
監督 フランクリン・J・シャフナー
原作 アイラ・レヴィンの同名小説(1976年)ベストセラー
脚本 ヘイウッド・グールド(英語版)
⁡第51回アカデミー賞では3部門ノミネート

ナチス・ドイツ、 アウシュヴィッツ強制収容所で囚人に対して非人道的な人体実験を行った医師、ヨーゼフ・メンゲレが、ヒトラーのクローン人間を生み出そうとするのを阻止するナチ・ハンターを描いたスリラー映画。


メンゲレ役に『ローマの休日』のグレゴリー・ペック!!

ナチ・ハンターのリーベルマン役に『風と共にさりぬ』のスカーレット役、ヴィヴィアン・リーとも一度結婚(不倫の末)した『嵐が丘』『ハムレット』などの名優ローレンス・オリヴィエ卿!!

(『風と共にさりぬ』の小説は小学生時にむさぼるように読んでいたので、映画作品、俳優にも熱烈な思いがあります。)

こんな映画があるとは知らず、これまでの人生、大損を食らってしまったくらいの驚きがあります。泣。
ですが、私が観ていた素敵な紳士達はまさかと思うほど別人で、役者としての年輪を感じさせられる興奮があります。


グレゴリー・ペックの絵に描いたような端正な美しいお顔は荒ぶり醜く変貌。キーワードになる少年ボビーが言うように「変なジジイ」そのもの。

その少年ボビーは、「うへえ」なんて言いながら、血を流す二人の大人の写真を平然と撮っている。ヒトラーの細胞を受け継いでいるだけに普通ではない様子が薄気味悪い。

⁡ローレンス・オリヴィエは、ナチス残党の歯科医の拷問シーンが話題になった、ウィリアム・ゴールドマンの同名小説の映画化、1976年『マラソンマン』にも出演しています。他、ダスティン・ホフマン。

オリヴィエは本作のこの時期、病気を患っており、自分が死んだ後に残される妻子の為に高額出演料の映画に出演しますが、撮影も時間を要したよう。映画の裏側にも名優たちの存在を感じられ、作品よりも、つい名優達の私生活、愛や苦悩に目がいってしまいます。

小説作品(なんと絶版!?)を知っていても映画化されていたとは知りませんでしたが、桐野夏生さんの『日没』と言う作品を読んで知り、一旦、『日没』をそっちのけで映画鑑賞です。
⁡当時、映画の評価はとても低かったようですが、私は役者達に興奮し、映画作品としては楽しめました。

ですが、忘れてはいけません。この作品が最も言いたい事は"クローン人間"を生み出すということ。遺伝子が身体的、行動的形質を決定するという概念を問いかけています。

🌝声、発声、機能を考える
ボイス・ボーカルレッスン/東京都 
音楽療法(医療行為は行わない)の観点からオーラルフレイル、口腔機能、老化防止を意識した呼吸法、発声のレッスンも行います。

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