見出し画像

「編集業務」はあらゆる意味でとても難しい仕事だと思う

内職のつもりでライターの仕事を始めて2年。その間に恐れ多くも校正、校閲、フィードバック(修正依頼やライターさんへのアドバイス)、CMS入稿(書式を整える作業含む)などの編集の仕事も経験させていただいた。

その時のクライアント様に編集側としてライターさんとのやり取りや記事のアテンドなどもできる力があると言っていただけた。それが大変うれしく、また、そのような仕事にやりがいも感じたのは確かだ。

しかし同時に、自分が編集の仕事に携わるにはまだまだスキルが足りず、全く役不足だということも痛感している。

そこで今回のエントリーでは、私が編集側として仕事をしたつたない経験から感じたことを書きたい。

編集という仕事はライターとして記事を書くよりはるかに難しく、なおかつ自分が関わるメディアのコンセプト(レギュレーションに記載されているようなこと)を誰よりも熟知していなければならない。

また、ライターが書く記事を引き算でチェックする立場なので、言葉の使い方や文章のルールに精通していることも必要となる。つまり、どんなにひどい文章を投げられてもそれを整えるだけの力を持つ「プロ中のプロ」でなければならない。

さらに、高いコミュニケーション力も必要不可欠だ。

フィードバックする際にはどうしてその箇所を修正してほしいのかについて説明する。その際はサイトのコンセプトについても改めて触れながらちゃんと筋道を立てて説明できる力が必要だ。中途半端な言葉では相手に本当に伝えたい内容が伝わらない。

それに、こちらが言葉の選び方を間違えると先方から厳しい叱責の言葉をいただくこともある。しかし、どんな厳しい言葉を頂いても感情を抑え、冷静に対処しなければならない。

もちろん、なあなあにならないために、時に強い対応で交渉を行う必要もあるのだ。正直、そのストレスは計り知れないものがある。

そんなわけで。

編集側の末端として仕事をさせて頂いたのはほんの半年ほどだが、その短い期間だけでも自分には編集者としてのスキルや人間力が足りないことを痛感してしまった。

また、Webコンテンツの仕組みはもちろん、コンテンツのパーツとなる記事がどこにどのような影響を及ぼすのかについても、もっとよく理解する必要があるとも思った。

だから編集の仕事は一旦封印した。そして今はこの業界の仕事についてもっとよく知るために、ライターの仕事に専念している。

人によっては編集の仕事について「楽してる」などと軽く見る向きもあるようだ。しかしそれはとんでもない話だ。編集は決して「だれでもできる簡単な仕事」ではない。

とはいえ、私自身はそんな難しい編集の仕事に強い魅力を感じる。なぜなら、もともと自らがプレーヤーとして表に立って何かを行うのではなく、裏方としてプレーヤーをサポートする立場で動く方が性に合っているからだ。でなければ、何年も家庭に入り家族のサポートに専念することなどできなかっただろう。

だから、将来機会があれば、再び(願わくば搾取的報酬ではないところで)編集の仕事に携わることができればいいなと考えている。

画像:足成

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?