新実徳英「聞こえる」解釈

まず、この投稿は

を基に作っています。というか、このツイートを見つけた2017年の私が当時Twitterにブックマークが存在しなかった為画像を保存して、趣味程度に作曲を行う度に見返していたことで、これから書く解釈を友人の模擬授業中になぜ悲しそうな歌詞なのに長調なのだろうと考え、思いついてしまいました。

岩間芳樹作詞 新実徳英作曲 「聞こえる」とは

1991年のNコン高校の部課題曲。元々課題曲なので混声四部、女声三部、男声四部があったが、中学生にも人気のため中学生用に混声三部の楽譜が作られ、高校の音楽の教科書も教科書独自に編曲をしている。教科書の編曲した人正直に編曲のところに名前を書きなさい。この編曲、合唱をあまりやってない人にも歌いやすくなってて私は好き。応援したい。名前を教えてくれ。

参考→Wikipedia,大学にあった高校音楽の教科書(出版社忘れた)

歌詞解釈

そもそも、Nコンの課題曲って、歌詞が前の年の春から夏、曲が夏から秋に作られるらしいんです(2014年の冬にあった砂丘の講習会の時にいつまでも歌詞ができなかったから苦労したって話を聞いた)。なので、曲は前の年を象徴していると私は考えています。

ということで、まずは歌詞のないようをざっくり。

第一連

「広場」と「民衆」で天安門事件(1989.6)・ルーマニア革命(1989.12)が想像される。G-dur。

第二連

おそらくエクソンバルディーズ号原油流出事件(1989.3)のことを言っている。G-dur。

第三連

歓喜の歌=ベト9=ドイツ。壁って言ってるからベルリンの壁崩壊(1989.11)だね。As-dur。

第四連

森林破壊。トランプさんが自国第一主義だから皆それに引きずられて環境より発展優先しているから今は誰も言わないけど、1990年は今よりも森林破壊の話があったらしい。先生(准教授)が言ってた。A-dur

第五連

主人公の話。C-dur。

第六連

主人公の話。G-dur.

曲解釈

ここまでの話は他でもされていると思うので、
ここからは調性でアプローチをしていきます。

第一連&第二連

最初に挙げたツイートから、Gdurは陽気であったり、愉快だったり、楽しいって感じ。
なんでこの歌詞で楽しくなってるの?と思った。第五連・六連の主人公が人生に失望してないのかなって最初思った。あと、♯♭少ないから日本の音楽って感じがするなって思った(完全に偏見)(これが思いつきを助けてしまった)。

取り挙げられている事件の年代と日本の情勢を考えると分かっちゃった。

1990年はバブル経済の高まってきている所。
つまり、曲は日本の様子を表しているのではないか。

バブル経済のころの映像資料って羽のついた扇子をひらひらさせながらお立ち台に立って踊ってるイメージ強い。(平成10年代生まれ)

第三連

As-durは憧れ、痛み、色鮮やかというイメージ。

ベルリンの壁崩壊って日本人も関心を持ったらしいね。壁が販売されていて、それを購入したって人もいると親から聞いた。

1990年代に社会人になっているのって大学闘争を経験していたり、盗んだバイクで走りだしちゃうような1980年代の非行少年がいた世代の人たち。破壊衝動ってとこの憧れがあっただろうし、今までつらかっだよねって言う同情の意味の痛みがあったと思う。で、関心を持ってるから色鮮やか。

第四連

A-durは大きな喜び

1990年って日本は何があったんだろうって調べたら6月に秋篠宮殿下の結婚があった年だった。
眞子様が小室さんと婚約する!って言い始めた時とか、元号が令和に変わった前後とか、海外情勢どころか日本で何が起こっているのかさえ分からなかったよね。
令和が発表されたときの私のTwitterのTLは令和おじさんこと現総理大臣菅さんのコラ画像とか令和を題材にした曲がいっぱい出てた。なんか即位の儀で会場周辺晴れたぞ!リアル天気の子だ!ってなってた。即位の儀に来てた来賓の方々の衣装きれいだったよね。

脱線したけどつまり、日本が祝福ムードだったことが想像できる。

第五連

C-durは祝祭的。神への賞賛。つまり婚礼じゃん!!!!!(オタク特有クソデカボイス)

周りが婚礼で騒いでいる中、外にも目を向ることができた主人公。
当時はネットどころか携帯電話すら普及していなかった。メディアは新聞とラジオとテレビだけ。どれも婚礼で大騒ぎ。これは葛藤するわ。

第六連

最初に戻る。バブル経済。
平和な日本(の音楽)と世界のあいだで揺れる主人公を描いたと考えた。


これ無意識で曲に表してたら新実徳英先生まじすごすぎない?新実先生しか勝たんじゃん。(オタク、語彙力解けがち)

これはあくまで一つの考えです。
新実先生は言い方失礼だけどまだ生きているので、正解は新実先生に聞いてください。私は伝手が無いので大学生のうちには聞けないと思います。

あと、教育音楽の1991年のものと2006年のもの、この曲が入った曲集にこの曲集に関する記述があるらしいので、それも確認するといいと思います。


以上、高等学校音楽科教育法で試験いっぱいの時期なのに曲の解釈が止まらなくなって半日解釈に費やしたオタクの戯言でした。それじゃ、ぷいぷいー!

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