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JPエヴァンの悪女ショコラ対決 サロメ vs マノン


こんにちは、ショコラリスト®︎サユリです。

チョコレートシーズン真っ只中。3食ショコラにおやつもショコラのわたしです。

さてさて、わたしの大好きなショコラティエ、ジャン=ポール・エヴァンさまのバレンタインボックスは早々と自分用に購入し、早々と限定ショコラを頂いてしまいました😋🍫


残りの定番は、息子にチョコレートの英才教育を兼ねておやつに出したところ、さすがです! エヴァンさまの、ザ・定番とも言える〈カライヴ〉と、お名前がエヴァンブルーで転写された〈トロワ・オランジュ〉を選びました。

ショコラに関しては、
シンプル・イズ・ザ・ベストチョイスです。


最後に2粒残ったフレーバーをちゃんと確認しておこうとサイトを見てみたら

じゃじゃん!
なんと歴史に残る悪女の名前ではないですか。

〈サロメ〉と〈マノン〉

ヤッバイです、この2人にだけは絶対に惚れないでくださいね。人生が破滅します。いわゆるファム・ファタル。

Femme fatale とはフランス語で運命の女性。
恋心を寄せた男を破滅させるため、まるで運命が送り届けたかのような魅力を備えた女性のことだそう。

サロメは英国🇬🇧の作家オスカー・ワイルドの1894年の問題作。サロメは恋した男との接吻を得るため、義理の父ヘロデ王の前で7枚のヴェールを脱いでいく舞を踊り、その褒美としてヘロデ王に男の首をちょん切らせ、銀のお盆に乗せて運ばせます。そこで口づけ……怖ッ!でも、これも究極の愛の形なんですね。


もともとはフランス語で書かれた戯曲でしたが、その後、英語に翻訳して出版。初版時のオリジナル版では、ビアズリーの耽美な挿画も話題となり、その原画はビアズリー亡き後は高値で取引されたとのこと。

さて、1731年作の情婦マノン・レスコー。
サロメに比べるとマノンの方が見た目可愛らしい……かと思いきや、自分に惚れた男をさんざ振り回した挙句に共に破滅します。

マノンは今でも文学や映画でも繰り返しオマージュされる悪女像でもあります。マノンと名がつく作品はかなりリストアップされています。


フランス🇫🇷映画界の吉永小百合ことカトリーヌ・ドヌーヴさまも、マノン名義で演じております。



エマニュアル・べアールって、ファムファタルを演じさせたら天下一品。まんまマノンそのもののルックスでは?とわたしは確信しております。

エヴァンさまのショコラネーミングに感動しながら、ボンボンをテイスティング。ふたつとも女性らしく、ショコラ・レ、つまりミルクチョコレートです。

〈サロメ〉

バニラ風味のムースガナッシュをミルクチョコレートでコーティング。恐ろしげなサロメ像に反して、意外にも繊細なヴァニラの香りで食べやすいです。ミルキーなのに後味もキレが良い。

?キレが良い……切れが良い……チョン切れが良い?

?やっぱり😅サロメらしいかも。

ムースガナッシュは早めに食べた方が質感が失われないので、スパッと、最初に選ばれることをお勧めします。


〈マノン〉

こちらはキャラメル風味のムースガナッシュにミルクチョコでコーティング。キャラメルのねっとり感で保存性もアップしており、甘さもねっとり後を引きます。病みつきになりそう……の追い討ちをかけるのが、大粒の塩が炸裂した瞬間!
これって塩キャラメルだったのね、と気付いた時にはもはやマノンの手中に囚われたってことです。ヤバい美味しさです。

というわけで、 
JPエヴァンのショコラを古典物語からも味わってみてくださいね。

危険な恋ほど、芳しく舌をとろかすのです。
エヴァンさまは、そこのところをよっく知り尽くしているからこそ、クリイエイションの源泉を失わず、常に艶っぽいショコラをお創りになれるのですね。


お読み頂き、ありがとうございます。
ファム・ファタルもショコラで味わう限りは安全ですから😋🍫

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