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海外旅行は待つべし?(愚痴日記#41)

今日のオンエアのテーマは、日本とアメリカの金融政策。
FRBは政策金利の引き上げを見送ったけど、
日本銀行は大規模な金融緩和政策の継続を決定した。

スタジオに招いたエコノミストは、パウエル議長が金融引き締めについて、「注意深く進める」という趣旨の発言を繰り返した(12回らしい・・・)ことから、「しばらくは様子を見るのではないか」と話していた。

その後で、日銀の金融政策に話題が移った。
私が「日銀は22日の金融政策決定会合で、短期金利をマイナス0・1%、長期金利を0%程度とする金融緩和策の継続を決めた」というニュース原稿を読んだ。
VTRには植田日銀総裁の『粘り強く金融緩和を続けていく』というコメントも入っていたの。

FRBの決定は納得感があるけど、
日銀の方は違和感しかない。

アメリカはインフレという高温で部屋がめちゃくちゃ暑くなっていたから、
冷房を強めてきた。
ここへ来て、ちょっぴり温度の上昇が鈍ってきたら、
いったん、様子を見ましょうということよね。

一方、日本だけど、こっちも結構暑くなってきてるよね。
温度計である消費者物価は3%超えてる。
長らくデフレ、つまり気温が零下になっていたんだけど、状況は激変しているよね。でも、植田総裁は、まだ十分じゃないと考えていて、暖房を続けているワケ。
物価上昇で国民が大汗をかいているのに、エアコンは暖房モードのまま。
これによって、日本の金利は低い水準のままだから、アメリカとの金利差がますます開いて、円安が進み、これが輸入品の価格上昇を招き、インフレを後押ししているんだ。
間違っている気がする・・・。

日銀の金融政策について、スタジオに招いたエコノミストは、「植田総裁も、本音では金融引き締めに移ろうと考えていると思います。問題はタイミングと方法ですね。いきなりやると、大混乱になりますから・・・」

確かに、長い間続けてきた暖房から冷房に切り換えるのは、ショックが大きいよね。
議論を仕切っていたキャスターMが、
「暖房から冷房に切り換えるのは大変というわけですね」と言った。
「実に的確なたとえですね!植田総裁は冷房への切り替えを探っていると思います」

えっ? 
オンエアの打ち合わせで、金融政策をエアコンに例えた話をしたんだけど、
それをパクってきたM!
もちろん、私ではなくて、
プロデューサーSのアイデアだけど、なんか悔しい!

「日銀はひっそりと冷房を入れ始めているのも事実です。それが長期金利のコントロールに表れていますよね」とエコノミストは解説を始めた。

「従来は0.5%以下にしようと必死にコントロールしていました。でも現在は、0.7%程度までの上昇を容認していて、1%も視野に入っています。金融引き締め、つまり、冷房のスイッチが入り始めているわけです」

「長期金利を少しずつ引き上げて地ならしをしておき、それから『本丸』である政策金利の引き上げに踏み切る・・・」とM。
「そうなりますね。まず、外堀である長期金利から着手しているんです」

悔しいから、私も参戦した。
「でも、日本経済はかなり暑くなってますよね。物価が急上昇していて、多くの人が汗をかいています。それなのに日銀は、暖房を入れ続けている。さっさと冷房に切り換えるべきだと感じるのですけど」
「そうですね。手遅れになる恐れもありますよね。先進国の中で日本だけです、こんな状況になっても金融緩和を続けているのは。いずれにしても、転換点はもうすぐです。私は年内、遅くても今年度中に、本格的に金融引き締めに舵を切ると予測しています」
「早くして欲しいです。そうすれば円安も是正されるでしょうし・・・」

私の一番の関心事は円安なんだ。
海外旅行をしたいんだけど、今の円安水準だとまったく楽しめない。ずっと我慢しているんだけど・・・。

「もし、海外旅行を計画しているとしたら、あと少し待った方がいいかもしれませんね。日銀が金融引き締めに動いたら、怒濤の円高が始まると思います。アメリカはインフレが収まれば、金融引き締めを緩める方向になり、金利は低下傾向になります。円安の要因であった日米の金利差拡大傾向が反転し、縮小を始めるわけですからね」

もう少しの辛抱というワケね。
ゲストの発言を信じることにしよう。
海外旅行は来年かな・・・。

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