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母との夏の思い出と、わたしが食べたい「かき氷パフェ」

母は無類の「かき氷」好きでした。それも「宇治金時」、通称「うじきん」。夏になると「かき氷=母」の方程式がおのずと頭をよぎります。

去年、亡くなる2週間前にも「氷が食べたい」と、か細い声でつぶやいたベッドに横たわる母。実家の冷凍庫にストックされていたカップのかき氷をスプーンで少量すくって食べさせてあげました。「おいしい」とニッコリ笑っていたこの情景は、新たな夏の思い出に加わりそうです。

母がピンピン元気だったころ、数えきれないほどのかき氷を一緒に食べました。もちろん母は「うじきん」。私は白玉がのったものが好きだったので、あればそのメニュー、なければ同じく「うじきん」をオーダーしていました。

いつもちょっと困っていたのは、かき氷の量が多いことでした。オーダーしてからできあがるまでの間に、冷房でカラダがすっかり冷え切ったうえに、山盛りの氷。食べはじめこそおいしいと感じても、中盤からはけっこうキツいのです。それに反し、さいごまでおいしそうに食べる母がたのもしくて、うわさのお店をみつけてわたしから誘う日もたびたびありましたけど。

母がどれほどかき氷、いや、「うじきん」が好きだったのかは、まだ話しのつづきがあります。

外で食べるだけでなく、いつでも家で食べられるようにと自分でかき氷機をつかって「うじきん」をつくり保存容器にストックしていたのです。小豆は土鍋で炊いていました。

ここまで好きなひとはそういないのではないかしら。夏はおそらく毎日、口にしていたのだと思うのです。

晩年、手に力が入りにくくなってからは市販のカップ入りかき氷をつねにストックしていましたね。実家にいくと「氷食べる?」とよく聞かれましたが、わたしのこたえはいつも「いらない」。「そう?おいしいのに」といいながらひとりうれしそうに食べていたな。

そういえば、水を凍らせただけのキューブの氷を口にふくむ姿もよくみかけたなと、これを書きながら思い出しました。それくらい「氷」というものが大好きだった母でした。


わたしにとってのかき氷の適量は――そのときの状況にもよりますが――多くて1cup程度。頭がキーンとするのも、口のなかが冷えすぎるのも得意ではないのです。

それと一般的な「かき氷」は飽きてきます。理想は、プリンとかゼリーとかが一緒になったパフェっぽいかき氷ですね。

だからつくってみました。

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下から豆乳グルトプリン、コーヒーゼリー、ココナッツミルク、コーヒーかき氷、コーヒーアイスクリーム、ココナッツミルク


わたしが食べたい「かき氷パフェ」レシピ

材料(グラス2つ+α)

【豆乳グルトプリン】
このレシピの半量

【コーヒーゼリー】
コーヒー液:コーヒー20gで200ml分抽出
エリスリトール:10g
粉ゼラチン:2.5g(水大さじ1/2でふやかす)

【コーヒーアイスクリーム】
アーモンドミルク:80g
インスタントコーヒー:大さじ2
ココナッツミルク:100g
エリスリトール:10g

つくりかた

①豆乳グルトプリンをつくり(詳細はこちら)、グラスに注ぐ

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②コーヒーゼリーの材料を混ぜあわせ、冷やしておいた①に注ぐ

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③ココナッツミルクを注ぐ

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④つくっておいた(分量外)コーヒー氷をけずって③にのせる

⑤アイスクリームメーカーでつくっておいたコーヒーアイスをのせる

⑥ココナッツミルクをたらして完成


氷よりもアイスのほうが大きい。このくらいの割合がいいです。

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少しの量の氷を食べてカラダがひんやりしたら、アイスクリーム、ゼリー、プリンとすすみ、さいごにホットコーヒーで〆。

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母もきっと「おいしい」といって気に入ってくれるはず。…と同時に「氷が足りない」といって冷凍庫から「うじきん」を出して”追い氷”をしてそうですが(笑)。

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