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昇段審査の都市伝説

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「初太刀を外したら不合格」「色胴はNG」「相手に打たれたら不合格」「手拭いは白」などなど、色々な情報に振り回されていませんか? 昇段審査で不合格のトンネルに入ってしまった方におす… もっと読む
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記事一覧

#49 剣道における「スピード感」~昇段審査の都市伝説

#49 剣道における「スピード感」~昇段審査の都市伝説

■剣道における強さを身に着けるために

剣道における「強さ」とは何を指すのでしょうか。
試合で勝てることなのか、はたまた真っすぐに正しい剣道をするのか。
いや、そんな線引きは存在しない、ということもあるでしょう。
私は、剣道における強さとは、その人の「総合力」の高さであり、地力の高さだと思っています。
このことに関して、いろいろ考えるところがありますが、地力の高い人の剣道を見て、自らのそれを強くす

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#44 これだけは言っておきたい「発声こそが一番大事」 ~昇段審査の都市伝説より

#44 これだけは言っておきたい「発声こそが一番大事」 ~昇段審査の都市伝説より

私は「これができれば審査は大丈夫!」
みたいなセオリーを語るのは好きではありません。
剣道は十人十色、自分の色を濃く魅せられる人が合格するものだと思うからです。審査に王道はありません。
人様の剣道を型にはめるようなことは望まない、というのもあります。
しかしながら、何人かの仲間に伝えたことで「これは明らかにメリットだ」と確信できるものがあります。これはセオリーでも型にはめるでもなく、剣道自体の底上

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#4 22回も受審しましたが、なにか? ~昇段審査の都市伝説

#4 22回も受審しましたが、なにか? ~昇段審査の都市伝説


昇段審査の都市伝説 序章

noteでは、地味ながらも私の視点からの「生地胴をはじめとする剣道具の面白さ」「アマチュア剣道愛好家が経験した昇段審査の都市伝説」などを軸にしていろいろ書いていこうと思っています。今回は生地胴以外の話題を少し。

■アマチュア目線とプロの視点、共感できるのは?

気づけば長いお付き合いとなっているお仲間の一人である剣道中毒先生が上梓された『28回も不合格でしたが、なに

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#5 次こそ合格しなくては。なかなか受からないのは誰のせい?

#5 次こそ合格しなくては。なかなか受からないのは誰のせい?

■だって相手が悪かった

1回や2回ならまだしも、3、4、5回…と審査を受け続けると
「なぜ受からないのか」という悔しさだけではない、他責的な不合格の要因に目を向ける度合いが段々と高くなってしまいがちな気がします。

少なくとも私はそうでした。
もし「自分は違う」という方がいましたら下記は読まなくて大丈夫です。

「この不合格は、自分の実力不足以外の何物でもない」と言い切れる人は強い人です。
しか

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#6 昇段審査は不公平!?

#6 昇段審査は不公平!?

もうン10年前の高校時代、友人に「お前はいつも単純なことを難しく考える」と言われたことがあります。
そんな私は「なぜ他責しようとしてしまうのか」という、もう一歩ややこしいところに踏み込んで考えてみたことがあります。
その結果「他責できてしまうから」という極めて単純な原因にたどり着きました。

当たり前すぎて「何言ってるんだ??」という書きっぷりから始めましたが、落ち着いて進めていきますのでお付き合

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#7 昇段審査の都市伝説 vol.1 〜戸惑わせる「対策」に意義はあるのか

#7 昇段審査の都市伝説 vol.1 〜戸惑わせる「対策」に意義はあるのか

そろそろ具体に入ろうと思います。
なお、この内容も三部作になっていますが、一番言いたいことは今回の部分だと思います。この先、下記のように考えるに至った話なども加えていく予定です。もう少し再編を加えようかとも考えましたが、当時書いたものをそのまま残しておきます。

昇段審査の都市伝説 vol.1  2017.4.25記「審査」
※1 超、長文です。
※2 私自身、修行の途中です。ここに書いてあること

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#8 昇段審査の都市伝説 vol.2 ~誰が決めたか「色胴では受からない」

#8 昇段審査の都市伝説 vol.2 ~誰が決めたか「色胴では受からない」

vol.2は、「着装」に関する話題です。早速過去に書いたものを転載します。

昇段審査の都市伝説 vol.2  ~色胴で受けちゃダメ!? 2017.4.26 記■はじめにお伝えしたいことがあります。

「正しい着装」が重要であることはいうまでもありません。
審査はいわゆるフォーマルな場であり、ハレの場ですので、それに見合った着装で、審査員に見ていただくものだということは忘れないようにしたいものです

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#9 昇段審査の都市伝説 vol.3 ~竹刀の付属品が古いと不合格?

#9 昇段審査の都市伝説 vol.3 ~竹刀の付属品が古いと不合格?

■数ある助言に追い詰められていませんか?

vol.2まで読んでみて、いかがでしたでしょうか?
昇段審査では、ここまでの「都市伝説」をそれと思うことがないまま合格してしまうケースが大半です。しかし不合格を繰り返し、トンネルにはまり始めるとたくさんの先生から様々な助言を受ける機会が増えていきます。

その助言に大きなプレッシャーを感じていませんか?

「初太刀を決め、相手に打たせないようにしなくては

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#15 助言とは自信と安心をもたらすものであること ~昇段審査の都市伝説

#15 助言とは自信と安心をもたらすものであること ~昇段審査の都市伝説

全国審査のシーズンがやってきます。
当日に向けて、普段以上に審査への意識が高まっているころだと思います。
合格のために…というやり取りも増えてくることでしょう。

■その助言は本当か

審査直前の稽古や、当日の審査会場でやりとりされる言葉の数々です。

◇相手に打たせちゃダメ。打たれるようでは受からない。
⇒それは打たれて動揺して、そこから普段の剣道ができなくなっていくからです。
「打たれたら不合

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#20 合格率をどうとらえるか ~昇段審査の都市伝説

#20 合格率をどうとらえるか ~昇段審査の都市伝説

今回は合格率についての話から進めてみます。
都市伝説云々より、今回は「考え方」について触れています。

■上昇し続ける合格率をどう思うか◾️良いこと?悪いこと?

六段、七段の合格率が上昇傾向にあります。
常に追いかけているわけではないので正確にはわかりませんが、最近は六段、七段とも30%に届きそうな数値です。
ちなみに、これを書いている直近にあたる2023年4月29日(祝)の六段審査の合格率は2

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#21「立ち合いにはストーリーが必要」は本当か ~昇段審査の都市伝説

#21「立ち合いにはストーリーが必要」は本当か ~昇段審査の都市伝説

昇段審査には、「合格のためのコツ」とか「極意」というように、これができれば合格だという切り札のようなものは存在しないというのが、経験から得た私なりの結論です。
もしかすれば、切り札もあるのかもしれませんが、それは恐らく合格できる実力がある人が目立てる要素がそこにあったからにすぎないのです。

キツイ言い方ですが、合格できるほどの力量が備わっていない人が本番で切り札を出そうとしてもまず上手く行きませ

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#22 続・22回も受審しましたが、何か?  〜昇段審査の都市伝説

#22 続・22回も受審しましたが、何か? 〜昇段審査の都市伝説

noteをはじめて22回目の投稿ということで、こんなテーマで書いてみます。

▪️意外だと思われますが…

私は生地胴をはじめとする防具(剣道具)が大好きな、大した戦績もないその辺にいる普通の愛好家です。
エラそうなことを書き殴ってますが、実物を見るとおそらく失望します。(笑)
生地胴のネタなどをたくさん書くつもりでしたが、noteを書き始めた時期がちょうど全国審査シーズンということもあって、ここ

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